GPフランス杯2016 ペアSP

GPフランス杯2016 リザルト
GPシリーズ第4戦のペアSPは、現地時間2016年11月11日(金)に行われた。
ライストは見られなかったので、後日、全組の演技を動画で見た。滑走順に感想を書いている。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎:好きだ! また見たい!
  • ○:よかった。
  • △:う〜ん、イマイチ。
  • ×:できれば変えてほしい…。
  • ?:まだ何とも判断が付きかねる。

それと、日本語表記に自信がない名前には?を付けている。

                                                                                                                                        • -

●第1グループ
1 ミリアム・ツィーグラー / セヴェリン・キーファー(オーストリア

  • 楽曲:Turn To Stone performed by Ingrid Michaelson
  • プログラム:△

昨季、国内選手権優勝、ユーロ9位、ワールド21位。2013年の春に結成した組。
3TwBとジャンプ系でミスが出て、GOEマイナス。減点されるほどではないが、他のエレメンツの質もあまり高くなかった。でも、FCCoSp4は、二人の回転が合っていて良かった。
きれいな女性ヴォーカルの曲なのだが、盛り上がりがなく、なんとな〜く終わってしまった。
キスクラ席が、今季GP史上、最高に座り心地のよさそうな、もこもこの白いソファ(笑)。
52.06。

2 マリッサ・キャステリ / マーヴィン・トランアメリカ)

  • 楽曲:Turn To Stone performed by Ingrid Michaelson
  • プログラム:○

昨季、全米3位、四大陸6位。今季、GPスケアメ7位。2015年に結成した組。
スピードがすごく出ているように見えるのだが、そのスピードをコントロールしきれていないような。二人の息が微妙に合っていない印象を受ける。
59.26。

3 ヴァネッサ・ジェームス / モルガン・シプレ(フランス)

  • 楽曲:Earned It (from "Fifty Shades of Grey") by The Weekend and Maxime Rodriguez
  • プログラム:○

昨季、国内選手権四連覇、ユーロ4位、ワールド10位。今季、GPスケアメ4位。2010年9月に結成したので、組んで6シーズン目になる。
観客から大歓声。地元だもんねぇ。
つなぎにモリモリ難しい技を入れているのだが、それがまだプログラムになじんでない感じ。プログラムの流れを遮らずに行えるようになるといいのだが。
66.05でSB更新!

                                                                                                                                        • -

6分間練習中に、ジュベさんがカメラに抜かれ、客席が沸く。わたしの心も沸く☆

●第2グループ
4ナタリア・ザビアコ / アレクサンドル・エンベルト(ロシア)

  • 楽曲:Snowstorm by Georgi Sviridov
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

昨季、GPロステレ5位、国内選手権5位。今季、GPロステレ2位。二週連続お疲れ様です。2015年の春に結成した組。
StSq3の前半は、二人でそっくりな振付なので、ユニゾンが合ってるのがよく分かる。後半はホールドしたままのステップで、アイスダンスみたいで素敵。
クリーンな演技だった。相変わらず情感には乏しいのだが、この技術の高さと正確性、安定感は素晴らしい。
71.36で、自己ベスト更新!

5 エフゲーニャ・タラソワ / ウラジミール・モロゾフ(ロシア)

  • 楽曲:Glam (Electro Swing Remix) by Dimie Cat
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

昨季、国内選手権3位、ユーロ3位、ワールド5位。今季、GPスケアメ3位。2012年に結成した組。
全てのエレメンツの質が抜群に高く、プログラムの流れもよどみなく、余裕さえ感じられる演技だった。これまで滑った組とは別格なのが伝わってきた。
唯一のミスは、最後の要素、FCCoSp3で、二人の回転がズレたまま、修正できなかったこと。さすがにあれだけはっきりズレてしまうと、GOEで減点されてしまう。
76.24で、自己ベスト更新!

6 アリオナ・サフチェンコ / ブルーノ・マッソー(ドイツ)

  • 楽曲:That Man by Caro Emerald
  • プログラム:◎
  • 動画:YouTube

国内選手権優勝、ユーロ2位、ワールド3位。今季、GPロステレ優勝。二週連続お疲れ様です。2014年の春に結成した組。
女性が薄ピンクの衣装に変えてきた。わたしはこっちのほうが好きだなー。オシャレで可憐なのに、ちょいエロいなんて最高☆(笑)
GOEの減点箇所は、スロー3Aが両足着氷だったところだけ。あとはCCoSp3でちょいズレたところがあったが、大体は回転が合っていたし、何より、回る速度がめっちゃ速かった。3Tw2の高さが相変わらず凄いし、StSq4は軽快で小粋で、見ていて一緒に踊りたくなる。良い意味で、力の抜けた演技だった。
演技が終わった後、女性の脇のところが体にフィットしてないなーと思ってたら、な、なんと、演技の途中で女性の衣装の脇ファスナーが外れてしまったらしい。ホックも外れてたら危なかったわ〜(汗)。
77.55で、自己ベスト更新!

                                                                                                                                        • -

◆SP順位
SPが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、TSSの順に記されている。

  1. Aliona SAVCHENKO / Bruno MASSOT GER 77.55
  2. Evgenia TARASOVA / Vladimir MOROZOV RUS 76.24
  3. Natalia ZABIIAKO / Alexander ENBERT RUS 71.36
  4. Vanessa JAMES / Morgan CIPRES FRA 66.05
  5. Marissa CASTELLI / Mervin TRAN USA 59.26
  6. Miriam ZIEGLER / Severin KIEFER AUT 52.06
                                                                                                                                        • -

◆総評
今大会出場の組は6組だけ。さみしいなり…(泣)。
SP1位は、サフチェンコ&マッソー。すでに高得点を出しているが、レベルの取りこぼしやスロー3Aの両足着氷があったし、彼らなら、演技全体の流れももっとシームレスにできるはず。まだまだ伸びしろがあることを考えると、80点以上出せるプログラムだと思う。次はクリーンな演技が見たい。ぜひとも見たい。
2位はタラソワ&モロゾフ。スピンのミスがなかったら、彼らがトップだっただろう。GPスケアメではFSでまさかの失速が見られたが、あれは体調不良が原因だったそうなので、今大会は大丈夫よね?
TESにおいても、PCSにおいても、彼らとサフチェンコ&マッソーが抜けているので、優勝争いはこの2組で繰り広げられることになるだろう。楽しみ☆
3位は、ザビアコ&エンベルト。GPロステレでも思ったことだが、これだけエレメンツの質が高く、ボディームーブメントも美しく、音楽に合った動きができているのに、どうしてこう、「淡々と滑ってる」印象を受けるんだろう。感情の表出がいまひとつで、こちらに伝わってくるものが薄い演技なんだよなー。わたしにだけそうなのかもしれないけど。