JGPチェコ スケート 2016 ペアSP

JGPチェコ スケート 2016 リザルト
ジュニアのGPシリーズ第2戦。ペアSPは、現地時間2016年9月1日(木)に行われた。

ISUが上記のユーチューブにて、ライブ放送をしていたのだが、真夜中だったので、次の日、上位の組を中心に見た。特に印象に残った演技について書いていきます。

                                                                                                                                        • -

●第1グループ
3 Amina ATAKHANOVA / Ilia SPIRIDONOV(ロシア)

  • 楽曲:Jimmy, Renda-se by Tom Ze

昨季、JGPファイナル3位、ジュニアの国内選手権2位。
…めっちゃユニークな音楽だった。効果音もバリバリ入ってるし。これはロシア名物、変てこアレンジなのか、それとも原曲がもともとそうなのか。…などと考えていたところ、映画「コードネーム U.N.C.L.E.」の曲であることを知った。わたし、この映画が好きで何度も見ているのだが、気づかなかった…(汗)。たぶん、原曲を大いにアレンジしてるんだ。そうに違いない。
とはいえ、その風変わりな音楽をよく表現していたと思う。エレメンツも、ほぼクリーンにこなしていたのだが、リフトが1つノーバリューになったのが痛かった。
見た目は大人(男)と子ども(女)という感じの二人なのだが、ユニゾンいいし、ツイストもトリプルできてるし、ジャンプ系も問題なさそうだし、将来有望なペアですな。
55.23。エレメンツが1つノーバリューになって、この得点はすごい。

                                                                                                                                        • -

●第3グループ
6 Anna DUSKOVA / Martin BIDAR(チェコ

  • 楽曲:LA 40 (Album: Tango Hereje) by The Mozart Tango Players

昨季、JGPファイナル2位、ユースオリンピック2位、世界ジュニア優勝。
昨季世界ジュニアチャンピオンが、地元のJGPに凱旋だー!!
ダスコワさんの背が伸びたかな?その分、ビーダルさんがたくましくなったようで、二人のバランス感は崩れてない感じ。何よりである。
とはいえ、3ツイストの着氷とか、最後のスピンのズレとか、危なっかしいところもあった。でも、スケーティングは相変わらず気持ちいいし、つなぎにオシャレな振付が散りばめられていて、これを滑りこなしていったら、どんなに素敵なプログラムになるんだろうと、期待がふくらむ出来栄えだった。
どうかこのまま二人がバランスよく成長していって、シニアの舞台でバリバリ活躍してほしい。
62.94。

                                                                                                                                        • -

●第4グループ
8 Anastasia POLUIANOVA / Maksim SELKIN(ロシア)

  • 楽曲:Lollipop (Remix) by The Chordettes

まだまだ粗っぽいところが多いんだけど、それを補って余りある魅力……これは、あざといというか、プロデュース力の勝利というか…つまり相手の思惑通り魅了されたってことです!(爆)
だって、たいそう愛らしい男の子と女の子が、ロリポップロリポップ〜☆の歌に合わせて、かわいらしい振付とともに滑ってるんですよ!?「キャー!!かわゆい!!」と目をハートマークにさせちゃいますよ!!
今の彼らにしかできない、今の彼らにピッタリのプログラム。ぜひともモノにして、完成形を見せてほしい。
50.38。

                                                                                                                                        • -

●第5グループ
10 Ekaterina ALEXANDROVSKAYA / Harley WINDSOR(オーストラリア)

  • 楽曲:Skyfall (James Bond soundtrack) by Adele

オーストラリアのペアって初めて見た!
3ツイストの着氷で乱れたけど、他は特に大きなミスなく、演技をまとめたのではなかろうか。プロトコルを見たら、複数のエレメンツでGOEで減点されてたけど、バイオを見る限り、お互いペアの経験はなく、組んだばかりみたいなので、これから練習を積んでいけば、どんどん伸びていくんじゃないかなー。
バイオによると、女性の方は、ロシア出身のようだが、スケートを始めたのはシドニーFSCと書かれているので、生まれてすぐオーストラリアに移住したのかな?
オーストラリアのペアなんて、めっちゃ貴重なので、ぜひぜひ続けていってほしい。とりあえず、今季は四大陸と世界ジュニアで演技が見られますように!
49.45。

11 古賀亜美 / スペンサー・アキラ・ハウ(日本)

  • 楽曲:
    • Yesterday by Paul McCartney
    • Yesterday Album (Andre Rieu Celebrates ABBA) - Music of the Night

キャー!!亜美ちゃん久しぶり!!ハウくん、初めまして!!
昨季から存在は知っていたのだが、演技を見る機会がなかったので、今回、演技を見られるのを、すっごく楽しみにしていた。
スロー3Tで転倒があり、2ツイストでGOEの減点があったものの、他は大丈夫だったし、ユニゾンも合ってるし、組んで2シーズン目、しかもハウくんは、ペアを始めてまだ2シーズン目ということを考えると、これからの成長が楽しみでならない。
47.50。
去年の記事だが、彼らについて書かれているので、よかったらどうぞ。

13 Chelsea LIU / Brian JOHNSON(アメリカ)

昨季の世界ジュニア5位。
「減点3って何したの?」と疑問に思ってたら、2Aで女性が転倒して減点1、そしてリフトで違反してしまい、イリーガルエレメンツとして減点2を食らったらしい。ぐっはー、もったいない。
演技全体としては、やっぱユニゾンがまだピタッとはまってこない感じ。ちょこちょこズレてるんだよねー。
50.98。

                                                                                                                                        • -

◆SP順位
SPが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、TSS、TES、PCSの順に記されている。

  1. Anna DUSKOVA / Martin BIDAR CZE 62.94 36.03 26.91
  2. Amina ATAKHANOVA / Ilia SPIRIDONOV RUS 55.23 28.98 26.25
  3. Chelsea LIU / Brian JOHNSON USA 50.98 30.24 23.74
  4. Anastasia POLUIANOVA / Maksim SELKIN RUS 50.38 29.26 21.12
  5. Yumeng GAO / Zhong XIE CHN 50.17 28.08 22.09
  6. Ekaterina ALEXANDROVSKAYA / Harley WINDSOR AUS 49.45 28.50 20.95
  7. Kseniia AKHANTEVA / Valerii KOLESOV RUS 48.55 28.72 19.83
  8. Lori-Ann MATTE / Thierry FERLAND CAN 47.76 28.11 20.65
  9. Ami KOGA / Spencer Akira HOWE JPN 47.50 26.22 22.28
  10. Lindsay WEINSTEIN / Jacob SIMON USA 47.33 25.79 21.54
  11. Justine BRASSEUR / Mathieu OSTIGUY CAN 47.01 27.26 20.75
  12. Audrey LU / Misha MITROFANOV USA 44.71 25.41 19.30
  13. Su Yeon KIM / Hyungtae KIM KOR 40.20 23.68 16.52
                                                                                                                                        • -

◆総評
SP1位はチェコのドゥシュ&ビダと2位のアタ&スピは、PCSが指し示す通り、他から抜けてる感がある。滑りが別格だもんなー。優勝は、この2組のどちらかだろう。
3位のリュウ&ジョンソンから11位のカナダの組まで、得点差は4点弱しかないんだよね。銅メダル争いからも目が離せませんな。
9位の古賀&ハウは、PCSでは4位。滑りが良いなぁと感じたのは、わたしの気のせいじゃなかったのね。よかった。