カナダ選手権2017 ペアSP

カナダ選手権2017

カナダ選手権2017 リザルト
ペアSPは、現地時間2017年1月20日（金）に行われた。

テレビで放送されなかったので、上記の動画で全ての組の演技を見た。滑走順に感想を書いている。
これまで、プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、？の五段階評価を付けてきたが、大部分が○になるので、評価内容を変えることにした。まぁいずれにせよ、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎：何度でも見たい。
  • ○：よかった。好き。
  • △：悪くない。まずまず。
  • ×：イマイチ。
  • ？：何とも判断が付きかねる。
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●第1グループ
1 Sydney Kolodziej / マキシム・デシャン QC

  • 楽曲：Desert Rose
  • プログラム：？

男性は、昨季まで、別のパートナーと組んでおり、国内選手権5位、四大陸8位。
3Sは、男性がお手つき、女性が転倒。BiDs1は、回転が短いなぁと感じたが、やはりレベルは取れておらず、GOEマイナス。FCCoSp4で回転がズレたが途中から修正した。
これからのペアという感じだったが、リフトはスムーズで移動距離も長かったし、二人とも素敵な笑顔を浮かべて演技する姿がよかった。
49.57。

2 Angelina Ekaterinina / Sebastian Arcieri WO

  • 楽曲：Tore My Heart / Rama Lama
  • プログラム：？

わたしの聞き取りが間違っていなければ（苦笑）、女性はモスクワ出身で、結成してまだ6か月。
3Tw1のキャッチが上手くいかず、2人とも転倒。スロー3Lzはこらえた。BiDsはきれいに回っているように見えたのだが、ノーバリュー。StSq2はなぜかGOEマイナス。FCCoSp4の回転がずれた。
音楽が少し余ってしまった。彼らもまだまだこれからといった感じのペアだが、スロー3Lzができるし、ソロジャンプはタイミングを合わせてきれいに降りていたし、ペアの技の成熟度が増せば、強くなりそう。
43.93

3 Camille Ruest / Andrew Wolfe カミーユ・ルーエ / アンドリュー・ウルフ QC

  • 楽曲：Something / Kinetic Love
  • プログラム：△

GPロステレ6位。白と黒にまとめたシックな衣装が素敵☆
滑り出しから前の2組とは違うな〜というのが分かった。FCCoSp4の回転がズレたが修正した。StSq4は凝った構成で、曲想をよく表していた。BiDs4は美しい安定したポジションで回っていた。
ソロスピンのずれ以外、ミスらしいミスはなかった。全要素GOEプラス。
64.58。高得点が出て、選手もコーチも喜んでいる。

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●第2グループ
4 ブリトニー・ジョーンズ / ジョシュア・レーガン WO

昨季、国内選手権6位。今季、GPスケカナ7位。
3Tw1は、きれいにキャッチできなかった。FCCoSp4は、途中で少しズレたが修正。ツイスト以外の要素は、GOEプラス。
2人とも、体はよく動いていたと思う。
59.88。

5 カースティン・ムーア＝タワーズ / マイケル・マリナロ WO

  • 楽曲：Heartbreak Hotel
  • プログラム：○

昨季、GPスケカナ3位、国内選手権4位、ワールド8位。
これまでの組とはスピードとスケーティングの伸びが違う。クリーンな演技だった。全ての要素がGOEプラス。最後のポーズをとる前に、女性がちょっとバランスを崩してしまったが、要素が終わった後なので、大きな影響はないと思う。実況陣は大笑いしていた（笑）。
今季、GPはお休みしていたので、プログラムを見るのはこれが初めてだったのだが、こりゃまた素敵なおしゃれプロを作ってきたなぁ！ ユニゾンもさらに合ってきたように感じる。
70.69。

6 リュボーフィ・イリュシェチキナ / ディラン・モスコビッチ CO

昨季、国内選手権3位、四大陸5位、ワールド7位。今季、GPスケカナ及び中国杯3位。
女性のフリフリのスカートかわいい☆
3Tで女性がシングルになり、ノーバリューだったほかは、全ての要素の質が高く、GOE加点が1点以上出ている。BiDs4は、男性も女性も姿勢が大変美しい。5ALi4は移動距離とスピードが半端ない。最後のStSq4は、「これまでケンカとかいろいろあったけど、今はわたしたち、とっても幸せ〜☆」というのが伝わってくるダンスで、とっても素敵〜☆
全体的なスピードとキレがすばらしかった。そしてリュボさんは、たいへん可憐で愛らしい☆ デススパイラルとリフトの間のつなぎで、ディランに後ろから背中ぎゅっとハグするところは、ほんと胸きゅんだよ（///）。GPのときから良いプログラムだなぁと思ってたけど、この演技で完全にオトされたわ〜☆
72.19。

7 メーガン・デュハメル / エリック・ラドフォード QC

  • 楽曲：Killer by Seal
  • プログラム：△

昨季、GPファイナル2位、国内選手権優勝、ワールド優勝。今季、GPファイナル3位。
3Lzはちょっとこらえたけど、GOEは0点。他の要素は全てGOEプラス。StSq3だったほかは、全てレベル4。
スロージャンプを3Aから3Lzに変更し、完成度を上げる作戦できて、みごと成功！ ここのところ、サイドバイサイドの3Lzでミスが続いていたが、今回は大丈夫だった。
二人の距離がつなぎでもスピンでもステップでもすごく近くて、よくぶつからないなぁと感心して見ていたら、終盤のデススパイラルに入る前に、男性の手が女性のお腹にぶつかってた。でもま、つなぎの部分なので得点には響かないと思う。
本来の彼らより、動きにちょっとキレがないかなぁと感じた。ステップでユニゾンがピタッとそろってないのも気になった。
80.72。

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◆SP順位
SPが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、所属名、得点の順に記されている。

  1. Meagan Duhamel / Eric Radford QC 80.72
  2. Lubov Ilyushechkina / Dylan Moscovitch CO 72.19
  3. Kirsten Moore-Towers / Michael Marinaro WO 70.69
  4. Camille Ruest / Andrew Wolfe QC 64.58
  5. Brittany Jones / Joshua Reagan WO 59.88
  6. Sydney Kolodziej / Maxime Deschamps QC 49.57
  7. Angelina Ekaterinina / Sebastian Arcieri WO 43.93

WD Julianne Séguin / Charlie Bilodeau QC

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◆総評
セガン＆ビロドーが、女性の脳震盪により棄権。一日も早く回復しますように。
近年、脳震盪になる選手が増えていて、危機感を抱いている。去年、アメリカのジョシュア・ファリスは脳震盪の後遺症に苦しんで引退したし、日本ジュニアのペア、古賀＆ハウは、女性の脳震盪が原因で、解散しちゃったんですよ…（泣）。
さて、カナダ選手権のペアSPを見たが、思ったほど出場者がいないんだなぁと驚いた。カナダは強いペアが数組いるペア大国だから、10組以上いるのかと思っていた。
SP1位は、デュハメル＆ラドフォード。体のキレやユニゾンを見るに、まだちょっと本調子じゃなさそうな印象を受ける。それでも強いから世界チャンピオンなんだけど。
2位は、イリュシェチキナ＆モスコビッチ。今季に入ってから、彼らへの愛がさらに増し増している。特にリュボさんへの愛が（///）。本大会のSPは、ソロジャンプがシングルになるミスはあったものの、わたしが彼らを見てきた中で、最高の演技だったんじゃなかろうか。
3位は、ムーア＝タワーズ＆マリナロ。GPに出てなかったので、心配していたのだが、この演技を見る限り、今はもう本調子みたい。よかった。FSのプログラムも今回初めて見るので楽しみだわ〜☆
キスクラを見て思ったのは、カナダ選手権に出場している組の半数は、リチャード先生＆ブルーノ先生のとこなんだなと。カナダ国内外問わず、多くのペアを抱えてるけど、いったい何組教えてるんだろう。ブルーノ先生はシングル選手も教えてるし、きっと大所帯だよね。日本の須藤＆オデもお世話になってるし、どういうチーム体制になってるのか知りたいな〜。どこか取材してくれないかな〜。