世界ジュニア2016 女子SP
世界ジュニア2016 リザルト
2016年の世界ジュニア選手権は、ハンガリーのデブレツェン、フェニックス アリーナで開催された。
女子シングルのショート・プログラムは、現地時間で3月18日(金)、日本でも同日に行われた。
ジュニアの年齢の規定は、シーズン初めの7月1日以前に、13歳以上19歳未満と決められている。
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な、なんと、バッリバリの優勝候補筆頭、ポリーナ・ツルスカヤが怪我で棄権。しかも今大会の公式練習中に怪我をしてしまったという。今季、ここまでジュニアのGPSもファイナルも国内選手権もユースオリンピックも負けなしだったのに。最後の最後、世界ジュニアに出場できないだなんて、無念極まりないだろうなー。今は焦らずしっかり怪我を治して、来季また素敵な演技を見せてください。
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フジテレビ公式<FOD>【1ヶ月無料】で、19日(土)のお昼12時から18時45分にかけて、女子ショートプログラムの全選手の演技が無料で放送された。
男子SPを全員見たら、かなり疲れてしまったので、女子は日本の女子選手が出る第5グループから見ることにした。
Jスポーツの解説は岡部由起子さん、実況は小林千鶴さん。
特に印象に残った選手の演技について、滑走順に感想を書いていきます。
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●第1グループ
4 キム・ハヌル(韓国)
- 楽曲:Dr. Jekyll and Mr. Hyde
彼女の演技はJスポーツの放送で見た。
ジャンプもスピンも回転がめっちゃ速く、体の動きはきびきびとして、小気味よかった。
ただ、プログラムの中盤で、女性ボーカルの歌声がのびやかに響くところになったら、その動きがせかせかして見えて、曲想にそぐわないように感じられたのが残念だった。
TES30.69、合計52.37で自己ベスト更新。
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●第5グループ
23 ブレイディ・テネル(アメリカ)
- 楽曲:The Storm
3Lz+3Tは、クリーンに着氷できたのに、2Aで転倒。あー、もったいない。
体を大きく動かせていて、とても良い演技だったと思う。スピンもステップも全てレベル4。ルッツもフリップもeや!が付かないのは強みだなー。
岡部さんが、「スピンのポジションが美しい。アメリカの選手は女子も男子もスピンが上手」とほめていた。
TES34.42、合計58.56で自己ベスト更新!
24 アリサ・フェディチキナ(ロシア)
- 楽曲:Valse Sentimentale, Op.51, No.6
後半に3Lz+3Tと3Fを跳ぶという、難しい構成をきっちり成功させてきた。スピンもステップも全てレベル4だし。ミスと言えば、3Lzに!がついたことくらい。
始終どこかしら振付が入っていて、難しいプログラムなんだろうなー。演技のところどころに読書中のような振付が入っているのだが、いったいどんなコンセプトなんだろう。本を読んで、いろいろ想像の翼を羽ばたかせているのかなぁ。
TES38.16、合計66.11。
25 メイシー・ヒューチン・マ(香港)
- 楽曲:Historia de un amor
軽快な音楽に乗って、生き生きと滑っていた。ところどころ素敵な笑顔でジャッジにアピールしていたのもよかった。
先月行われた四大陸で20位。こないだ彼女の演技を見たばかりのはずなのに、まったく覚えてなくて、自分の脳みそのザルっぷりに悲しくなった。
TES29.21、合計52.69で自己ベスト更新。前のPBが46.67点だから、6点も更新したんだな。すごーい。
26 Suh Hyun SON(韓国)
- 楽曲:I Remember by Mocca, Happy by Mocca
3Fの転倒はあったものの、さらっと3Lz+3Tを降りていた(セカンドに<が刺さっちゃったけど)。
愛らしい振付のプログラムを笑顔で演じていた。今はまだ「頑張って笑顔作ってます」、あるいは「頑張って演じてます」感が強いので、そのあたりを自然にできるようになると、さらに素敵になるんじゃなかろうか。
TES26.04、合計46.18で自己ベスト更新。
28 本田真凜(日本)
- 楽曲:スピリング・ソナタ
春の妖精が氷上で軽やかに舞っているかのような演技だった。全ての動きが、す〜っと流れていく、よどみない滑り。全てのエレメンツがパーフェクト!でござった。演技終了後、そりゃガッツポーズも出るさ。
プロトコルを見たら、スピンとステップで全てレベル4。3Fでジャッジが1人、-1を付けた以外は全部プラス評価しかない。素晴らしい〜!!
TES37.57 、合計66.11で自己ベスト更新!
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●第6グループ
29 ディアナ・ニキチナ(ラトビア)
- 楽曲:Les Feuilles Mortes
初めて見る選手だと思ったが、昨季世界ジュニアで10位になってるってことは、Jスポーツで放送されたんじゃなかろうか。放送されてれば見てるはずだのだが。まぁわたしの記憶力はまったく当てにならないからなー。
3Lz+3T降りてるし、ジャンプ以外も上手。背も高くて美人さんだし、オレンジのグラデーション衣装も素敵だった。こんなに素敵な選手を覚えてないなんてー。
ラトビアはクチヴァルスカさんもいるし、男子はヴァシリエフスくんもいるし、充実してるなぁ。
TES30.47、合計54.59。
31 Lea Johanna DASTICH(ドイツ)
- 楽曲:映画「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」より
今季、この曲、けっこう聴くなぁ。良い曲だから、使いたくなるの分かるけど。
曲想に合った、ユニークな振付を頑張って演じていた。終始笑顔なのが印象的だった。女子選手は、大体みんな笑顔で滑ってるけど、時々真顔に戻る選手が多いのだが、彼女はずっと笑顔だった。演技が終わった後、すっと真顔に戻ったので、あれは「演じていた」んだと思う。そういう心構えができている選手なんだな。
TES27.48、合計47.67で自己ベスト更新。
32 白岩優奈(日本)
- 楽曲:虹の彼方に
ジャンプは、全日本ジュニアや全日本のときは、怖いくらいの安定感だったのだが、3Lz+2Tになり、着氷もオーバーターンっぽくなってしまった。
スピードはよく出ていたと思うし、全日本のときより体を大きく動かせるようになっていたんじゃなかろうか。スピンの回転がいつもよりゆっくりに感じたが、全てレベル4が取れてるし、GOEの加点ももらえてるから、わたしの気のせいかも。
TES30.34、合計56.23。
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●第7グループ
35 エイミー・リン(台湾)
- 楽曲:映画「スラムドッグ$ミリオネア」より
ボディームーブメントは相変わらず素敵だったんだけど、ジャンプがなぁぁぁ(涙)。ショートでジャンプに2つミスが出るとなかなか厳しい…。
TES23.03、合計44.52。
37 タイラー・ピアス(アメリカ)
- 楽曲:Voices from the Forest
彼女のジャンプは幅があって、決まると迫力があって気持ちいい。
3T+3Tと2Aが素晴らしかっただけに、3Fの転倒が惜しかったなー。でも他の部分でも体がよく動いていて、よかったと思う。
TES30.94、合計56.56。
38 樋口新葉(日本)
- 楽曲:マンボ・ファンタジー
最初のステップシークエンスがかっこよかった。表情や目線、顔の向き、首の動かし方一つ一つが磨き上げられていた。
3Lz+3Tの転倒がなければなあああ(泣)。あと、3Fに!ついてしまい、GOE加点が伸びず。でもスピンとステップは全てレベル4。
TES31.93、合計58.08。転倒した割には得点出てほっとした。
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●第8グループ
42 エリザベート・トゥルシンバエワ(カザフスタン)
- 楽曲:I Got Rhythm
冒頭の3Lzで転倒して、鼻血が出てしまい、演技を中断。その後、再開してからは、軽快な音楽に乗って、速く細かい音をみごとに表現していた。
体のキレは良く、シャープな滑りができているので、調子は良さそう。フリーで挽回できるといいな。
TES29.60、合計50.11。
43 アンジェリーナ・クチヴァルスカ(ラトビア)
- 楽曲:オペラ「トスカ」より 星は光りぬ
ドラマティックでダイナミックな音楽にぴったりの滑りができていたと思う。ただ、最後のレイバックスピンがいつもよりイマイチだった。
でも、全体的にはすごくよかったので、60点超えるかなーと思っていたのだが、
TES31.69、合計57.92。予想してたより出なくて、なんでかなーとプロトコルを見たら、3Fでアンダーローテを取られてたんだな。
44 アナスタシア・ガルスチャン(アルメニア)
- 楽曲:映画「アナスタシア」より
ユーロで初めて彼女の演技を見て、素敵だなぁと思い、今回も同様にいいなぁと思った。でも、彼女はジャンプの着氷に癖があり、回転不足を取られがち。だからノーミスだと思っても、得点が出るまで安心できないのだが、今回は大丈夫だった。でもスピンでミスが…。うーん、スピンが上手な選手だと思うのに、もったいなかった。
TES31.51、合計55.80。
45 マリア・ソツコワ(ロシア)
- 楽曲:Black Magic Woman
背が伸びて、ジャンプのコントロールが大変そうな印象を受けるのだが、それでも本番ではきっちり決めてくるあたり、さすがである。
素人目にも表現が難しそうな曲を、きちんとものにしてるもんなー。
見た目ノーミスの演技だったが、プロトコルを見たら、スピンのレベルが4、2、3で取りこぼしていた。もったいない。
TES37.15、合計64.78。
46 イヴェット・トート(ハンガリー)
- 楽曲:Legend of Two Old Guys With A Mustache
世界ジュニアは4度目の出場。初出場では21位、次は31位、昨季は28位。
地元開催で最終滑走という、プレッシャーのかかる場面だったが、3Fの転倒はあったものの、自分の良さやプログラムの魅力は十分出せた演技だったんじゃないかな。
TES26.09、合計49.98。フリーに進めてよかった!
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ショートが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、クオリファイ、名前、国名、TSS、TES、PCSの順に記されている。
- Q Alisa FEDICHKINA RUS 66.11 38.16 27.95
- Q Marin HONDA JPN 66.11 37.57 28.54
- Q Maria SOTSKOVA RUS 64.78 37.15 27.63
- Q Bradie TENNELL USA 58.56 34.42 25.14
- Q Wakaba HIGUCHI JPN 58.08 31.93 27.15
- Q Angelina KUCHVALSKA LAT 57.92 31.69 26.23
- Q Tyler PIERCE USA 56.56 30.94 26.62
- Q Yuna SHIRAIWA JPN 56.23 30.34 25.89
- Q Anastasia GALUSTYAN ARM 55.80 31.51 24.29
- Q Diana NIKITINA LAT 54.59 30.47 24.12
- Q Maisy Hiu Ching MA HKG 52.69 29.21 23.48
- Q Ha Nul KIM KOR 52.37 30.69 21.68
- Q Anastasia GOZHVA UKR 50.99 29.33 21.66
- Q Elizabet TURSYNBAEVA KAZ 50.11 29.60 26.51
- Q Ivett TOTH HUN 49.98 26.09 24.89
- Q Sarah TAMURA CAN 48.11 27.33 20.78
- Q Kyarha VAN TIEL NED 47.94 28.06 19.88
- Q Lea Johanna DASTICH GER 47.67 27.48 20.19
- Q Suh Hyun SON KOR 46.18 26.04 21.14
- Q Juni Marie BENJAMINSEN NOR 45.70 25.64 20.06
- Q Alizee CROZET FRA 45.34 24.23 21.11
- Q Amy LIN TPE 44.52 23.03 22.49
- Q Lucrezia GENNARO ITA 43.74 23.54 20.20
- Q Xiangning LI CHN 43.38 22.32 21.06
- Viveca LINDFORS FIN 43.19 20.59 22.60
- Shaline RワEGGER SUI 42.66 23.59 19.07
- Natalie KLOTZ AUT 42.25 23.08 19.17
- Shuran YU SIN 42.21 22.90 19.31
- Kristina SHKULETA-GROMOVA EST 41.68 22.94 18.74
- Matilda ALGOTSSON SWE 41.00 19.61 21.39
- Michaela DU TOIT RSA 40.86 22.06 19.80
- Julia SAUTER ROU 39.67 20.66 20.01
- Alexandra HAGAROVA SVK 39.07 21.87 17.20
- Monika PETERKA SLO 39.00 20.79 18.21
- Katie PASFIELD AUS 38.96 21.28 17.68
- Danielle HARRISON GBR 37.59 17.96 20.63
- Elizaveta UKOLOVA CZE 37.57 18.91 19.66
- Elif ERDEM TUR 37.39 20.94 17.45
- Aleksandra RUDOLF POL 35.32 18.21 17.11
- Teodora MARKOVA BUL 34.50 17.33 17.17
- Elzbieta KROPA LTU 34.34 18.39 16.95
- Leonora Colmor JEPSEN DEN 34.05 16.08 17.97
- Thita LAMSAM THA 33.39 17.05 16.34
- Charlotte VANDERSARREN BEL 32.30 15.39 17.91
- Maeva GALLARDA ROSSELL ESP 29.65 13.78 16.87
WD Polina TSURSKAYA RUS
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1位のアリサと2位の真凜ちゃんは、なんと同点。SPはTESが上の方が上の順位になるので、アリサが1位になったけど、真凜ちゃんはPCSが全選手中トップ!素晴らしい〜。
普通にSPの得点差を考えると、上位3人のアリサ、真凜ちゃん、ソツコワさんで優勝争いするのかな〜と思うのだが、ジュニアはショートとフリーで順位が入れ替わりやすいので、やっぱり読めないわー。
わかば様と白岩さんは、ショートで出遅れてしまったけど、フリーで自己ベスト更新できますように!
真凜ちゃんはショートの勢いそのままで行けるといいなー。
久しぶりに日本女子が表彰台のてっぺんに上がれるのか、それともやはりロシア女子が王座を死守するのか。う〜わ〜、ドキドキする〜。