カナダ選手権2017 アイスダンスFD

カナダ選手権2017 リザルト
アイスダンスFDは、現地時間2017年1月21日(土)に行われた。

テレビ放送はなかったので、上記の動画等で第2グループの演技を見た。滑走順に感想を書いている。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎:何度でも見たい。
  • ○:よかった。好き。
  • △:悪くない。まずまず。
  • ×:イマイチ。
  • ?:何とも判断が付きかねる。
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●第2グループ
5 Haley Sales / Nikolas Wamsteeker BC/YK

  • SD順位:5,得点:60.26
  • 楽曲:Somebody to Love / Love of My Life
  • プログラム:△

前半、スピードがあまり出てないように感じたが、後半、曲想が力強いものに変わったら、勢いが出て、エネルギッシュに滑っていた。
フリー91.37、総合151.63。現時点で総合1位。

6 Carolanne Soucisse / Shane Firus QC

どちらのステップも、曲想をよく表していて素敵だったが、StaLi3で、しゃちほこポーズの女性を男性が氷のすぐ近くで回すのには驚かされた。こういうリフト見るのは初めて!
…うま…うま〜〜!! プログラムも独創的で素敵〜☆ こんな魅力的なカップルを今まで知らなかったなんて。トップの組と比べると、ちょっとバタバタしてるところはあるのだが、それはこれから良くなっていくだろう。
キスクラにデュブレイユ先生が。彼女のいるチームからはほんと、素敵なカップルがどんどこ出てきますな。
フリー96.77、総合159.27。

7 パイパー・ギルス / ポール・ポワリエ CO

ツイズルのファーストで男性がちょいスタンブルしたくらいで、他は超クリーンに見えたが、レベルを取りこぼしている。ステップはともかく、STw3とSlLi3ではレベル4を取っておきたかった。
緊迫感みなぎるタンゴでかっこよかった。二人の下半身の距離の近さがすごい。なんでこんなに激しく動いてるのにこの距離の近さで足がぶつかったりもつれたりしないんだろう。
フリー111.53、総合189.68。現時点で総合1位。タイムバイオレーションによる減点1。

8 ケイトリン・ウィーバー / アンドリュー・ポジェ NO

女性:紫&男性:上下黒でサスペンダー付き、だったのが、女性:金と赤紫&男性シャツが白に変更。前の紫の衣装、好きだったのに〜。ま、新しい衣装も素敵だけど。
CiSt3だった以外は全てレベル4。CoSp4でジャッジが1人、-3を出しているのがめっちゃ謎。他のジャッジはみな+2か+3なのに。もちろんわたしの目にはたいへん美しくすばらしいスピンにしか見えなかった。
GPのときからしっかり滑りこんできたのが伝わってくる演技だった。流れが良くなって安定感が増していた。
フリー113.81、総合192.73。現時点で総合1位。リフトの時間オーバーで減点1。確かにゆったりやってて時間大丈夫か心配になったもんなぁ。

9 テッサ・ヴァーチュー / スコット・モイヤー QC

すばらしかった。2人の妙なる動きと音楽との調和を心行くまで堪能した。
CoSp2とDiSt3以外は全てレベル4。GOEの加点がどえらいことになっていて、ジャッジ9人中4人が全て+3を出している。つまりたくさんの+3と少しの+2だけ。
GPシリーズのころは、「このプログラム、よくわかんないんだよな〜」と頭をひねっていたのだが、ただただ2人の「キャッキャ☆ウフフ」なダンスを楽しめばいいんだよね、きっと(笑)。きわめて突き抜けた高次元の「キャッキャ☆ウフフ」だけども。
フリー118.79、総合203.15。総合1位に決定。タイムバイオレーションによる減点1。

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◆総合順位
FSが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、所属名、SD順位、FD順位、得点の順に記されている。

  1. Tessa Virtue / Scott Moir QC 1 1 203.45
  2. Kaitlyn Weaver / Andrew Poje NO 2 2 192.90
  3. Piper Gilles / Paul Poirier CO 3 3189.89
  4. Carolanne Soucisse / Shane Firus QC 4 4 159.27
  5. Haley Sales / Nikolas Wamsteeker BC/YK 5 5 151.63
  6. Sarah Arnold / Thomas Williams BC/YK 6 6 145.55
  7. Mira Samoisette / Dominic Barthe QC 7 7 132.09
  8. Elysia-Marie Campbell / Philippe Granger QC 8 8 119.23
  9. Vanessa Chartrand / Alexander Seidel QC 9 9 114.17
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◆総評
優勝は、ヴァーチュー&モイヤー。7度目の優勝、おめでとう☆ SD同様、PCSは10点だらけで 59.83。…60点満点中59.83って、ほぼほぼ満点でねえが!!(興奮のあまりつい訛りが(苦笑)) 2シーズンぶりに復帰すると聞いたときは、もちろん嬉しかった半面、心配する気持ちもあったのだが、まったくの杞憂であった。すっごく生き生きしてて、充実した毎日を過ごしているんだろうなぁというのが伝わってくる。
総合2位は、ウィーバー&ポジェ。ギルス&ポワリエとの僅差の戦いを制した。でもPCSは、ほんのちょっとだけどギルスたちに負けてるんだよね…(ウィーバー組が56.53、ギルス組が56.72)。
3位のギルス&ポワリエは、毎シーズン個性的で素晴らしいプログラムを作ってきてくれるんだけど、TESで取りこぼしたり、PCSの評価が今一つだったりと、これまでなかなかトップに手が届かなかった。しかし、昨季あたりからようやくジャッジの覚えもめでたくなり、今季は大当たりプロに恵まれ、これまでの序列を覆す、絶好のチャンスである。四大陸とワールドでの躍進を期待している。
4位は、Carolanne Soucisse / Shane Firus。今回、初めて見たのだが、とても素敵な組だった。来季はGPスケカナに派遣されるといいな〜。

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◆出場者
下記のURLにて、今後のチャンピオンシップ大会の出場者が発表された。

◇四大陸

  • ヴァーチュー&モイヤー
  • ウィーバー&ポジェ
  • ギルス&ポワリエ

◇ワールド

  • ヴァーチュー&モイヤー
  • ウィーバー&ポジェ
  • ギルス&ポワリエ

順当に上位3組が選ばれた。カナダ史上「最強の3本の矢」ではなかろうか。ほんと最強すぎるわカナダ。これに匹敵するのはアメリカぐらいじゃないか。近年の北米におけるアイスダンスの充実ぶりは、目覚ましいものがある。あのロシアでさえ押され気味だもんな〜。

◇世界ジュニア

  • Marjorie Lajoie / Zachary Lagha ラジョワ&ラガ
  • Ashlynne Stairs / Lee Royer ステアーズ&ロイヤー

ラジョワ&ラガは、昨季、国内選手権2位、世界ジュニア13位。今季、JGP横浜及びシュベルター4位、国内選手権ジュニア優勝。JGPの表彰台までもう一息のところまで迫っているだけあって、うまい。特にFDはお気に入りのプログラム。
ステアーズ&ロイヤーは、昨季、国内選手権ジュニア12位、JGPオーストリア杯8位。今季、JGPジェルヴェ7位、JGPリュブリャナ5位、国内選手権ジュニア2位。ナショナルは、去年の12位から2位にジャンプアップ! 上手になったんだろうなぁ。
JGPを見て、ジュニアはロシアやアメリカの後塵を拝している印象を受けたが、世界ジュニアではシニアに負けじと活躍する姿を見せてほしい。