GPファイナル2016 ペアFS

GPファイナル2016 リザルト
ペアFSは、現地時間2016年12月9日(金)に行われた。
後日、動画で全組の演技を見た。滑走順に感想を書いている。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎:好きだ! また見たい!
  • ○:よかった。
  • △:う〜ん、イマイチ。
  • ×:できれば変えてほしい…。
  • ?:まだ何とも判断が付きかねる。
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●第1グループ
1 ジュリアン・セガン / シャルリ・ビロドー(カナダ)

  • SP順位:6,得点:60.86
  • 楽曲:
    • Cinema Paradiso (soundtrack) by Ennio Morricone
    • Cinema Paradiso performed by Monica Mancini
  • プログラム:◎
  • 動画:YouTube

リフトは、ポジションチェンジがスムーズで、スピードがあり、移動距離も長くて素晴らしい。
3Tでの男性の転倒とか、FCCoSp4で回転がズレたとか、FiDs4で最後女性の体がつぶれちゃったとか、ミスや気になったところはいろいろあったんだけど、そういうのが全部吹っ飛ぶくらい、胸がキュンキュンさせられた。乙女心が満たされるわ〜☆ ロマンティックムーディーだわ〜☆
フリー125.99、総合186.85。

2 ナタリア・ザビアコ / アレクサンドル・エンベルト(ロシア)

  • SP順位:5,得点:65.79
  • 楽曲:Cry Me A River by Michael Buble
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

3T+2T+2Loは、男性が3つ目のジャンプでちょい着氷が乱れた。3Sの予定が二人ともダブルに。スローは2本ともOK。FCCoSp4の回転は大体合っていた。PCoSp3は途中で回転がゆっくりになった。
急遽出場が決まって調整が難しかったんだろうなぁというのを感じさせる演技だった。もっとできる組だもの。
フリー122.53、総合188.32。

3 チェン・ペン / ヤン・ジン(中国)

  • SP順位:4,得点:70.84
  • 楽曲:I Will Wait For You ("Les Parapluis de Cherbourg") by Michel Legrand
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

2本のジャンプで女性が転倒。スロー3Sはオーバーターン。FCCoSp3の回転がほぼ合っていた。5ALi2を途中で下ろしてしまい、ドキッとした。下ろしたというか、半分落下したみたいな感じだった。激しい落下ではなく、転倒もせずに済み、二人は頑張って最後まで演技を続けることができた。大事に至らなくてよかったわ〜。
フリー112.35、総合183.19。

第1グループが終わった時点で、総合1位は、ナタリア・ザビアコ / アレクサンドル・エンベルト(ロシア)。

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●第2グループ
4 メーガン・デュハメル / エリック・ラドフォード(カナダ)

  • SP順位:3,得点:71.44
  • 楽曲:No, je ne regrette rien performed by Patricia Kaas
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

メーガンの髪形がチェンジ。横だけまとめて結って、後ろは下ろしている。うん、こっちのほうがエレガントで素敵よ〜。
今更だけど、この組はほんとリフトがうまい。ポジションが美しく、ポジションチェンジがスムーズで、移動距離が長いし、スピードは入りと出でスピードが落ちない。
他にも、BoDs3は二人とも姿勢がきれいだったし、FCCoSp4の回転がぴったり合っていたのだが、ジャンプ系にミスが出て、3Lzは女性がダブルに。3T+1T<<+2Tは、女性がファーストで足をついてしまった。スロー4Sで両手をついたが、スロー3Lzはクリーンに着氷。
悪くない演技だったけど、SPで出遅れちゃったからなぁ。表彰台には上がれると思うけど。
メーガンがめっちゃ落ち込んでる…(泣)。
フリー134.55、総合205.99。現時点で総合1位。

5 シャオユー・ユー / ハオ・ジャン(中国)

  • SP順位:2,得点:75.34
  • 楽曲:Cavatina, Larghetto amoroso by Emil von Sauer
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

ツイストとスロージャンプの素晴らしさときたら。惚れ惚れするわ。
3T<+2Tは女性が着氷で乱れたが、2Aは質の高いジャンプだった。FCCoSp4の回転が合っている。リフトもよかったが、出で少しスピードが落ちるんだよなぁ。
最後の要素のペアスピンで、軸が外れてぐだぐだに。女性がバランスを崩して手をついてしまい、ノーバリューの上に転倒扱いになってしまった。ああ〜もったいない〜。
ペアスピン以外は、全てレベル4。この取りこぼしのなさは凄い。
壮大だけどどこかロマンティックな雰囲気もある音楽で、二人に合っているんじゃないかな。表現面では大分伸びしろがあると思うので、さらなる進化を期待したい。
フリー131.37、総合206.71で、総合得点は自己ベスト更新! 現時点で総合1位。

6 エフゲーニャ・タラソワ / ウラジミール・モロゾフ(ロシア)

  • SP順位:1,得点:78.60
  • 楽曲:Music by John Miles
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

4Tw3は成功! 3S<<は、男性が途中で開いてしまった。3T+2T+2Tの予定が、男性が3番目のジャンプを回れずただのTに。FCCoSp4の回転がほぼ合っていた。スローは2本とも素晴らしい出来栄え。それに何より滑りがとても良かった。
このプログラムを見て3度目にしてようやく分かった! 単にヘンなプログラムなんだ!(爆) 中盤に唐突に入る筋肉モリモリポーズを見て、コンセプトについてまじめに考えちゃってたけど、意味ないんだ。脈略のなさやわけわからなさを楽しむプログラムなのね(笑)。
フリー135.25、総合213.85で、SP同様、FSも自己ベスト更新! 総合1位に決定。

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◆総合順位
FSが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、得点、SP順位、FS順位の順に記されている。

  1. Evgenia TARASOVA / Vladimir MOROZOV RUS 213.85 1 1
  2. Xiaoyu YU / Hao ZHANG CHN 206.71 2 3
  3. Meagan DUHAMEL / Eric RADFORD CAN 205.99 3 2
  4. Natalia ZABIIAKO / Alexander ENBERT RUS 188.32 5 5
  5. Julianne SEGUIN / Charlie BILODEAU CAN 186.85 6 4
  6. Cheng PENG / Yang JIN CHN 183.19 4 6
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◆総評
タラソワ&モロゾフは、GPファイナル初出場にして、初優勝☆ おめでとう! GP2戦とも、FSで苦戦していたが、ファイナルでとうとうこの変プロ(笑)をまとめ上げましたな!
総合2位はユー&ジャン。こちらも(この組としては)GPファイナル初出場にして初表彰台、おめでとう☆ ペアスピンのミスがなければ自己ベスト更新だったのになぁ。惜しかった。どんどん息が合ってきているので、シーズン後半の演技を見るのが楽しみだわ〜☆
3位はデュハメル&ラドフォード。オリンピックのプレシーズンだからこそ、あえてリスクを承知で大技に挑戦し続けているんだと思う。シーズン後半もそれを続けるのかどうか。
4位はザビアコ&エンベルト。残念ながら本大会では実力を発揮しきれなかったが、この経験を糧に、年末の国内選手権、頑張ってほしい。表彰台の可能性も十分あると思うんだよね。
5位はセガン&ビロドー。彼らもこのファイナルで実力を出し切れず、残念だった。SPもFSも素敵なプログラムなので、国内選手権を勝ち抜き、ぜひとも四大陸やワールドで、また演技を見せてほしい。
6位はペン&ジン。ファイナルに出場するレベルの組になると、リフトの落下なんてめったにないので、かなり驚かされた。演技が素晴らしいので忘れがちだけど、まだ結成して1シーズン目なんだよね。怪我をしなくて本当によかった。