JGPサン・ジェルヴェ2016 男子FS
JGPサン・ジェルヴェ2016 リザルト
ジュニアのGPシリーズ第1戦。男子FSは、現地時間2016年8月27日(土)に行われた。
結果は追っていたものの、演技はまだ見ていなかったので、第2戦終了後、
にて、最終グループとその前のグループの演技を見た。SP及び総合順位の上位6位内に入った7名の演技について、滑走順に感想を書いていきます。
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●第4グループ
17 イリヤ・スキルダ(ロシア)
- SP順位:9,得点:56.07
- 楽曲:Once Upon a Time in America by Ennio Morricone
深い赤紫の上着に、ニューヨークの街の絵が描かれている。これはなかなかのオシャレ衣装☆
ジャンプ、ノーミス。全てのエレメンツにGOEの加点が付いている。スピンは全てレベル4、ステップはレベル3。今できることを完璧にやり切った演技。すばらしい。
映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」を見たことがないので断言できないが、おそらく作中の場面を再現しているであろうパントマイムが散りばめられていて素敵だった。これは質の高いシリアスな小芝居プロ!
フリー134.47、総合190.54。現時点で総合1位。
18 樋渡知樹(アメリカ)
- SP順位:6,得点:57.90
- 楽曲:La Strada (soundtrack) by Nino Rota
ピエロ衣装なのだが、かなりビミョ〜なデザインかつ色づかい。もそっと何とかならなかったのか(汗)。
ジャンプのミスが目立ったが、個人的にはそれより、SPで解決されたかに見えた、「感情の表出がいま一つ」問題が、FSでぶり返してしまったことが残念だった。無表情で淡々と滑っているように見えた。
そうじゃなくても、この音楽を男子選手が演じるのはハードルが高いのに。見る者は、郄橋大輔の傑作プロが、どうしたって頭をよぎってしまうわけで、あれと勝負しなきゃならないんですよ。き、厳しい…。
フリー123.04、総合180.94。現時点で総合2位。
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●第5グループ
21 島田高志郎(日本)
- SP順位:5,得点:59.32
- 楽曲:
- O Verona (Romeo and Juliet soundtrack)
- Kissing You (Romeo and Juliet soundtrack)
- O Verona (Romeo and Juliet soundtrack)
DOIでお披露目したフリーのプログラム。あれからどれだけ進化してるのか、楽しみにしていた。
…う〜ん、微妙。や、見た目ノーミスで、プロトコルを見ると、3Fでeが付いた以外は、GOEで減点されてないし、他にミスと言えば、3+3が入らなかったことくらいなのだが、昨季、じかに彼の滑りを見た身からすると、「いやいや、彼はこんなもんじゃないんですよ!」と言いたくなる出来だった。
動きにシャープさがなく、表現が一本調子だった。
どうしたんだろう。試合の調整がうまくいかなかった? 体調がイマイチとか?
フリー126.86、総合186.18で、どちらとも自己ベスト更新! 現時点で総合2位。
22 Conrad ORZEL コンラッド・オーゼル(カナダ)
- SP順位:4,得点:61.65
- 楽曲:
- Takiotoshi (Sound of Waterfall)
- The Last Samurai (soundtrack) by Hans Zimmer
この最終グループで滑ると、やはりスケーティングやボディームーブメントの粗が目立つなぁ。
着氷が乱れるジャンプが多く、GOEで減点された上に、3Aと3Lz、3Tを2回ずつ跳んでしまい、3Tが1つ、ノーバリューに。
フリー100.67 、総合162.32。現時点で総合7位。
23 ロマン・サヴォシン(ロシア)
- SP順位:,得点:67.44
- Smuga Cienia by Wojciech Kilar
1本目の3Aで<が付き、、2本目の3Aで転倒してしまい、コンボが2つしか入れられなかったが、4Tはクリーンに着氷できたし、他のジャンプでGOE減点はないし、スピンは全てレベル4、ステップはレベル3だし、よかったのではなかろうか。
彼は、第1戦、第2戦と連戦だったのだが、たった一週間で、プログラムをさらにレベルアップさせたんだなーと感心した。第2戦の方が、明らかに良い演技だった。
フリー130.84、総合198.28で、SP同様、FSも自己ベスト更新!(次の第2戦で、さらに更新することになるよ☆)。現時点で総合1位。
24 ヤロスラフ・パニオット(ウクライナ)
- SP順位:1,得点:68.58
- 楽曲:Falling Away With You by Muse
衣装の上が、ふわっとした生地の黒シャツなのだが、ボタンをけっこう上まで開けているので、キャメルポジションのスピンやジャンプで、おなか丸見えになるのが気になる。一体全体どういう意図でこの衣装なんだろう?
冒頭に、4T+3Tと4Tをクリーンに着氷し、最高の滑り出しだったのだが、次の5つのジャンプが全て失敗してしまった…。転倒2回、一回転ジャンプ2回、コンボが1つだけでは、せっかくクワドを2度成功させても、得点は伸びない。嗚呼(泣)。
フリー116.15、総合184.73。現時点で総合4位。
25 ケヴィン・エイモズ(フランス)
- SP順位:3,得点:64.74
- 楽曲:
- Condolence by Benjamin Clementine
- Nemesis by Benjamin Clementine
途中から明らかに動きが悪くなり、どこか痛めたんじゃないかと不安になるくらいだった。演技終了後、ぐったり膝をついて、ゲホゲホせきこんでいたので、具合でも悪いのかと心配になったが、キスクラでは笑顔でフォーフォー言ってたので、単にスタミナ切れだったみたい。
フリー121.15、総合185.89。総合4位に決定。
結果を知ったとたん、泣き出すエイモズくん。地元で表彰台に上がりたかったよねぇ…。スケーティングは別格にいいと思うんだけど、コンボが1つしか入らないではなぁ。しかも3Feマーク&スピンノーバリューだし…。
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◆総合順位
男子シングルの総合順位は下記のとおり。総合順位、名前、国名、得点、SP順位、FS順位の順に記されている。
- Roman SAVOSIN RUS 198.28 2 2
- Ilia SKIRDA RUS 190.54 9 1
- Koshiro SHIMADA JPN 186.18 5 3
- Kevin AYMOZ FRA 185.89 3 5
- Yaroslav PANIOT UKR 184.73 1 6
- Tomoki HIWATASHI USA 180.94 6 4
- Daniel GRASSL ITA 171.12 8 7
- Sondre ODDVOLL BOE NOR 168.87 10 8
- Oleksiy MELNYK USA 165.81 11 9
- Conrad ORZEL CAN 162.32 4 11
- Luc ECONOMIDES FRA 162.06 7 10
- Graham NEWBERRY GBR 154.18 12 13
- Petr KOTLARIK CZE 151.31 14 14
- Adam SIAO HIM FA FRA 149.51 15 12
- Eric LIU CAN 135.35 17 15
- Artur PANIKHIN KAZ 130.80 13 17
- Si Hyeong LEE KOR 130.26 19 16
- Basar OKTAR TUR 121.83 16 19
- Natran TZAGAI SWE 113.75 18 20
- Tim HUBER SUI 113.05 21 18
- Michel TSIBA NED 104.24 20 22
- Davide LEWTON BRAIN MON 102.48 22 21
- Calvin PRATAMA INA 51.29 24 23
- Ilyass EL-MARHOUME MAR 42.56 25 24
WD Yakau ZENKO BLR
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◆総評
FSの動画は問題なく見られてよかった…(ため息)。SPは、ほんと難儀したよ…(泣)。
総合得点200点以上がいないという、ちょっぴりさみしい結果に。ま、JGP初戦だしね。
さて、優勝のサヴォシンくんは、SP、FSともに2位による勝利であった。ジャンプの安定感と、スピンとステップの取りこぼしが少ないというのは、乱高下激しいジュニアにおいて、手堅い強みですな。
2位のスキルダくんは、フリー1位! ミスのない、素晴らしいFSだった。穴のないオールマイティーな選手なので、非常に将来有望と思われる。3Aが跳べるようになったら、ガツンと上にきそう!
3位の高志郎くんは、まだ仕上がってない感じだけど、それでもJGP表彰台に上がれるあたり、さすがである。次戦では、彼本来の卓越した音楽表現を堪能したい。
4位のエイモズくんは、フランス男子伝統の、詰めの甘さによる敗北であった…。そーゆーとこは、受け継がなくていいんだよ?(ため息) とはいえ、あれだけ後半ガス欠の演技だったのに、PCSでは頭一つ抜けた評価をもらえているので、この悔しさを糧に、次がんばろう。
5位のパニオットくんは、ショックなFSの演技になってしまったが、昨季に比べたら、確実に上手くなっていると思うので、次戦に期待したい。
JGP横浜が始まる前に第1戦と第2戦のレビューが終わってよかったー。この2大会は、客席がガッラガラだったのだが、横浜はたぶん満席だよね…。選手たち、ビックリするんじゃなかろうか(笑)。