ワールド2017 アイスダンスFD

ワールド2017 リザルト
フィンランドヘルシンキにて開催。アイスダンスFDは、現地時間2017年4月1日(土)に行われた。
ライストは見られなかったので、後日、Jスポーツの放送を見た。Jスポーツの解説は東野章子さん、実況は小林千鶴さん。全組の演技について、滑走順に感想を書いている。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。
◎:何度でも見たい。
○:よかった。好き。
△:悪くない。まずまず。
×:イマイチ。
?:何とも判断が付きかねる。

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●第1グループ
1 Kavita LORENZ / Joti POLIZOAKIS カヴィタ・ローレンツ / ヨティ・ポリゾアキス(ドイツ)

  • SD順位:20,得点:57.10
  • 楽曲:
    • Malaguena by Benise
    • Jeux Interdits by Narcisco Yepes
    • Jaleo by Louis Winsberg
    • Poeta by Vicente Amigo
  • プログラム:△

SlLi4は、独創的で素敵。CoSp4が上質で、音をよくとらえている。STw4は、途中少し危なかったように見えたが、GOEでちょこっとプラス。でも-1を出しているジャッジが2人いる。RoLi4はスピーディー。ChSp1は、曲想によく合っていてかっこいい。CuLi3>の出で、もたついてしまい、GOEマイナス。タップ音を使ったDiSt3は、もっと力強さがほしい。
最後の「ポエタ」の取って付けた感がなければ、お気に入りのプログラムなんだけどなぁ…。
フリー85.76、総合142.86。CuLi3の時間オーバーにより、減点1。

2 Alisa AGAFONOVA / Alper UCAR アリサ・アガフォノワ / アルペル・ウチャル(トルコ)

  • SD順位:17,得点:60.80
  • 楽曲:
    • Near Light by Olafur Arnalds
    • Beethoven's Five Secrets by The Piano Guys
    • Sand by Nathan Lanier
  • プログラム:△

SlLi4+RoLi4は、ダイナミック。ロングリフトだから当たり前だが、「リフトを見た〜〜!!」」という気分になる。STw3のセカンドで男性の回転が少しぐだぐだに。CuLi4は、ポジションチェンジがもっとスムーズだといいなぁ。CoSp4はきれい。
う〜ん、あともうちょっと感があるんだよなぁ。個々の要素で素敵だなぁと感じる部分はあるものの、ぴたっとハマった感じに欠けるというか。もどかしい〜。
フリー86.09、総合146.89。

3 Yura MIN / Alexander GAMELIN ユラ・ミン / アレクサンダー・ガメリン(韓国)

  • SD順位:19,得点:57.47
  • 楽曲:
    • Cinema in Fiamme (from "Cinema Paradiso" soundtrack) by Ennio Morricone
    • Runaway, Search and Run (from "Cinema Paradiso" soundtrack) by Ennio Morricone
    • Love Theme for Nata (from "Cinema Paradiso" soundtrack) by Ennio Morricone
  • プログラム:△

CoSp4は回転が速く、ポジションも美しい。スピーディーで、動きにキレがあり、よく滑っていたのだが、STw1で転倒。でも、その後ミスを引きずらず、最後まで勢いを保ったまま、滑り切った。
フリー79.24、総合136.71。転倒により、減点1。

4 Shiyue WANG / Xinyu LIU シーユエ・ワン / シンユー・リウ(中国)

  • SD順位:18,得点:60.77
  • 楽曲:New York, New York by Ralph Burns
  • プログラム:△

CiSt2の緩急のつけ方が素敵☆
ぱっかーんとよく晴れた青空のようなプログラムをみごとに表現していた。いや〜、ほんと、素人目にもステップシークエンスがうまくなったな〜と分かる。素晴らしい。
フリー89.48、総合150.25。

5 オリヴィア・スマート / アドリア・ディアズ(スペイン)

  • SD順位:16,得点:60.93
  • 楽曲:
    • Experience by Ludovico Einaudi
    • Cirlces by Ludovico Einaudi
    • Composition by Karl Hugo
  • プログラム:△

しっとりした音楽を素敵に表現していたのだが、STw1で女性の回転が乱れ、GOEマイナス。
3つのリフトとコレオリフトが、曲のフレーズにぴったり合っていて、とっても素敵だった。
フリー、総合145.61で、総合得点はPB更新。CuLi4とStaLi4の時間オーバーにより、減点2。

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●第2グループ
6 Alexandra NAZAROVA / Maxim NIKITIN アレクサンドラ・ナザロワ / マキシム・ニキティン(ウクライナ

  • SD順位:14,得点:63.86
  • 楽曲:
    • Droit de Cite by Raphael Beau ("Micmacs" soundtrack)
    • Sur le mesure by Hugues Le Bars
    • Diabolique by Raphael Beau ("Micmacs" soundtrack)
  • プログラム:△

独創的で個性的なプログラムをきっちり滑りこなしていた。
東野さん曰く、「リフトなど、非常にクリエイティブでおしゃれな解釈で好評を得ている。ツイズルの入り方もクリエイティブ。課題は、ステップでいつもと同じように滑ることのできるスタミナ」とのこと。
フリー91.49、総合155.35で、総合得点はPB更新。

7 Charlene GUIGNARD / Marco FABBRI シャルレーヌ・ギニャール / マルコ・ファブリ(イタリア)

  • SD順位:11,得点:67.56
  • 楽曲:
    • Pas de deux from "Nutcracker" by Petr I. Tchaikovski
    • Waltz of the Flower from "Nutcracker" by Petr I. Tchaikovski
  • プログラム:△

キレのある動きでスピーディーに最後まで滑り切った。ユーロで落下したリフトも今回は大丈夫。終盤の音楽の盛り上がりでコリオのリフトとツイズルが入るのだが、そこでもっとインパクトのある何かがほしいと感じたが、カメラワークが酷いせいで感じ取れなかったのかも(涙)。
実況陣もほめていたが、STw4のファーストが終わった後、ぐい〜んと一蹴りの伸びが入るのが、曲想にマッチしていて本当にかっこいい。
フリー98.12、総合165.68。

8 Laurence FOURNIER BEAUDRY / Nikolaj SORENSEN ロレンス・フルニエ・ボウドリー / ニコライ・ソレンセン(デンマーク

  • SD順位:13,得点:66.05
  • 楽曲:
    • La vie en rose performed by Patricia Kaas
    • Hymne a l'amour performed by Patricia Kaas
  • プログラム:△

STw2のセカンドで女性が足をついてしまい、GOEマイナス。でも他はクリーンで素晴らしかった。公私ともにパートナーの2人が「愛の讃歌」を滑るというハマりっぷりよ(笑)。
フリー93.48、総合159.53。

9 Isabella TOBIAS / Ilia TKACHENKO イザベラ・トビアス / イリア・トカチェンコ(イスラエル

  • SD順位:12,得点:66.27
  • 楽曲:Pas de deux from "The Nutcracker" by Petr I. Tchaikovski
  • プログラム:△

よかった。よかったんだけど、ユーロのときの音楽との一体感が薄めだったかなぁ。あのときは全てがピッタリはまった感じがあったのだが、今回は、ちょこちょこズレを感じた。
フリー96.36、総合162.63。

10 Natalia KALISZEK / Maksym SPODYRIEV ナタリア・カリシェク / マクシム・スポディレフ(ポーランド

  • SD順位:15,得点:63.37
  • 楽曲:Dirty Dancing (soundtrack)
  • プログラム:△

STw4の回転がほんの少しズレたかなぁ。ところどころ粗っぽい印象を受けるんだけど、それも若さゆえの勢いな感じで魅力的に見える。終始エネルギッシュな滑りを見せてくれた。
フリー93.78、総合157.15で、SD同様、FDもPB更新。キスクラで選手もコーチも大喜び☆

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●第3グループ
11 Alexandra STEPANOVA / Ivan BUKIN アレクサンドラ・ステパノワ / イワン・ブキン(ロシア)

  • SD順位:10,得点:69.07
  • 楽曲:
    • Libertango by Astor Piazzolla, arranged by E. Runge, J. Ammon
    • Verano Porteno by Astor Piazzolla
    • Primavera Portena by Astor Piazzolla
    • Libertango by Astor Piazzolla
  • プログラム:△

「こんなことできるんだ!!」と驚くようなCoSp4やリフト、STw4が組み込まれたスピーディーなタンゴをミスなく滑り切った。気迫がみなぎっていた。でも、ステップシークエンスのスケーティングの伸びが今一つ物足りなく感じた。いつもはもっと滑ってる気がするんだけどな〜。
フリー105.63、総合で、FDはPB更新。

12 Piper GILLES / Paul POIRIER パイパー・ギルス / ポール・ポワリエ(カナダ)

  • SD順位:9,得点:72.83
  • 楽曲:Con Buena Onda by Daniel Lomuto, Ernesto Baffa, Hector M. Arce
  • プログラム:○

STw4で女性の回転が少し危なかったけど、ジャッジが1人-1を出すにとどめた。
不穏で緊迫感あふれるタンゴを堪能した。このカップルの物語を紡ぎだす力、世界を創造する力は、トップの中でも指折りの素晴らしさだと思う。
フリー106.16、総合178.99。

13 Ekaterina BOBROVA / Dmitri SOLOVIEV エカテリーナ・ボブロワ / ドミトリー・ソロビエフ(ロシア)

  • SD順位:8,得点:73.54
  • 楽曲:
    • Prelude No. 20 by Frederic Chopin
    • The Four Seasons arranged by Nigel Kennedy
  • プログラム:○

非常に流れが良かった。要素が流れの中に完全に溶け込んでいた。
終盤の「四季」で解放された喜びを表現しているというコンセプトがどうにもこうにも受け入れがたく(だってめっちゃ不穏な弦の響きなんだぜ。短調の曲だし)、正直この素晴らしい演技を経ても、やはり違和感は否めないのだが、それはさておき、この超難解プロをみごと滑りこなす、技術と表現力の高さに脱帽である。
東野さん曰く、「2人の内面を表すという独特のプログラムで、挑戦的だったが、すばらしかった」とのこと。
フリー110.52、総合184.06。

14 Anna CAPPELLINI / Luca LANOTTE アンナ・カッペリーニ / ルカ・ラノッテ(イタリア)

  • SD順位:7,得点:73.70
  • 楽曲:
    • Limelight by Charlie Chaplin
    • Chaplin Medley
    • City Lights: Ouverture by Charlie Chaplin
  • プログラム:○

冒頭のSTw4は、スピードが出る中、勢いよく入っていったので、スローの振り返り映像を見るまでは気づかなかったが、ファーストの回転が少し合ってなかったんだなぁ。それと、前半のCiSt3は、音楽と動きがぴったりかみ合っていないような気がした。でも全体的にはとても素晴らしい演技だった。多幸感あふれるプログラムで場内をハッピーな空気で包み込んでくれた。
フリー110.03、総合183.73。

15 Kaitlyn WEAVER / Andrew POJE ケイトリン・ウィーバー / アンドリュー・ポジェ(カナダ)

  • SD順位:6,得点:74.84
  • 楽曲:Concierto de Aranjuez by Joaquin Rodrigo
  • プログラム:△

大きくゆったりした滑りが、壮大な曲想にマッチしていた。
最後のコレオリフトで、氷上に横たわった状態に近い女性を少しずつ少しずつ上げていき、男性の肩を一周させるところまで持っていく動きが印象的だった。もっとスムーズに持ち上げた方がいいのかもしれないが、この休み休み上げていく動きが、曲のフレーズに合っていて、これはこれでいいような気がした。
フリー109.97でSB、総合184.81でPB更新。

第3グループが終わった時点で、総合1位は、ケイトリン・ウィーバー / アンドリュー・ポジェ(カナダ)。

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●第4グループ
16 Madison CHOCK / Evan BATES マディソン・チョック / エヴァン・ベイツ(アメリカ)

  • SD順位:4,得点:76.25
  • 楽曲:Under Pressure by David Bowie, Freddie Mercury
  • プログラム:△

STw1で男性の回転が乱れ、GOEマイナス…。他は安定していて、プログラムの流れも良かったんだけど、この僅差の戦いの中では、1つのミスが命とりなんだよなぁ…。
演技後、男性が手を気にしている。ブレードで切ってしまったのか。
フリー105.79、総合182.04。現時点で総合4位。

17 Maia SHIBUTANI / Alex SHIBUTANI マイア・シブタニ / アレックス・シブタニアメリカ)

  • SD順位:5,得点:74.88
  • 楽曲:Evolution: Mirror In Mirror by Anne Akiko Meyers, Akira Eguchi
  • プログラム:△

実況陣は「すばらしい」とほめちぎっていたのだが、わたし的にはちょっと…物足りなかったというか。や、もちろんすばらしいんだけど、胸にぐぐ〜っと迫ってくるものがなかった。
フリー110.30、総合185.18。StaLi4の時間オーバーにより、減点1。現時点で総合1位。

18 Gabriella PAPADAKIS / Guillaume CIZERON ガブリエラ・パパダキス / ギヨーム・シゼロン(フランス)

  • SD順位:2,得点:76.89
  • 楽曲:
    • Stillness by Nest
    • Oddudua by Aldo Lopez Gavilan
    • Happiness Does Not Wait by Olafur Arnalds
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

CiSt3以外は、全ての要素がレベル4。
東野さんが言っていたように、「お互いがお互いの分身」であるかのようだった。何なんだろう、あの腕の絡み合い方。すごく曲線的な動きなんだよね…。あんなふうに腕を絡め合いながら、何であんなにスピードを出して複雑なステップを踏めるんだろう…。おかしくない?
フリー119.15、総合196.04で、どちらもPB更新。現時点で総合1位。

19 Tessa VIRTUE / Scott MOIR テッサ・ヴァーチュー / スコット・モイヤー(カナダ)

  • SD順位:1,得点:82.43
  • 楽曲:
    • Pilgrims on a Long Journey by Coeur de Pirate
    • Shadows by Karl Hugo
    • Latch (Acoustic) by Sam Smith
  • プログラム:◎

前半のCiSt3以外、全ての要素がレベル4。CiSt3の終わりに、男性がつまづいて手をついたんだけど、その後、何もなかったかのように即座に立ち上がり、演技を再開。
音楽との一体感、パートナーとの一体感がすばらしい。音楽との妙なる調和を心ゆくまで堪能した。
フリー116.19、総合198.62で、総合得点はPB更新。現時点で総合1位。キスクラで、スコットが複雑そうな顔をしていたが、順位を見て、ほっとしたような表情に。思いもよらないスタンブルだったんだろうなぁ。わたしも彼がそんなミスをするの、初めて見たもの。

20 Madison HUBBELL / Zachary DONOHUE マディソン・ハベル / ザカリー・ダナヒュー(アメリカ)

  • SD順位:3,得点:76.53
  • 楽曲:
    • I Wanna Dance With Somebody by Bootstrap
    • Can't Help Falling In Love performed by Ingrid Michaelson
    • Earned It by Bootstrap
  • プログラム:◎
  • 動画:YouTube

ものすごくよく滑っていて、たいへん素晴らしかったのだが、後半のツイズルのファーストで男性が転倒してしまい、ノーバリュー。直後のDiSt2は、やはりその影響が出たのか、レベル4を獲得できず。ツイズルの前の要素は全てレベル4を取れていたのだが(泣)。
でも、ツイズルの転倒までは、間違いなく彼らの最高のパフォーマンスだった。前半のCiSt4は、2人の手が離れていても、見えない糸で結ばれているかのように強い一体感を感じた。
フリー101.17、総合177.70。総合9位に決定。ああ…だいぶ順位を落としてしまった…(泣)。頭を抱えて落ち込むザックを励ますマディソンとコーチ陣。

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◆総合順位
FDが終わって、総合順位は下記のとおり。左から総合順位、名前、国名、得点、SP順位、FS順位の順に記されている。

  1. Tessa VIRTUE / Scott MOIR CAN 198.62 1 2
  2. Gabriella PAPADAKIS / Guillaume CIZERON FRA 196.04 2 1
  3. Maia SHIBUTANI / Alex SHIBUTANI USA 185.18 5 4
  4. Kaitlyn WEAVER / Andrew POJE CAN 184.81 6 6
  5. Ekaterina BOBROVA / Dmitri SOLOVIEV RUS 184.06 8 3
  6. Anna CAPPELLINI / Luca LANOTTE ITA 183.73 7 5
  7. Madison CHOCK / Evan BATES USA 182.04 4 8
  8. Piper GILLES / Paul POIRIER CAN 178.99 9 7
  9. Madison HUBBELL / Zachary DONOHUE USA 177.70 3 10
  10. Alexandra STEPANOVA / Ivan BUKIN RUS 174.70 10 9
  11. Charlene GUIGNARD / Marco FABBRI ITA 165.68 11 11
  12. Isabella TOBIAS / Ilia TKACHENKO ISR 162.63 12 12
  13. Laurence FOURNIER BEAUDRY / Nikolaj SORENSEN DEN 159.53 13 14
  14. Natalia KALISZEK / Maksym SPODYRIEV POL 157.15 15 13
  15. Alexandra NAZAROVA / Maxim NIKITIN UKR 155.35 14 15
  16. Shiyue WANG / Xinyu LIU CHN 150.25 18 16
  17. Alisa AGAFONOVA / Alper UCAR TUR 146.89 17 17
  18. Olivia SMART / Adria DIAZ ESP 145.61 16 19
  19. Kavita LORENZ / Joti POLIZOAKIS GER 142.86 20 18
  20. Yura MIN / Alexander GAMELIN KOR 136.71 19 20
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◆平昌オリンピック&ワールド2018 の出場枠

ロシアは3枠獲得ならず。中国は、本大会で、アジア唯一の出場枠を獲得した。

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◆総評
東野さんによると、本大会は、FDが最終日と、めずらしいスケジュールになっており、大会期間が長いためか、FDの後半に疲れが見える組が多いらしい。2つ目のステップシークエンスでいつものキレがないそうだ。レベルを取りこぼしている組が多いのも、そのせいだろうか。素人目にも、いつもよりスケートが滑っていないように感じた。
さて、ヴァーチュー&モイヤーが優勝。FDでは男性のスタンブルがあったが、「それが何か?」というような、貫禄の演技だった。優勝インタビューで、聞かれもしないのに、「今日の彼女は最高だったよね? 彼女のおかげで踏ん張れた」と、テッサを称えるスコット(笑)。最高☆☆☆
総合2位は、パパダキス&シゼロン。「わたしたちの強みはFD」という言葉通り、誰も真似できない、彼らしか演じられない芸術的なプログラムでもって、FDは1位。TESもPCSもトップ。
3位はシブタニ兄妹。他の組の追随が凄まじい中、2年連続表彰台を死守。ただ、現時点ではトップ2組に差をつけられているので、来季はぜひとも彼らを脅かす存在になってほしい。
4位はウィーバー&ポジェ。今季はコーチを変え、いろいろ新しいことに挑戦しているのは伝わってくるものの、それがなかなか結果に結びつかず、もどかしい思いで見守っていたのだが、ワールドでようやく結実した演技が見られて安心した。
5位はボブロワ&ソロビエフ。FDは、パパ&シゼ、ヴァーチュー&モイヤーに次ぐ3位。毎年おもろいアレンジだったり難解なコンセプトだったりするプログラムで我々を楽しませてくれているが、来季はオリンピックだし、もそっと万人に分かりやすい素敵プロをお願いできないものか…。好きなカップルなんだけど、プログラムがいまいちわたし好みじゃないことが多くて…悲しい…(涙)。
6位はカッペリーニ&ラノッテ。たいへんチャーミングなFDで、場内を大いに盛り上げてくれた。
3位から6位までは、上の順位と1点差も離れていないんだよね。非常に僅差の戦いが繰り広げられている。
7位のチョック&ベイツと9位のハベル&ダナヒューは、国内の序列を覆す大きなチャンスだっただけに、FDで大きなミスが出て、とっても残念だった。特にハベル組は初メダル獲得のチャンスだっただけに…嗚呼(泣)。
8位のギルス&ポワリエは、今季もイメチェンかつ魅力的なFDを作り上げ、かつ、このワールドで良い演技を見せてくれた。ああ幸せ〜☆ でも、トップの組の中では、PCSがちょっと弱いんだよねぇ。スケーティングスキルの問題なのかな?
9位のステパノワ&ブキンは、今季、国内の序列を覆して2位に躍進し、トップの仲間入りをする一歩手前のところまで到達したんじゃないかと思う。来季すぐさまトップの仲間入りができるか否か。ここで壁にぶち当たるカップルも少なくないからなぁ。
18位のスマート&ディアズは、初出場でみごとオリンピックの出場枠を獲得。スペインのもう1組、ウルタード&ハリャービン(ユーロ13位)も甲乙つけがたく素敵なカップルなんだよね〜。国内での代表争いが熾烈を極めそう。
ネーベルホルン(2017年9月27日〜30日)で獲得できる出場枠は5。FDに進出したものの、出場枠は獲得できなかった、19位のローレンツ&ポリゾアキス(ドイツ)や20位のミン&ガメリン(韓国)はもちろん、他の多くの組とも、日本は競わなければならない。とっても厳しい戦いになるだろうけど、がんばって〜☆☆