JGPリュブリャナ杯2016 アイスダンスSD

JGPリュブリャナ杯2016 リザルト
ジュニアのGPシリーズ第5戦。アイスダンスSDは、現地時間2016年9月23日(金)に行われた。
ISUのライブ放送、

で、ほぼ全組の演技を見た。特に印象に残った組の演技について、感想を書いている。
日本語表記で、「名字が難しすぎて無理!」と判断した場合は、ファーストネームで表記している。

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●第1グループ
1 Ashlynne STAIRS / Lee ROYER ステアーズ&ロイヤー(カナダ)

  • 楽曲:
    • Blues: Seven Nation Army by White Stripes, Harley Remhart
    • Swing: Why Me? by Big Bad Voodoo Daddy

昨季、ジュニアの国内選手権12位。今季、JGPサン・ジェルヴェ7位。
パターンダンスは、慎重に丁寧に滑っていた。レベルは3と2だったが、加点は0.00。ちょっと慎重すぎたかも。スピード感がほしい。
音楽が変わってスウィングになってからは、楽しそうに生き生きと滑っていた。NtMiSt3の最後の振付が音にピッタリはまっていて気持ちよかった。
50.52でSBおよび自己ベスト更新!

2 Lorraine MCNAMARA / Quinn CARPENTER マクナマラ&カーペンター(アメリカ)

  • 楽曲:
    • Hip Hop: Vanguaridan by Steed Lord
    • Blues: The Power by District 78 feat. Cheesa
    • Hip Hop: Gaia by Claude Challe and Jean-Marc Challe

昨季、JGPファイナル、全米ジュニア、世界ジュニアで優勝。今季、JGPチェコスケート優勝。
この衣装、大好き〜☆ トランプの女王様と王子様みたい(王様じゃないところがポイント☆)。
「二人で一つ」という一体感が素晴らしかった。ヒップホップのカクカク感とブルースのねっとり感の対比がいい。超クール!!
ヒップホップのときの、女性の眼力というか顔力がすごいなぁ。超ド迫力。
62.60。あれ、前のJGPチェコスケートでは66.60だったのに。PCSはほぼ同じだからTESの問題だなと思い、プロトコルを確認したら、ツイズルやパターンダンスのレベルを取りこぼしていた。ま、それでもじゅうぶん高得点だが。

4 Natacha LAGOUGE / Corentin RAHIER ラグージュ&ライエ(フランス)

今季、JGPサン・ジェルヴェ6位。
SlLi4がスムーズ。パターンダンスでフリーレッグをずいぶん高く上げるなぁと思ってみていたのだが、2つともレベル1。スケーティングは良かったと思うのだが。STw4はシットポジションで難しそうだが、キレイにそろって回転していた。
女性がとってもチャーミング☆
51.06。

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●第2グループ
7 Sarah Marine ROUFFANCHE / Geoffrey BRISSAUD サラ・マリーヌ&ジョフリー(フランス)

  • 楽曲:
    • Swing: Swing Sweet Pussycat by The Atomic Fireballs
    • Blues: Stop and Stare by The Baseballs
    • Swing: The Dirty Boogie

2014〜15シーズン、世界ジュニア15位。
ピンクと黒の衣装。女性はピンクが基調、男性は黒が基調。二人ともネクタイ。女性のアイメイクが濃く太く、クレオパトラみたい。
STw3で、女性がセカンドでバランスを崩した。パターンでフリーレッグを大きく動かして滑っていたのだが、2つともレベル1。SlLi4はスムーズ。
ノリノリの音楽を明るく楽しく滑っていた。スピードもよく出ていたと思う。
コーチはフーサルポリ先生。
47.70。

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●第3グループ
11 Anastasia SKOPTCOVA / Kirill ALESHIN スコプツォワ&アレシン(ロシア)

  • 楽曲:
    • Blues: At Last by Michael Bolton
    • Swing: Swing Baby by JYP

昨季、JGP Croatia Cup 2位、ジュニアの国内選手権4位、ユースオリンピック3位。
男性は年相応なんだけど、女性がすごく大人っぽい雰囲気。めっちゃスタイル良くて、小顔なので九頭身に見える。
動きにキレがある。ツイズルのファーストで女性が先に終わったのはミスだったらしい。レベル2しかとれてないし、GOEも減点されていた。二人とも、パターンのフリーレッグのラインがきれいで、ピッタリそろっている。SlLi4はポジションチェンジが多く、多様なポジションをパッパッパッと次々に変えていた。
56.80。

13 Sofia POLISHCHUK / Alexander VAKHNOV ポリシュチュク&ヴァクノフ(ロシア)

  • 楽曲:
    • Blues: Your Heart Is As Black As Night by Melody Gardot
    • Swing: That Man by Caro Emerald

昨季、JGP Colorado Springs 3位、ジュニアの国内選手権5位。今季、JGPサン・ジェルヴェ3位。
冒頭の絡みからどしどしセクシーな雰囲気を作り出していた。パターンの二人の距離がとても近い。よくこれで接触しないなぁ。前のJGPサン・ジェルヴェのときは、ユニゾンのズレが気になったのだが、今回は大丈夫。
とってもいい雰囲気で滑っていたのに、CuLi失敗でノーバリュー。女性が男性のブーツに乗るのだが、途中で下りてしまった。NtCiSt3のキュートでチャーミングな振付が素敵。
55.60でSB更新!

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◆SD順位
SDが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、TSS、TES、PCSの順に記されている。

  1. Lorraine MCNAMARA / Quinn CARPENTER USA 62.60 30.44 32.16
  2. Anastasia SKOPTOVA / Kirill ALESHIN RUS 56.80 28.60 28.20
  3. Sofia POLISHCHUK / Alexander VAKHNOV RUS 55.60 26.68 28.92
  4. Natacha LAGOUGE / Corentin RAHIER FRA 51.06 26.02 25.04
  5. Ashlynne STAIRS / Lee ROYER CAN 50.52 27.92 22.60
  6. Sarah Marine ROUFFANCHE / Geoffrey BRISSAUD FRA 47.70 23.38 24.32
  7. Maria GOLUBTSOVA / Kirill BELOBROV UKR 46.42 24.42 23.00
  8. Leticia MARSH / Anton SPIRIDONOV GBR 42.40 21.16 21.24
  9. Sarah Michelle KNISPEL / Maximilian VOIGTLAENDER GER 39.56 21.00 18.56
  10. Elvira NIKOLOVA / Ricards EVELINS BUL 37.06 20.42 17.64
  11. Ashley KLOTZ / Ilias FOURATI HUN 35.34 19.30 17.04
  12. Marie Louise LEUPOLD / Christof Michael STEGER SUI 32.08 17.28 15.80
  13. Elizaveta ORLOVA / Stephano Valentino SCHUSTER AUT 30.30 15.10 16.20
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◆総評
マクナマラ&カーペンターがまたぶっちぎりでしょ」と予想していたし、実際その通りなのだが、レベルの取りこぼしがあって、前のJGPチェコスケートより4点も低い得点。ま、それでも2位に6点近く差をつけてSD1位。
1戦目のときは、FDがまだまだこれからな感じだったので、進化のほどを見るのを楽しみにしていたのだが、SDを見る限り、調子がイマイチなのかも。
2位のスコ&アリョは、初めて見る組だったのだが、さすがロシアのカップルだけあって上手い。
3位のポリ&ヴァクは、リフトのノーバリューがあったにもかかわらず、SB更新。1戦目より着実に進化している姿を見せてくれてうれしかった。
2位と3位は点差もないし、PCSも競っているので、FD勝負ですな。
全体的な話をすると、SDは、衣装でスウィングかヒップホップなのか丸わかりなのがおもしろい。個人的にはヒップホップのはっちゃけた衣装とユニークな振付が好きなので、もっと見たいなぁ。ちゃんと数えたわけじゃないけど、スウィング派の方が多い気がする。