ユーロ2011 男子FS
ユーロの男子FSの感想です。
●http://www.isuresults.com/results/ec2011/index.htm（リザルト）
◆フロラン・アモディオ
- 総合1位（SP：1位，FS：3位）
エリックで、ほぼ神演技を見ているので、つい「もっとできるじゃん！」と思ってしまうのですが、それは明らかに欲張りすぎってもんです。
ユーロ初出場でショートを1位で折り返したことを考えると、100点満点の出来でしょう。ミスらしいミスといえば、2度目のルッツを連続ジャンプにできなかったことくらい。PCSは、ジュベさんとトマシュを抑え、トップですからね〜。素晴らしい〜。
優勝が決まった後、すっっっごく喜んでいて、微笑ましかったなぁ。優勝して、あんなに喜びをダイレクトに表現する人、初めて見たわー。喜びのあまり、モロゾフコーチにチューするんじゃないかと思った（笑）。
- 総合2位（SP：7位，FS：1位）
ショートのリザルトを見たときは、「ジュベさんのユーロ連続表彰台記録もここまでか…」と暗鬱たる気分に。彼の実力を考えれば、表彰台に上がるのに十分可能な点差でしたが、大事な試合で、ショートで出遅れた後、フリーで立て直すことがどれだけ難しいか、バンクーバー五輪で思い知らされていたので…。ショートのプロトコルを見る限り、ジャンプが不調なのがうかがえましたし…。そしたらフリーでは1位で総合2位！となり、改めて彼の底力を見せ付けられました。
実際、演技を見たら、ジュベさんのベストではないけれど、今できることをやりきったんじゃないでしょうか。彼にとっては久々のクラシックということですが、解説の樋口先生がおっしゃっていたように、これまでと違った、新しい魅力を感じさせる、素敵なプログラムだと思います。中国杯で初めて見たとき、「これ完璧に滑ったら、コリオステップで絶対泣かされる」と直感的に思ったので、今回もうるっとくるかなーと期待してたんですが……なんだか、記憶にあったのよりあっさり終わっちゃって、拍子抜けでした。樋口先生も指摘されてましたが、次のジャンプに集中したくて、いろいろ端折ったんじゃー……んもー、せっかく素敵な振り付けなんだから、ぜんぶちゃんとやってくれ。
ジュベさんのファンで、フランス語の彼の記事を翻訳してくださっている方のブログによくお邪魔させていただくのですが、そこで、ジュベさんについて、次のようなコメントが書かれてありました。
袋小路に入り込んで、気が付いたら崖っぷちで、なんとか戻ってきて、そしてその繰り返し。
……ここしばらくの彼の状態を的確に表現してるなぁと思います。彼はスケートを、というか競技を、本当に好きでやりたくて続けているんだと思うのですが、なーんかしんどそうなんですよね。どうしてそうなのかは、単なる一ファンにすぎないわたしには分かりませんが、もそっとこう…ラクに、自由に、自然体で、楽しく、できたらいいのに、と思います。
- 総合5位（SP：3位，FS2位）
2位のジュベさんと、1点差もなかったんですよね。惜しかった。でも、久々に試合でクワド降りられた上に、3Aが2回、コンボが3回入った（しかも3連続含む）のは、大収穫なんじゃないでしょうか。惜しむらくは3-3が入ればねぇってとこだと思いますが、それは東京ワールドで見せてください。
昨季まで、トマシュのクワドは、世界で一番美しいと、個人的には思っていたのですが、今季からはパトちゃんもクワドを跳ぶようになりましたからねぇ…2人とも、とても美しいクワドを跳ぶので、甲乙つけがたいです。
このMJメドレー、一般的な評価はイマイチなようですが、わたしは好きです。今季、多くの選手がマイケルの曲を使ったプログラムを滑ってますが、その中では一番お気に入り。このプログラムを滑るトマシュ自身が、マイケルの音楽を心から楽しんで、自分の心のままに、滑っているように見えるので。
他は、思いつくまま気が向くまま、箇条書きに。
- ケヴィンは、フリーも好調をキープ！4位おめでとう〜！！
- ベルギーの若手、ヘンドリクスくんの演技を初めて見たのだが、スピンは全てレベル4、ステップもレベル3、でもジャンプに＜刺さりまくり、3Aも跳べず…とまぁ、あらゆる意味で、ケヴィンと好対照な選手だった（笑）。
- ガチくんは、シニアにデビューしたばっかで、しかもまだ17歳なのに、ほんとあっさりクワド跳ぶよなぁ。フリーでは、ジャンプにいくつかミスがあったが、動きは最後までキレがあったし、スケーティングもショートより良かったんじゃないかと。ショートもフリーもモノにしつつあるようなので、ジャンプがクリーンに決まれば、俄然、光り輝く演技をしそうな予感が。東京にはたぶん彼が来るのよね？頑張って、どうかロシア男子に2枠を！頼むよプリーズ！！
- こんなことを言ったら、ミハルにぶっとばされそうだが、フリーの演技終了後、両手で顔を覆った彼を見て、かわいいなぁとニマニマしてしまった。3Fで転倒した後の動揺っぷりが、あまりにも年相応だったので、つい。これまで冷静沈着で、安定した姿ばかり見ていたから、余計かわいく見えた。…まぁ今季はシーズン前半、全然試合に出られなかったので、その影響もあるのだろう。東京ではガッツポーズで終わろうぜ。
- スウェーデンの奇才2人は、今季どーも不調っぽそう。今季も面白いプログラム、作ってきてくれてるんだけどなぁ…。
