JGPチェコスケート2016 アイスダンス SD

JGPチェコ2016

JGPチェコスケート2016 リザルト
ジュニアのGPシリーズ第2戦。アイスダンスSDは、現地時間2016年9月1日（木）に行われた。

にて、ライブではなく、後日、全ての組の演技を見た。その中で、特に印象に残った組の演技について、感想を書いていきます。

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●第1グループ
2 Arina USHAKOVA / Maxim NEKRASOV（ロシア）

  • 楽曲：
    • Blues: Natural Blues by Paolo Nutini
    • Hip Hop: Let Me Clear My Throat by DJ Kool

……ものすごーく個性的で独創的な衣装とプログラムだった。これは、一度見たら忘れられない（笑）。
バイオを見る限り、組んで1年か2年目で、この組でJGPに出場するのは初めてだと思われるが、ユニゾンは合ってるし、二人の距離も近いし、滑りも良さそうだし、将来有望なカップルなのではなかろうか。
53.46。

4 Nicole KUZMICH / Alexandr SINICYN（チェコ）

昨季、ジュニアの国内選手権優勝、世界ジュニア11位。今季、JGPサン・ジェルヴェ4位。連戦、お疲れ様です。
バイオを見ると、カナダのトロントで練習しているらしい。今はユーロの選手も北米で練習しているケースが多いよね。練習環境がいいんだろうな。
……女性の衣装も「オイオイ」という感じだが、男性の方なんて、黒地に大きな白い水玉がたくさん入ったジャケットに青いズボンですよ（汗）。ジャケット見てると目がチカチカする〜。
ま、衣装のことはさておき、演技の内容自体は、よかったんじゃなかろうか。はっきり言ってダンスのことはよくわかんないんだよな（泣）。つなぎの振り付けで、男女が代わりばんこにぴょーんぴょーんと跳ぶとこがかわいかった。
55.59で、自己ベスト更新！

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●第2グループ
7 Lorraine MCNAMARA / Quinn CARPENTER（アメリカ）

  • 楽曲：
    • Hip Hop: Vanguaridan by Steed Lord
    • Blues: The Power by District 78 feat. Cheesa
    • Hip Hop: Gaia by Claude Challe and Jean-Marc Challe

昨季、JGPファイナル、全米ジュニア、世界ジュニアで優勝。
キャー！！ 衣装がかっこかわいい！！ そして倒錯的で背徳的！！ マクナマラさんに鞭を持たせたら女王様じゃない！？ 女王様じゃない！？
――と、思わず興奮してしまったが（苦笑）、演技内容ももちろん素晴らしかった。カクカクした動きで始まり（ヒップホップ）、次にねっとり〜な動きに代わり（ブルース）、最後またカクカク（ヒップホップ）で締めという構成。
いやー、おもしろかった。ダンスのことはよくわからない私にも、よくわかる彼らのうまさ。一蹴りの伸びとボディームーブメントが他の組とは別格なんだよねー。
66.60で、自己ベスト更新！

9 Chloe LEWIS / Logan BYE（アメリカ）

  • 楽曲：
    • Blues: Save My Soul by big bad Voodoo Daddy
    • Swing: Jumpin' Jack by Big Bad Voodoo Daddy

昨季、全米ジュニア6位、ユースオリンピック2位。
ブルースでねっとり絡みまくり〜で踊ってたとき、「二人の距離が近すぎて、ぶつかっちゃった？」みたいに見えたところがあったのだが、プロトコルを見たら、2つ目のパターンでGOEが減点されていた。
その後、音楽がスウィングに変わり、元気いっぱいにツイズルに入っていったのだが、そこでツイズルが崩壊。嗚呼（泣）。でも、不幸中の幸いで、ノーバリューにはならずにすんだ。
49.82。

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●第3グループ
12 Evgeniia LOPAREVA / Alexey KARPUSHOV（ロシア）

  • 楽曲：
    • Blues: The Here And After by Jun Miyake
    • Swing: Forces, Darling by Koop

バイオを見ると、どうやら組んで1、2年目で、JGPに出場するのは初めてみたい。
この衣装はオシャレ…なんだろうか。判断に迷うな。前衛的とでも言えばいいのか。でも、じっと見ているうちに、好きだという判断を下した（笑）。特に男性のジャケットのデザインや色づかいがいいなと思う。
ブルースのリズムで使っている音楽が、他の組とは違ったタイプの曲でよかった。どうもわたしは一般的なブルースがあんまり好きじゃないようだ（苦笑）。
「このプログラム、けっこう好きかも」と思いながら見ていたら、女性がステップの終わり付近、最後のリフトの前に転倒。嗚呼（泣）。
49.82。

14 Hannah WHITLEY / Elliott GRAHAM（カナダ）

  • 楽曲：
    • Blues: Born to Die by Lana DelRey and Justin Parker
    • Hip Hop: Roses by Elizabeth Mencel and Chainsmokers

昨季、JGP Riga Cup 7位。
これまた奇抜な衣装が。黒地に紫、クリーム色、薄水色、ピンクの横縞が入っていて、女性の方は丸い鎖みたいなのが、胸の真ん中とスカートの右脇に付いているという。
音楽がいいなと思った。ブルースが好きじゃないって決めつけちゃいけないかも（苦笑）。
演技の方は、特に「ここがいい！」というのはないんだけど、特に粗もなく、練習でできていることを本番で出せた演技だったんじゃないかな。選手たちも満足そう。
50.39で、自己ベスト更新！

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◆SD順位
SDが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、TSS、TES、PCSの順に記されている。

  1. Lorraine MCNAMARA / Quinn CARPENTER USA 66.60 34.26 32.34
  2. Nicole KUZMICH / Alexandr SINICYN CZE 55.59 28.31 27.28
  3. Arina USHAKOVA / Maxim NEKRASOV RUS 53.46 28.83 25.63
  4. Hannah WHITLEY / Elliott GRAHAM CAN 50.39 27.21 23.18
  5. Evgeniia LOPAREVA / Alexey KARPUSHOV RUS 49.82 25.71 25.11
  6. Chloe LEWIS / Logan BYE USA 49.82 23.91 25.91
  7. Danielle WU / Nik MIRZAKHANI CAN 46.49 24.29 22.20
  8. Darya POPOVA / Volodymyr BYELIKOV UKR 46.20 22.83 23.37
  9. Alexandra BORISOVA / Cezary ZAWADZKI POL 43.49 23.79 19.70
  10. Hanna JAKUCS / Daniel ILLES HUN 41.58 21.97 19.61
  11. Justine SCACHE / Arnaud CAFFA FRA 39.75 19.24 20.51
  12. Adelina ZVEZDOVA / Uladzimir ZAITSAU BLR 36.76 19.52 17.24
  13. Nina HOLLOWEY / Fillipp KHARISOV AZE 35.74 18.06 17.68
  14. Yana BOZHILOVA / Kaloyan GEORGIEV BUL 34.32 17.35 16.97

WD Salome ABDEDOU / Dylan ANTUNES FRA

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◆総評
出場メンバーを見て、マクナマラ＆カーペンターがぶっちぎりで優勝するんじゃないかと思ったが、その予想通り、SDが終わった時点で、ぶっちぎぎりトップ。
彼らは、昨季、ジュニアのタイトルを総なめしたので、今季はシニアに上がるのかなと考えていたが、もう1年ジュニアにとどまるらしい。シニアに上がっても、国内で非常に熾烈な戦いが待ってるもんなぁ。
SD2位のクズミチ＆シニツィンは、衣装のセンスはともかく（苦笑）、チェコのジュニアにこんな素敵なカップルがいたんだと驚いた。昨季の世界ジュニアに出場してるんだけど、Jスポで放送してもらえなかったんだよねぇ。
3位のウシャコワ＆ネクラソフは、組んで間もない組のようなのに、ユニゾンもいいし、上手い。ロシアは、組み替えても組み替えても上手い組が出てくるもんなぁ。
4位のホワイトリー＆グラハム、5位のロパレワ＆カルプショフ、6位のルイス＆バイは、SDの点差がほとんどないので、FD勝負ですな。PCSを見ると、一番高いのは、ルイス＆バイなのだが、はてさて、どうなるか。
日本もなー、JGPに毎試合派遣できるくらい、アイスダンスカップルがいたらいいのになー。でも、先日、深瀬＆立野のインタビューを読んだら、国内にアイスダンス練習環境がないらしいので、今のところ実現はかなり難しいよね…。

上記の後編の2ページ目に、日本のアイスダンスの練習環境について書いてある。おそらくペアも同じような状況なのだろう。