JGPモルドヴィア杯2016 ペアSP

JGPモルドヴィア杯2016 リザルト
ジュニアのGPシリーズ第4戦。ペアSPは、現地時間2016年9月15日(木)に行われた。

にて、ISUの動画を見ようとしたのだが、映像と音声がズレるという、最悪な状態だったので(泣)、SP上位6組の演技を、組ごとに分かれた動画で見た。
特に印象に残った組の演技について、滑走順に感想を書いていきます。
選手名の日本語表記は、基本ファミリーネームで、と考えているのですが、アナウンサーのコールを何度リピートしても分からないときは、ファーストネームで表記しています(汗)。

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●第1グループ
2 Anastasia MISHINA / Vladislav MIRZOEV ミーシナ&ミルゾエフ(ロシア)

昨季、ジュニアの国内選手権優勝、世界ジュニア2位。
途中で動画が止まったり音声が止まったりした(泣)。
スケーティング良し、ユニゾン良し、エレメンツの質良し。クリーンな演技で、3ツイストはレベル3だけど、他は全てレベル4。JGP初戦でもうステップのレベル4が取れてるってすごいなぁ!
音楽が基本的に同じフレーズの繰り返しなので、演技が単調になりがちなところを、そうならないように振付や表情で変化を付けていたと思う。
63.93で、自己ベスト更新!

3 Ekaterina BORISOVA / Dmitry SOPOT ボリソワ&ソポト(ロシア)

昨季、JGPファイナル優勝、ジュニアの国内選手権3位、ユースオリンピック優勝、世界ジュニア3位。
昨季の世界ジュニアSPにおいて、「忍耐勝」の文字入り衣装で、わたしに強烈な印象を残した組(笑)。今季のSP衣装は、男女ともに騎士っぽい衣装。「お、まともだ」と思ったのだが、実際音楽を聞いてみると、ロミジュリなんだよね。何でロミジュリなのに、女性も騎士っぽい恰好してるんだろう。
パワフルでダイナミックな演技で、ツイストやリフトはさすがだなぁという出来だったのだが、ジャンプ系でミスが出てしまった。
ニゾンのちょっとしたズレが気になる。ほんの少しなんだけど、前に滑ったミーシナ&ミルゾエフがぴたっとそろっていたので、余計に目立ってしまったかも。
54.74。

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●第2グループ
4 Aleksandra BOIKOVA / Dmitrii KOZLOVSKII ボイコワ&コズロフスキー(ロシア)

今季、ジュニアデビューで、今大会がJGPデビュー。
14歳と16歳とは思えないほど、スケーティングもユニゾンも良く、大きなミスはなかったのだが、終盤のデススパイラルがスムーズさに欠け、スピンは回転がズレてしまったので、GOEで-1を付けているジャッジがいた。
60.39。高得点が出て、選手たちが喜んでいる。

6 Lori-Ann MATTE / Thierry FERLAND マッテ&ファーランド(カナダ)

今季、ジュニアデビューで、JGPチェコスケート6位。
スロー3Lzで転倒した以外は、ミスのない演技だった。なめらかでクリアーでシャープな動きが気持ちいい。
オシャレで小粋な振付を頑張ってやっていたのだが、もっとこう…スウィング感がほしい。そしたらさらに素敵なプログラムになると思う。
50.07で、SBおよび自己ベスト更新! 男性が笑顔で女性をハグ。

●第3グループ
8 Yumeng GAO / Zhong XIE ガオ&シエ(中国)

今季、この組では初めてのJGPシーズン。JGPチェコスケート5位。
3ツイストの高さとキレは、ほんっっとうに素晴らしい。2Aは、男性がシングルになってしまい、ノーバリュー(泣)。スロー3Tは着氷がちょっと乱れた。ペアスピンは二人の回転とポジションのズレが気になる。まぁでも、バイオを見る限り、組んで1年目のようなので、ユニゾンはこれからどんどん上がっていくだろう。
美しくて抒情的な音楽に合わせ、ロマンティックな雰囲気を醸し出せていた。
52.24で、SBおよび自己ベスト更新! 拍手をして喜ぶ二人。

10 Nica DIGERNESS / Danny NEUDECKER ニカ&ダニー(アメリカ)

今季、ジュニアデビューで、今大会がJGPデビュー。
楽曲名が、昨季のボリソワ&ソポトのSPと同じ曲なのだが、演技が始まったら、音楽はスパルタクス(汗)。バイオはちゃんと更新してよ〜。
全体的にスムーズな動きでよかったが、3ツイズルのキャッチで抱えてしまった。あと、ステップで女性がしりもちをつく一歩手前に。転倒扱いになるかと思ったが、大丈夫だった。
49.36。

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◆SP順位
SPが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、TSS、TES、PCSの順に記されている。
1 Anastasia MISHINA / Vladislav MIRZOEV RUS 63.93 38.18 25.75
2 Aleksandra BOIKOVA / Dmitrii KOZLOVSKII RUS 60.39 35.73 24.66
3 Ekaterina BORISOVA / Dmitry SOPOT RUS 54.74 30.43 24.31
4 Yumeng GAO / Zhong XIE CHN 52.24 29.13 23.11
5 Lori-Ann MATTE / Thierry FERLAND CAN 50.07 29.47 21.60
6 Nica DIGERNESS / Danny NEUDECKER USA 49.36 28.01 21.35
7 Su Yeon KIM / Hyungtae KIM KOR 42.61 26.06 16.55
8 Hailey Esther KOPS / Artem TSOGLIN ISR 41.26 23.77 17.49
9 Sarah ROSE / Joseph GOODPASTER USA 40.07 22.16 18.91
10 Jamie KNOBLAUCH / Cody WONG CAN 36.13 20.30 16.83

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◆総評
ロシアの3組がトップ3を占める結果に。このまま表彰台独占しそうだなー。
SP1位のミーシナ&ミルゾエフは、質の高さと安定感があり、今大会では実力が抜けている感じがするので、優勝は堅そう。
2位のボイコワ&コズロフスキーと、3位のボリソワ&ソポトは6点近くの点差があるけど、PCSは同じくらいなんだよね。ボリ&ソポの技術力は素晴らしいので、ミスさえなければ逆転可能な気がするが、ユニゾンのズレがな〜、気になるんだよな〜。ジャンプの調子も良くなさそうだし。さて、どうなるか。
アイスダンスに引き続き、ペアも動画の状態が良くなくて辛い(泣)。ペアはまぁ組ごとに分かれた動画の方はさほど問題なかったので、アイスダンスよりはマシだったけども。