GPファイナル2016 アイスダンスSD

GPファイナル2016 リザルト
アイスダンスSDは、現地時間2016年12月9日(金)に行われた。
後日、動画で全組の演技を見た。滑走順に感想を書いている。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎:好きだ! また見たい!
  • ○:よかった。
  • △:う〜ん、イマイチ。
  • ×:できれば変えてほしい…。
  • ?:まだ何とも判断が付きかねる。
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●第1グループ
1 マディソン・チョック&エヴァン・ベイツ(アメリカ)

  • 楽曲:
    • Blues: Bad to the Bone by George Thorogood
    • Hip Hop: Uptown Funk by Bruno Mars
  • プログラム:◎
  • 動画:YouTube

昨季、GPファイナル2位、全米2位、四大陸2位、ワールド3位。今季、GPスケカナ2位、GPロステレ2位。
スピードびゅんびゅんの中、キレッキレのダンスを披露していたのだが、ブルースのリズムが終わるところで女性が転倒。ギャー!!!(泣) ヒップホップに変わり、すぐのSTw4のファーストで回転がズレたが、セカンドで修正してきっちり合わせてきた。NtMiSt3の振付、クールで大好き☆ 一緒に踊りたくなる。踊れないけど(笑)。
70.87。

2 テッサ・ヴァーチュー / スコット・モイヤー(カナダ)

  • 楽曲:
    • Hip Hop: Kiss by Prince
    • Blues: Five Women by Prince
    • Blues: Purple Rain by Prince
  • プログラム:◎
  • 動画:YouTube

バンクーバー五輪優勝、ソチ五輪2位。2014〜16年の間、休養していた。今季、GPスケカナ優勝、NHK杯優勝。
レベルはパーシャルが3で、他は全てレベル4。GOEでジャッジが+2と+3しか出してないし、+3の方が多い。
す…すごかった。なんかもう「すごかった」としか言いようがない。正直この音楽も振付も、GPスケカナで初めて見たときは「いまいち好みじゃないなぁ」と思っていたのだが、真に素晴らしい演技というものは、わたしのつまらない好みなんぞ、たやすく凌駕して、魅了してしまうのである。
80.50で、自己ベスト更新! キャー!! とうとう80点台が出た!!

3 ガブリエラ・パパダキス / ギヨーム・シゼロン(フランス)

  • 楽曲:
    • Blues: Bittersweet by Lene Riebau, Maxim Illion perf. by Club des Belugas
    • Swing: Diga Diga Doo by Dorthy Fields, Jimmy McHugh perf. by Big Bad Voodoo Daddy
  • プログラム:◎
  • 動画:YouTube

昨季、国内選手権優勝、ユーロ優勝、ワールド優勝。今季、GPフランス杯優勝、NHK杯2位。
パーシャルがレベル2。くるくるターンするところで男性がスタンブル。でもくるくる回ってたから初見では気づかなかった。他は全てレベル4。GOEでジャッジが+2と+3しか出していない。
「すごかった」としか言いようがない、その2。マルセイユのお客さんは、この筆舌しがたい超ハイパーな演技を2つ続けて生観戦できて、至福の極みでしょうな。息するの忘れそう。
二人のキュートさに浸れる貴重なプログラム。個人的にはこういうの、もっとやってほしいなぁ。シリアスなのも素敵だけどさ〜。
77.86。

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●第2グループ
4 エカテリーナ・ボブロワ / ドミトリー・ソロビエフ(ロシア)

  • 楽曲:
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

昨季、GPファイナル5位。国内選手権優勝、ユーロ3位。今季、GPスケアメ3位、GPロステレ優勝。
序盤のブルースで、男性が女性に後ろから抱きつくんだけど、けっこう衝撃が強そうでビックリした。ワイルドで激しいブルースなんだな。
スウィングの音楽は中途半端な感じがしちゃう。せめてもうひとフレーズやってほしい。
74.04。

5 マイア・シブタニ / アレックス・シブタニアメリカ)

昨季、GPファイナル4位、全米優勝、四大陸優勝、ワールド2位。今季、GPスケアメ優勝、GP中国杯優勝。
おお、マイアの衣装のセクシー度がアップしている! 胸元がV字に深く開き、中は黒ブラか! …にしてもこのプログラムのコンセプトは何なんだろう。キャバクラ嬢と仕事帰りのサラリーマン…なわけないよね?(爆)
パターンとパーシャルがレベル3で、他は全てレベル4。GOEでジャッジが+1を一つ付けた以外は全て+2か+3。NtMiSt4のユニゾンの高さは、もはやどうかしてるレベル。
わたしの記憶力は怪しいので自信がないが、音楽のアレンジと振付、けっこう変わったんじゃないかな〜。
77.97で、自己ベスト更新! 前のSB、73.23から4点以上アップ!

6 マディソン・ハベル / ザカリー・ダナヒュー(アメリカ)

  • 楽曲:
    • Blues: Feeling Good performed by Nina Simone
    • Hip Hop Medley
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

昨季、GPファイナル6位、全米3位、四大陸4位、ワールド5位。今季、GPスケアメ2位、GPフランス杯2位。
伸び伸び生き生きと滑っていて、とても良かったと思う。
中盤のサイドバイサイドで踊るところ、両手で円を描くように動かす振付が、前は2回くり返していたのだが、1回に減っていた。あれ、印象的で好きだったのに〜。
72.47で、自己ベスト更新!

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◆SD順位
SDが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、得点の順に記されている。

  1. Tessa VIRTUE / Scott MOIR CAN 80.50
  2. Maia SHIBUTANI / Alex SHIBUTANI USA 77.97
  3. Gabriella PAPADAKIS / Guillaume CIZERON FRA 77.86
  4. Ekaterina BOBROVA / Dmitri SOLOVIEV RUS 74.04
  5. Madison HUBBELL / Zachary DONOHUE USA 72.47
  6. Madison CHOCK / Evan BATES USA 70.87
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◆総評
SD1位はヴァーチュー&モイヤー。TESでもPCSでもトップ。SD史上初の80点台突破とのこと。NHK杯のインタビューで、「競技の世界が恋しかった。今はとても充実している」と話していたが、その充実ぶりが全身からみなぎっていた。
2位はシブタニ兄妹。これまでSDの得点が伸び悩んでいるように感じていたのだが、ファイナルに向けてきちっと修正し、スコアを伸ばしてきた。PCSでもパパダキスたちに僅差で迫っている。
3位はパパダキス&シゼロン。彼らも非常に素晴らしかったのだが、パーシャルでレベル2だったのが痛かった。スタンブルがあると、PCSにも影響しそうだしな〜。
4位はボブロワ&ソロビエフ。スピードに乗り、一蹴り一蹴りが、ぐいんぐいーんと伸びていた。
5位はハベル&ダナヒュー。すごくいい演技だったと思うのだが、転倒があったチョック&ベイツよりPCSが下か〜。でもま、ファイナルの舞台で自己ベストが出たのは喜ばしい。
6位はチョック&ベイツ。動きがキレッキレだったので、調子は悪くないと思うのだが、アイスダンスで転倒しちゃうと、他の種目よりダメージが大きいんだよね。FDでの巻き返しに期待したい。