JGP横浜2016 女子SP

JGP横浜2016

JGP横浜2016 リザルト
ジュニアのGPシリーズ第3戦。女子SPは、現地時間2016年9月9日（金）に行われた。
ISUのライブ放送

特に印象に残った選手の演技について、滑走順に感想を書いていきます。
選手名の日本語表記に自信のないものは、最後に「？」を付けてます…（汗）。

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●第1グループ
2 山下真瑚（日本）

  • 楽曲：Nocturne by Secret Garden

昨季、全日本ジュニア9位。今季、ジュニアデビューで、今大会がJGPデビュー。
名前を呼ばれる直前、リンクサイドで、満知子先生に笑顔を見せる真瑚ちゃん。おお、国内の試合だから、満知子先生来てるんだなー。お久しぶりです！
薄黄緑色の下に濃い緑がちらちらのぞく衣装。上半身に黄色のラインストーンが散りばめられていて、ゴージャスだけど、派手すぎず、ステキ☆
3Lz+3Tは、詰まった感じがしたから回転大丈夫かなと心配になったけど、プロトコルを見たら、GOE加点1.20が付く出来栄え。3Loはキレがあり、2Aも素晴らしい。
のびやかに滑っていたように感じた。
64.86。第一滑走から高得点出た！

3 アリサ・フェディチキナ（ロシア）

  • 楽曲：Russian Dance by Petr Tchaikovski

昨季、JGPファイナル4位、ジュニアの国内選手権3位。世界ジュニアに出場し、SP1位で折り返すも、FS直前に負傷のため棄権。
終始、素敵な表情で滑っていた。所作が洗練されていて優雅で美しい。ジャンプはさほど高いわけじゃないんだけど、きっちり回転して下りてきている。
ステップシークエンスのところで、曲想が明るく、テンポアップするのだが、そこの表現の変化が素晴らしかった。でも彼女ならもっとできる。
2番目のスピンでトラベリングしてしまったのがもったいなかった〜。
全体的につなぎがモリモリしてる感じ。今はまだ少しせわしない印象だが、滑りこなせば改善されるだろう。
61.13。思ったより得点が出なくて、ライブで見ているときはどうしてだろうと不思議だったが、プロトコルを見ると、ステップがレベル2、スピンの一つがレベル3、3Loの加点が0.10と、少しずつ取りこぼしが積み重なってしまったんだな。

4 本田真凜（日本）

  • 楽曲：Smile by Charlie Chaplin

昨季、全日本ジュニア6位、JGPファイナル3位、全日本9位、世界ジュニア優勝。
女性ボーカルの最初の「スマ〜イル」で浮かべた彼女の笑顔を見て、魅了されない者がいるだろうか、いやいない。
3F+3Tの予定だったと思うのだが、3Fでステップアウトして、コンボが入らず。3Loは着氷が詰まってしまった。2AはOK。ステップはレベル2で、つまづきがあったような。
所作は美しく、優雅で、全身をよく使えていたのだが、後半笑顔がなくなり、動きもやや精彩を欠いたように見えた。ジャンプのミスから焦っちゃったかなぁ？
55.47。

5 イェリム・キム（韓国）

  • 楽曲：Donde Voy by Tish Hinojosa

2014〜15シーズン、シニアの国内選手権2位。今季、JGPサン・ジェルヴェ4位。
3Lz+3Tの予定が、3Lzで転倒。痛いミスだったが、ふんわりやわらかく体を動かして、曲想を表現していた。
ちょっと一本調子な感じがするので、もそっと抑揚がつけられるようになると、さらに素敵になるのでは。
52.34。

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●第2グループ
7 坂本花織（日本）

  • 楽曲：The Artist (soundtrack) by Ludovic Bource

昨季、JGP Riga Cup 2位、全日本ジュニア5位、全日本13位、ユースオリンピック6位。今季、JGPサン・ジェルヴェ2位。
PC画面だと分かりにくいのだが、めっちゃスピード出てたんじゃなかろうか。3つのジャンプをクリーンに下りて、GOE加点が全て1点以上。ステップはレベル2と取りこぼしてしまったが、表情豊か＆元気いっぱいに滑っていて、素晴らしかった。
65.66でSBかつ自己ベスト更新！

10 Gabrielle NOULLET ガブリエル・ニューレ？（アメリカ）

  • 楽曲：Papa, Can You Hear Me? (soundtrack) by John Williams, Itzhak Perlman

今大会がJGPデビュー。
3Lz+3Tの予定だったのか、2Tの予定だったのか分からないが、3Lzで転倒し、コンボが入らず。3Loと2AはOK。
3Loの後に入るスパイラルが美しい。SPの必須要素でなくなってから、入れる選手が少なくなってしまったが、「やっぱ女子のスパイラルはいいね！」と思わせてくれる出来栄えだった。
最初のスピンがレベル1で、GOE-2や-1を付けているジャッジがいる。女子選手でこれは珍しい。軸が外れて、ちょいフラついていたが、回転速度はそれなりだったので、+1を付けてるジャッジもいるんだよね。
アメリカの選手らしく、体全体がよく使えていて、ポジションがキレイだった。
51.44。

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●第5グループ
21 Sofia SAMODUROVA ソフィヤ・サモドゥロワ（ロシア）

今季、ジュニアデビューで、今大会がJGPデビュー。
ぐっはー、またまたロシアからスーパージュニアな美少女スケーターが！！
片手上げ3Lz+3T、3Lo、片手上げ2Aと、ジャンプは全てクリーンに着氷、スピンはめちゃ上手いし、スケーティングはいいし、ボディームーブメントは美しくて優雅だし、シーズン序盤の出来としては完璧ではなかろうか。
…と、大興奮して得点を待ったのだが、60.76。予想より低かったので（65点以上は出るかと）、後でプロトコルを見たら、3Lzにeマークが…。それからスピンのレベルが2、4、3で、ステップがレベル2と、やや取りこぼしがあったんだな。

22 Alana TOKTAROVA アラーナ・トクタロワ（カザフスタン）

  • 楽曲：What a Wonderful World by Weiss, Thiele

今季、ジュニアデビューで、今大会がJGPデビュー。
3T+2Tと2LoはOK、2Aは両足着氷でGOE減点。
みずみずしさを感じさせる滑りで、スピンも上手だし、身のこなしがクリアーで素敵だった。
コーチがオーサーで、練習拠点はカナダのトロント。トゥルシンバエワさんと一緒に練習してるのか。同じ国の仲間がそばにいるのは心強いよね。
42.18。

24 エイミー・リン（台湾）

  • 楽曲：Skyliner (from "I'll Be Seeing You: A Tribute to Carmen McRae") by Charlie Barnet, Robert Allen

昨季、四大陸15位、世界ジュニア14位、ワールド21位。
3T+3T<<、3Lo<の着氷が詰まってしまい、どちらともGOE減点。2AはOK。
ジャンプでミスはあったけど、明るく軽快な音楽を、表情豊かに演じていた。順調に上手くなっていて嬉しい。
49.65。

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◆SP順位
SPが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、TSS、TES、PCSの順に記されている。

  1. Kaori SAKAMOTO JPN 65.66 37.98 27.68
  2. Mako YAMASHITA JPN 64.86 37.95 26.91
  3. Alisa FEDICHKINA RUS 61.13 35.13 26.00
  4. Sofia SAMODUROVA RUS 60.76 32.41 28.35
  5. Marin HONDA JPN 55.47 27.53 27.94
  6. Ye Lim KIM KOR 52.34 29.19 24.15
  7. Gabrielle NOULLET USA 51.44 27.75 24.69
  8. Amy LIN TPE 49.65 25.09 24.56
  9. Andrea MONTESINOS CANTU MEX 45.36 27.36 19.00
  10. Oksana ARTYOMENKO SUI 43.50 24.81 18.69
  11. Elisabetta LECCARDI ITA 42.56 23.58 18.98
  12. Alana TOKTAROVA KAZ 42.18 22.69 19.49
  13. Emily BAUSBACK CAN 40.64 21.73 18.91
  14. Anita ÖSTLUND SWE 40.14 23.19 17.95
  15. Chloe ING SIN 34.87 18.22 17.65
  16. Promsan RATTANADILOK NA PHUKET THA 33.23 17.14 16.09
  17. Aleksandra SLAHOVA LAT 30.15 16.59 14.56
  18. Anastassiya KHVAN KAZ 29.83 14.26 16.57
  19. Brooke TAMEPO NZL 29.35 15.34 14.01
  20. Madeleine LIDHOLM TORGERSEN NOR 24.81 10.64 14.17
  21. Katie PASFIELD AUS 24.35 11.64 15.71
  22. Bianca Arianne VINARAO PHI 22.11 12.23 10.88
  23. Amirah Azfariena AZHARI MAS 20.61 9.55 13.06
  24. Ananya Murthy THIRUVALLAM IND 5.36 2.21 4.15

WD Rafaela RAHARDJA INA

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◆総評
予想通り、観客席の埋まり具合が、これまでの2戦とはまったく違った。前の2大会では椅子ばかり見えていたのに、本大会では、人、人、人…である（笑）。
SP1位は、花織ちゃん。1戦目同様、クリーンな演技！ PCSは3位だけど、スケーティングスキルはトップ！
2位の真瑚ちゃんは、初めてのJGPなのに、まったく硬くならず、自分の実力を発揮できているのが素晴らしい。
3位のフェディチキナさんは、とっても素敵な演技だったので、個人的にはもそっとPCSが出てもいいんじゃないかと感じた。
4位のサモドゥロワさんは、初めてのJGPなのにPCSでトップ。おそろしあ！
5位の真凜ちゃんは、コンボのミスが痛かった。プログラム前半はと〜ってもキラキラして素晴らしかったし、PCSも2位の評価を受けているのだが。

SPの点差を考えると、表彰台争いは、上位4人に絞られただろうか。でも、真凜ちゃんのキラキラ力（笑）は半端ないから、FSでクリーンな演技をすれば、PCSも付いてくるだろうし、彼女にもチャンスはありそう。

演技の感想を書かなかった選手の話をすると、イタリアのレッカルディーさんの、あまりの美少女っぷりにビビった。フィギュアスケートの選手なんて、キレイな人ばかりだが、その中においても際立つ美しさである。
タイの選手のキスクラに村元五月先生が！ 相変わらずお美しく、お元気そうで何よりである。