JGPサン・ジェルヴェ2016 男子SP

JGPサン・ジェルヴェ2016 リザルト
ジュニアのGPシリーズ第1戦。男子SPは、現地時間2016年8月25日(木)に行われた。
結果は追っていたものの、演技はまだ見ていなかったので、第2戦終了後、

にて、SP及び総合順位の上位6位内に入った7名の演技を見たのだが、なぜか映像と音声が大幅にズレていて、泣きたくなった。いかに音楽をスケートで表現するかが醍醐味のスポーツなのに、映像と音声が合ってなかったら、まったく楽しめないじゃん!! バカ〜〜!!!
……個人ごとの動画は、大分ましだったので、そちらで見ました。滑走順に感想を書いていきます。

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5 ヤロスラフ・パニオット(ウクライナ

昨季、シニアの国内選手権2位、世界ジュニア11位。
コーチと振付師がモロゾフさん。
彼の演技の動画は、彼個人だけのものも、映像と音声がズレていて、どうしようもなかった(泣)。仕方がないので我慢して見たが、無音声の演技を見るようなものなので、音楽表現に関しては何も言いようがない(汗)。
3F+3TはOK。3Aは跳ぶ前の構えが少し長いのと、着氷でバランスをやや崩す、3LoはOK。スピンのレベルは4、4、3、ステップはレベル2。
体つきはもう大人という感じ。ボディームーブメントを見る限り、全身を大きく、なめらかに使えていて、よかったと思う。
モロゾフ振付のチャイコのロミジュリと言えば、郄橋大輔のフリープログラムを思い出すが、パニオットくんのも素敵そうな予感がひしひしと。映像と音声が合致した演技が見たい。はげしく見たい(泣)。
キスクラにアモディオが!! モロゾフさんのとこで、コーチとして修行中なのかな。元気そうで嬉しい☆
68.58。

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8 ロマン・サヴォシン(ロシア)

昨季、ジュニアの国内選手権3位、世界ジュニア14位。
今季、2戦目のJGPチェコスケートで3位(今大会の一週間後)。
彼の動画は、映像と音声が一応合っていたので、パニオットくんのときよりましだったが、音声が何度もブツブツ切れるので、音楽表現に関しては、何も言いようがない(泣)。
3Aでステップアウト、3Lz+3Tはバランスを崩す、3Loは両手を挙げてクリーンに着氷。スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル3。第2戦のチェコでは、スピンのレベルが全て4を取っているので、1戦目の反省をきちんと生かしてるんだな。
67.44で、自己ベスト更新!(次の2戦目で、さらに更新することになるよ☆)

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14 樋渡知樹(アメリカ)

昨季、全米ジュニア優勝、世界ジュニア3位。
昨季のワールドで、技術の高さと感情の表出をいまいち感じさせない演技、そして、フリーで三回転ジャンプを3種類2つずつ跳んでしまったのが「ルールを知らなかったから」というビックリな理由で、わたしに強い強い印象を残した樋渡くん(笑)。今季はもそっと感情の表出が強くなってるといいなーと思いながら、演技を見守っていた。
動画の状態は、ほぼ改善されたが、最後のスピンで音声が消失(泣)。
樋渡くんが出てくるなり、オレンジっぽい金ぴか衣装に目を見開かされた(苦笑)。体つきがしっかりしてきたな。
演技の方は、だいぶ表現が外向きになり、感情の表出問題は解決されたようで、でひと安心。
3Loは、真上に跳ぶ形になってしまったけど、まぁOK。3Aは転倒。3Lz+3T<<で着氷が乱れた。スピンのレベルは2、2、4。ステップはレベル2。
キスクラはロヒーンと一緒。コーチがコリ・エイドになったのね。そら表現も外向きになるわ。57.90。

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15 Ilia SKIRDA イリヤ・スキルダ(ロシア)

昨季、ジュニアの国内選手権4位。今大会がJGPデビュー。
サスペンダーがゆるゆるでブラブラしているのが気になる。
まだ13歳なので、小柄だし細いのだが、ボディームーブメントは子どもっぽくない。動画の音声がたびたび消えるので、音楽表現については確かなことは言えないが、なめらかに大きく全身を使えていて、素敵な演技だったと思う。
ジャンプは3つとも後半に。3Lzで転倒してコンボにならず。3Loと2AはOK。スピンは全てレベル4、ステップはレベル3。
56.07。

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16 ケヴィン・エイモズ(フランス)

昨季、世界ジュニア9位。
昨季からの持越しプログラム。彼の演技を見るのは世界ジュニア以来だったのだが、本当に素敵なスケーター。動きにキレがありつつ、情感あふれる滑り。動画の状態が良かったこともあって、演技が光り輝いて見えた。
3Aは◎。3Lz+3T<<はセカンドが詰まった感じに見えたが、やっぱり回転不足を取られていた。2Loは着氷でバランスを崩す。スピンは4、4、3。ステップはめっちゃ素敵だったんだけど、レベル2。
64.74。

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20 Conrad ORZEL コンラッド・オーゼル(カナダ)

昨季、ジュニアの国内選手権5位。
動画の状態は良好。
3Aでお手付き、3Lz+3TはOK、3Loはクリーンに着氷したかに見えたんだけど、GOEで減点。直前のステップが足りなかったか。スピンのレベルは3、2、3。ステップはレベル2。う〜ん、レベルを取りこぼしておるな。
まだまだジュニアっぽい動きが多いんだけど、ところどころ光るものを感じた。
61.65。

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23 島田 高志郎(日本)

昨季、全日本ジュニア4位、全日本11位。ユースオリンピック6位。
動画の状態は良好。
アニメかSF映画のキャラクターが着てそうな衣装。着る人を選びそうな衣装だけど、高志郎くんが小顔&八頭身でアニメのキャラクター並みにスタイル良いから似合ってる。
3Lz+3TはOK、ループに入る前にスリップして転倒したのでノーバリュー(泣)、2AはOK。スピンのレベルは、3、4、4。ステップはレベル2。
プログラムの良し悪しは、まだ海のものとも山のものとも判断しかねる印象で、何とも言えない感じ。新しいことにチャレンジしているのは伝わってくるのだが。
59.32。

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◆SP順位
SPが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、TSS、TES、PCSの順に記されている。

  1. Yaroslav PANIOT UKR 68.58 38.11 30.47
  2. Roman SAVOSIN RUS 67.44 36.70 30.74
  3. Kevin AYMOZ FRA 64.74 31.74 33.00
  4. Conrad ORZEL CAN 61.65 34.68 26.97
  5. Koshiro SHIMADA JPN 59.32 29.40 30.92
  6. Tomoki HIWATASHI USA 57.90 29.25 29.65
  7. Luc ECONOMIDES FRA 56.18 29.65 26.53
  8. Daniel GRASSL ITA 56.09 31.02 25.07
  9. Ilia SKIRDA RUS 56.07 27.82 29.25
  10. Sondre ODDVOLL BOE NOR 56.06 29.27 26.79
  11. Oleksiy MELNYK USA 54.49 25.92 28.57
  12. Graham NEWBERRY GBR 54.11 28.68 26.43
  13. Artur PANIKHIN KAZ 53.06 28.82 24.24
  14. Petr KOTLARIK CZE 52.13 26.92 26.21
  15. Adam SIAO HIM FA FRA 49.36 25.29 25.07
  16. Basar OKTAR TUR 48.85 25.54 23.31
  17. Eric LIU CAN 45.02 21.70 23.32
  18. Natran TZAGAI SWE 42.04 21.69 21.35
  19. Si Hyeong LEE KOR 41.78 18.00 23.78
  20. Michel TSIBA NED 40.00 19.14 20.86
  21. Tim HUBER SUI 35.86 18.00 18.86
  22. Davide LEWTON BRAIN MON 31.15 13.15 19.00
  23. Yakau ZENKO BLR 30.96 12.50 18.46
  24. Calvin PRATAMA INA 18.16 7.31 11.85
  25. Ilyass EL-MARHOUME MAR 15.49 2.63 12.86
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◆総評
動画の状態がほんっっっとうに悪く、悲しかった…(泣)。ライブではどうだったんだろう…。
SP70点以上の選手が一人もいないという結果に。ま、まだJGP初戦だしね。
PCSのトップはSP3位のエイモズくんで、33.00。PCS30点台が、1位のパニオットくん、2位のサヴォシンくん、5位の高志郎くん。29点台が、6位の樋渡くんと9位のスキルダくん。この中では、エイモズくんの評価が頭一つ抜けてる感じですな。