GPファイナル2016 ペアSP

GPファイナル2016 リザルト
ペアSPは、現地時間2016年12月8日(木)に行われた。
全組の演技を動画で見た。滑走順に感想を書いている。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎:好きだ! また見たい!
  • ○:よかった。
  • △:う〜ん、イマイチ。
  • ×:できれば変えてほしい…。
  • ?:まだ何とも判断が付きかねる。

それと、日本語表記に自信がない名前には?を付けている。

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●第1グループ
1 チェン・ペン / ヤン・ジン(中国)

  • 楽曲:My Drag by Jimbo Mathus
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

今年の春に結成したばかり。今季GP中国杯2位、NHK杯2位。
3TはOK。スロー3Loは高っ! 3Tw3はふんわり。StSq3の小芝居は堂に入っていて、女性が蹴るふりとか男性が痛がるふりとか本当に上手。FCCoSp3の回転は大体合っていた。
このプログラムは細部までよく作りこまれているので、見るたびに新しい発見がある。
70.84。

2 エフゲーニャ・タラソワ / ウラジミール・モロゾフ(ロシア)

  • 楽曲:Glam (Electro Swing Remix) by Dimie Cat
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

昨季、国内選手権3位、ユーロ3位、ワールド5位。今季、GPスケアメ3位、GPフランス杯2位。
すごいスピードの中、すべてのエレメンツが超クリーンに行われており、流れの中に溶け込んでいた。
78.60で、自己ベスト更新!

3 メーガン・デュハメル / エリック・ラドフォード(カナダ)

  • 楽曲:Killer by Seal
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

昨季、GPファイナル2位、国内選手権優勝、ワールド優勝。今季、GPスケカナ優勝、NHK杯優勝。
3Lzで女性がお手つき。スロー3A<で転倒。5ALi4のスピードとスムーズさが素晴らしい。FCCoSp4は回転がピッタリそろっている上に距離が近い。StSq4は二人で違う動きをしているときもユニゾンを感じさせる。BiDs4は二人の姿勢がきれい。
ロックな曲想をかっこよく演じていた。
スロー3Aは、なかなか成功しないなぁ。高さと幅は十分出てるんだけど、出すぎなのかな。
71.44。

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●第2グループ
4 ナタリア・ザビアコ / アレクサンドル・エンベルト(ロシア)

  • 楽曲:Snowstorm by Georgi Sviridov
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

昨季、国内選手権5位。今季、GPロステレ2位、GPフランス杯4位。
アリオナ・サフチェンコ / ブルーノ・マッソー(ドイツ)が棄権したため、代わりに出場することになった。
3Tw1のキャッチで、女性が男性に少しもたれかかってしまったか。3TはOKだが、二人の着氷後の動きが違っていた。スロー3Loはフリーレッグが氷にタッチしてしまった。FCCoSp4の回転は合っている。StSq3は、ユニゾンが合っている上に、曲想をよく表現していた。
65.79。

5 ジュリアン・セガン / シャルリ・ビロドー(カナダ)

昨季、GPファイナル4位、国内選手権2位。今季、GPスケアメ優勝、GPロステレ5位。
SPを昨季のプログラムに戻したそうだ。
3Tw3の着氷はちょっと詰まったか。3S<で男性が転倒。スロー3Fは転倒。FCCoSp4の回転は合っていた。5ALi4の下ろし方が独創的ですごい。BiDs3で最後、女性の姿勢がつぶれてしまった。StSq3は軽快な曲想にぴったりの動きができていた。
ジャンプ系にミスが出てしまったものの、スピードがあり、動きはキレキレなのだが、何か少しかみ合っていないような印象を受けた。
前のプログラム、明るくて楽しくてけっこう好きだったので、変更は残念だが、今のプログラムもユニークでおしゃれ。小気味よい音楽と振付が、二人に合っていると思う。
60.86。

6 シャオユー・ユー / ハオ・ジャン(中国)

  • 楽曲:
    • Eternal Flame by Brand X Music
    • Fearless by Brand X Music
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

今年の春、結成した組。GPスケカナ2位、GP中国杯優勝。
3Tはクリーンに着氷。3Tw4の高さがすごい。きっちり回ってから余裕をもってキャッチできている。スロー3Loも素晴らしい。FCCoSp4は最初回転が合っていたが、足替えのタイミングがずれ、最後は回転もズレてしまった。5RLi4はめっちゃ難しいことをこともなげにやっていると思われる。StSq4は、ユニゾンも音楽との調和もばっちり。BiDs4もスムーズ。
スピードがすごく出ていたんじゃなかろうか。あっという間に終わってしまった。
キスクラで、ホンボー先生から足を組むように指示され、従うシャオユーさん(その後すぐほどいちゃったけど)。何で足を組むように言ったんだろう。股見え防止のため?(苦笑)
75.34で、自己ベスト更新!

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◆SP順位
SPが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、得点の順に記されている。

  1. Evgenia TARASOVA / Vladimir MOROZOV RUS 78.60
  2. Xiaoyu YU / Hao ZHANG CHN 75.34
  3. Meagan DUHAMEL / Eric RADFORD CAN 71.44
  4. Cheng PENG / Yang JIN CHN 70.84
  5. Natalia ZABIIAKO / Alexander ENBERT RUS 65.79
  6. Julianne SEGUIN / Charlie BILODEAU CAN 60.86
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◆総評
ジュニアのペアを見た後に見ると、シニアってやっぱりすごいんだなぁと分かる。エレメンツの質の高さとユニゾンのよさに惚れ惚れするわ〜。
SP1位は、タラソワ&モロゾフ。スケーティングが素晴らしい上に、エレメンツの質の高さが半端ない。昨季と比べ、見違えるように上手くなったなぁ。TESもPCSもトップ!
2位はユー&ジャン。単にクリーンな演技というだけでなく、レベルの取れるエレメンツは全てレベル4獲得。またか。すごい。
3位はデュハメル&ラドフォード。NHK杯のときよりは調子良いように感じたのだが、PCSでトップに立てず。タラソワ&モロゾフがすっごくよかったからなぁ。
4位はペン&ジン。小芝居のレベルの高さ(笑)とエレメンツの安定感がすばらしい。
5位のザビアコ&エンベルトは、急遽出場が決まったから、調整が難しかったんだろうなぁ。でも、またとない貴重な経験が積めると思うので、FSも思い切って演技してほしい。
6位はセガン&ビロドー。お気に入りの組なのだが、今季のGPシリーズでは、SPでなかなか実力を発揮できずにいてもどかしい。プログラムは変更前のも後のも、彼らならではのユニークなもので、好きなんだけどなぁ。