JGPファイナル2016 ペアSP

JGPファイナル2016

JGPファイナル2016 リザルト
ペアSPは、現地時間2016年12月8日（木）に行われた。

後日、上記の動画で全組の演技を見た。滑走順に感想を書いている。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、？の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎：好きだ！ また見たい！
  • ○：よかった。
  • △：う〜ん、イマイチ。
  • ×：できれば変えてほしい…。
  • ？：まだ何とも判断が付きかねる。

それと、日本語表記に自信がない名前には？を付けている。

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●第1グループ
1 アリーナ・ウスティムキナ / ニキータ・ボロディン（ロシア）

  • 楽曲：Mad Max: Fury Road (soundtrack) by Junkie XL
  • プログラム：○

昨季、ジュニアの国内選手権5位。今季、JGPタリン杯2位、JGPシュベルター杯3位。
2Aは跳ぶタイミングはズレたけど、着氷はクリーンだったと思う。スロー3TはOK。FCCoSp4はまぁまぁ合ってたけどGOEマイナス。StSq4は、リンクを大きく使っていたが、ユニゾンがいまいちだった。
59.05。

2 アナスタシア・ミーシナ / ウラジスラフ・ミルゾエフ（ロシア）

昨季、ジュニアの国内選手権優勝、世界ジュニア2位。今季、JGPモルドヴィア杯優勝、JGPシュベルター杯優勝。
3Tw3の流れが素晴らしい。スロー3LzはOK。2Aは二人の距離がちと離れたが、跳ぶタイミングがバッチリ合って、クリーンに着氷。5RLi4は難しい入りをあっさり行い、出もスムーズ。CCoSp4の回転が合っている！ シニアのカップルでもなかなか合わないのに！ StSq4は曲想に合ってるし、ユニゾンもいい。BiDs3は、女性の弓なり姿勢が美しかった。
ジュニアのペアとは思えない、完成度の高さと安定感よ。さまざまな表情を作ってプログラムを演じきっていた。すばらしいわ〜。
64.73で、自己ベスト更新！

3 アナ・ドゥシュコヴァー / マルティン・ビダージュ（チェコ）

昨季、JGPファイナル2位、ユース五輪2位、世界ジュニア優勝。今季、JGPチェコスケート優勝、JGPシュベルター杯2位。
2AはOK。3Tw1は高さがあったが、着氷で女性がバランスを崩してしまった。もったいない。スロー3LzはOK。BiDs3は回転が速い。StSq3は、二人の距離が近く、ユニゾンも良かった。FCCoSp4の回転は大体合っていた。
スケーティングがよく伸びて、動きのキレもすばらしかったが、ところどころコントロールしきれないように感じられて、ちょっと怖かった。ツイスト以外、大きなミスが出なくてほっとした。
61.38。

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●第2グループ
4 アミナ・アタハノワ / イリヤ・スピリドノフ（ロシア）

  • 楽曲：Jimmy, Renda-se by Tom Ze
  • プログラム：○

昨季、JGPファイナル3位、ジュニアの国内選手権2位。今季、JGPチェコスケート2位、JGPタリン杯4位。
3Tw3の回転にキレがあった。スロー3Lzは転倒。2AはOK。FCCoSp2は、回転がほぼ合っていた。StSq4は、ユニークな振付で素敵だった。
最後のピストルずどんは、故意に二人の動きをずらしてる…んだよね？ ちょっとなおざりなのが残念。せっかく映画「U.N.C.L.E.」のクールな音楽を使ってるんだから、もっと気持ちを入れてスパイらしく演じてほしいんだけど、今はエレメンツの方に意識がいってる感じ。スタイリッシュでユニークなプログラムなのに、もったいないわ〜。
56.78。

5 エカテリーナ・アレクサンドロフスカヤ / ハーリー・ウィンザー（オーストラリア）

今季、JGPデビューで、JGPチェコスケート8位、JGPタリン杯優勝。エカテリーナ・ボリソワ / ドミトリー・ソポト（ロシア）が欠場したため、代わりに出場することになった。
3Tw3の着氷が少し詰まっように見えたが、GOEプラス。2AはOK。5RLi4の出で「下ろすよ〜」という感じが。スロー3Fは、高さが出ずに転倒。FCCoSp3の回転がズレたが、最後は合わせた。StSq4は、二人が同じ動きをするところのユニゾンが良かった。BiDs2で女性の弓なり姿勢がきれい。
57.08で、自己ベスト更新！

6 アレクサンドラ・ボイコワ / ドミトリー・コズロフスキー（ロシア）

  • 楽曲：Flamenco by Didulia
  • プログラム：○

今季、JGPデビューで、JGPモルドヴィア杯2位、JGPシュベルター杯4位。
2Aで女性の着氷が乱れる。3Tw2はきれい。スロー3Fはクリーンに着氷。5ALi3で、男性が片手だけで女性を下ろしたとき、女性がバランスを崩す。BiDs3で、最後女性の姿勢が少しつぶれたが、GOEプラス。FCCoSp4の回転は速いのだが、二人の動きがズレてしまった。
つなぎに曲想を表す動きが入っているし、エレメンツの入りと出に工夫が凝らされている。クリーンに滑れたら素敵なプログラムになりそう。
58.75。

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◆SP順位
SPが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、得点の順に記されている。

  1. Anastasia MISHINA / Vladislav MIRZOEV RUS 64.73
  2. Anna DUSKOVA / Martin BIDAR CZE 61.38
  3. Alina USTIMKINA / Nikita VOLODIN RUS 59.05
  4. Aleksandra BOIKOVA / Dmitrii KOZLOVSKII RUS 58.75
  5. Ekaterina ALEXANDROVSKAYA / Harley WINDSOR AUS 57.08
  6. Amina ATAKHANOVA / Ilia SPIRIDONOV RUS 56.78
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◆総評
久々にジュニアのペアを見たら、やはり、シニアとの差を一番大きく感じる種目がペアなんだなという思いを新たにした。
SP1位は、ミーシナ＆ミルゾエフ。この組の演技は、ほんと、安心して見ていられる。エレメンツの質の高さはもちろん、プログラムをきちんと演じられてるもんな。
2位は、ドゥシュコヴァー＆ビダージュ。JGP2戦目のシュベルター杯で不調そうだったので心配していたが、盛り返してきたようで安心した。PCSはミーシナ＆ミルゾエフとほとんど差がないもののトップ。確かにスケーティングはすばらしかった。あとはエレメンツのレベルの取りこぼしをなくしていきたい。
5位のアレクサンドロフスカヤ＆ウィンザーは、急遽出場が決まったと思うのだが、自己ベスト更新の演技が見られて嬉しかった。転倒があったのにPBが出るということは、地力が上がってきたってことよね。3位とは2点も離れていないので、表彰台を目指して頑張ってほしい。
6位のアタハノワ＆スピリドノフは、もっとできる組なのになぁ。コンディションが万全じゃないんだろうか。ショートのプログラムがお気に入りなだけに残念だった。