GPロステレコム杯2016 ペアFS

GPロステレコム杯2016 リザルト
GPシリーズ第3戦のペアFSは、現地時間2016年11月5日(土)に行われた。
今季から、GPシリーズの滑走順が、抽選で決められることになった。FSは、SPの順位が低かった順に3組ずつ抽選して滑走順が決まるらしい。
ライストは見られなかったので、後日、全組の演技を動画で見た。滑走順に感想を書いている。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎:好きだ! また見たい!
  • ○:よかった。
  • △:う〜ん、イマイチ。
  • ×:できれば変えてほしい…。
  • ?:まだ何とも判断が付きかねる。

それと、日本語表記に自信がない名前には?を付けている。

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●第1グループ
1 ゴーダ・ブトクテ / ニキータ・エルモラーエフ(リトアニア

  • SP順位:8,得点:47.39
  • 楽曲:Exogenesis Symphony Part III by Muse
  • プログラム:?
  • 動画:YouTube

今季はほんと、「エクソジェネシス」、人気あるなぁ。
JGPのペアを見ていたときの感覚がよみがえってきたよ(苦笑)。安心して演技を見てられない感じ。リフトとか、ハラハラしながら見守る感じ。
つなぎやリフトの出に工夫があって、振付自体は素敵なプログラムのような気がするが、いかんせん、現段階ではミスが多くてなぁ…(ため息)。
フリー89.69、総合137.08。

2 カミーユ・ルーエ / アンドリュー・ウルフ(カナダ)

  • SP順位:7,得点:60.09
  • 楽曲:
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

冒頭で、女性が男性のウエストをつかんで、二人一緒にくるくる回るのだが、その動きが、すごく素敵〜☆
前半は動きが良かったのだが、後半、疲れたのか精彩を欠いたような印象を受けた。
二人の佇む雰囲気や見つめ合った感じが素敵だなと感じるので、このまま続けていってほしい。
フリー107.10、総合167.19で、どちらも自己ベスト更新!

3 Alisa EFIMOVA / Alexander KOROVIN アリサ・エフィモワ / アレクサンドル・コロヴィン?(ロシア)

  • SP順位:6,得点:61.27
  • 楽曲:Waltz Selection by Johann Strauss
  • プログラム:?
  • 動画:YouTube

女性の衣装が真っ白で、上下がつながったタイプのパンツルック。女性が氷と一体化して、目立たなくなっちゃうんだけど、それでいいんだろうか。音楽はワルツなんだし、この衣装である必然性を感じないのだが。
3Tw3が高いのと、FCCoSp4の回転がきっちりそろっていたのは素晴らしかった。でも、終盤スピードが落ち、3Li3で、ミスが出てしまった上に、時間が足りなくなり、最後のPCoSp3は、音楽が終わった後も回っていた。
フリー103.80、総合165.07。

4 ジュリアン・セガン / シャルリ・ビロドー(カナダ)

  • SP順位:5,得点:61.72
  • 楽曲:
    • Cinema Paradiso (soundtrack) by Ennio Morricone
    • Cinema Paradiso performed by Monica Mancini
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

3Sで男性転倒。スロー3Fでお手つき。スロー3Loでフリーレッグが氷をかすってしまった。
う〜ん、やっぱり、本調子じゃなさそう。悪くない演技だったが、GPスケアメの素晴らしいパフォーマンスに胸キュンキュンさせられた身としては、「彼らのシネマパラダイスはこんなんもんじゃないんだ!!」と叫びたい気分である。
フリー121.65、総合183.37。

第1グループが終わった時点で、総合1位は、ジュリアン・セガン / シャルリ・ビロドー(カナダ)。

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●第2グループ
5 ヴァレンティナ・マルケイ / オンドレイ・ホタレク(イタリア)

冒頭の3Tw1と次の3Tで女性が転倒。でもその後は立て直し、全てのエレメンツがプラス評価。3S+2T+2Tもクリーンに着氷し、スロー2本もきれいに降りた。
…ただねぇ、競技的には何の問題もないんだろうけど、わたし的にこの編曲はいただけない。しかも、今のところ、曲の違いを明確に表現できてないと思うんだよなー。
フリー120.79、総合187.61で、どちらもSB更新! 現時点で総合1位。

6 クリスティーナ・アスタホワ / アレクセイ・ロゴノフ(ロシア)

  • SP順位:4,得点:65.51
  • 楽曲:
    • The Storm by Balazs Havas
    • Le Bien qui fait mal (from "Mozart L'Opera Rock")
  • プログラム:○

SPでいいなと思っていた、二人がリンクサイドに分かれたところから、しゅぴーんとリンクを斜めに滑っていって一つになり、スロージャンプを跳ぶの、FSでもやっていた。
わたしは、この組のスピードびゅんびゅんな滑りが大好きなのだが、リフトでスピードが落ちてしまうんだよね。特に終盤に2つリフトが続くところで極端に落ちてしまった。
フリー123.23、総合188.74で、フリーはSB、総合得点は自己ベスト更新! 現時点で総合1位。

7 アリオナ・サフチェンコ / ブルーノ・マッソー(ドイツ)

  • SP順位:2,得点:69.51
  • 楽曲:Lightouse by Patrick Watson
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

二人の演技が始まる前に、一瞬、客席のロビン・ゾルコビーがカメラで映された。見に来てるんだ! 今はロシアで教えてるんだもんね。
3Tw2は、すっごい高さ! ジャッジの一人が+2、他は+3がずらり。スロー2Aは他飛距離と高さがあったが両足着氷。3Aの予定だったと思われる。CCoSp4の回転速すぎて、スローで見なきゃ二人の動きが合ってるかどうか分かんない。最後の要素がスロージャンプってだけですごいのに、それがスロー4Sときた(汗)。残念ながら転倒したが、攻めに攻めまくってるなー。
この組は、リフトの入りでも出でも、スピードが落ちないのがすごい。
フリー138.38、総合207.89で、どちらもSB更新! 現時点で総合1位。

8 ナタリア・ザビアコ&アレクサンドル・エンベルト(ロシア)

  • SP順位:1,得点:69.76
  • 楽曲:Cry Me A River by Michael Buble
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

女性の衣装に鳥の羽がたくさん描かれてて、おもしろ〜い! 淡い灰色とピンのグラデーションがかったスカートがきれい。
3Sで、女性が無回転、男性が転倒してしまったため、ノーバリューの上に減点1。でも、他の要素にミスはなく、全てGOEプラス。
これだけエレメンツの技術が高いのに、情感に乏しい演技というのもめずらしい(苦笑)。二人のラインやポジションはきれいだし、動きも優雅でなめらかなんだけどね。
フリー128.01、総合197.77で、フリーはSB、総合得点は自己ベスト更新! 総合2位に決定。

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◆総合順位
FSが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、得点、SP順位、FS順位の順に記されている。

  1. Aliona SAVCHENKO / Bruno MASSOT GER 207.89 2 1
  2. Natalia ZABIIAKO / Alexander ENBERT RUS 197.77 1 2
  3. Kristina ASTAKHOVA / Alexei ROGONOV RUS 188.74 4 3
  4. Valentina MARCHEI / Ondrej HOTAREK ITA 187.61 3 5
  5. Julianne SEGUIN / Charlie BILODEAU CAN 183.37 5 4
  6. Camille RUEST / Andrew WOLFE CAN 167.19 7 6
  7. Alisa EFIMOVA / Alexander KOROVIN RUS 165.07 6 7
  8. Goda BUTKUTE / Nikita ERMOLAEV LTU 137.08 8 8
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◆総評
サフチェンコ&マッソーが優勝。別格の滑りと演技だった。今季もまた、SPとFS両方で、素敵なプログラムを用意してくれて、嬉しい限りである。
総合2位は、ザビアコ&エンベルト。GP初表彰台、おめでとう☆
二人とも美女とハンサム、しかも長身で手足が長く、スタイル抜群の上、技術力も高いという、ハイスペックの組である。バイオを見ると、おたがい組替えを何度か経験しているので、今のパートナーと末長く続けられるといいのだが。
3位は、アスタホワ&ロゴノフ。彼らもGP初表彰台よね? おめでとう☆
5位のセガン&ビロドーは、ファイナル進出がかなり難しくなってしまった…。GPアメリカで彼らのFSにすっかり魅了された身としては、ショックである…(泣)。