ユーロ2017 女子SP

ユーロ2017 リザルト
チェコオストラヴァにて開催。女子SPは、現地時間2017年1月25日(水)に行われた。上位24名までが、FSに進出できる。
Jスポーツのライブ放送で全員の演技を見た。解説は中庭健介さん、実況は小林千鶴さん。特に印象に残った選手の演技について、滑走順に感想を書いている。
ちなみに、ユーロのミニマムスコアは、SP 20.00、FS 36.00。ワールドのは、SP 27.00、FS 47.00。
これまで、プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けてきたが、大部分が○になるので、評価内容を変えることにした。まぁいずれにせよ、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎:何度でも見たい。
  • ○:よかった。好き。
  • △:悪くない。まずまず。
  • ×:イマイチ。
  • ?:何とも判断が付きかねる。
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●第1グループ
5 エイミー・ブキャナン(イスラエル

  • 楽曲:It's All Coming Back To Me Now performed by Celine Dion
  • プログラム:△

昨季、国内選手権2位、ユーロ31位。アメリカ、ボストン生まれの23歳。練習拠点もアメリカ。2012年の全米に出場していた。
3F<は転倒。3T+2TタノはOK。2A<<は転倒。スピンのレベルは2、4、4。ステップはレベル3。
ジャンプで2つ転倒してしまったが、元アメリカ選手だけあって、ボディームーブメントが素敵でスピンが上手。特にスピンをするときの腕の動きがきれいなんだよねぇ。中庭さんも、「キビキビした動きがいい。スピンのポジションに力強さがみなぎっており、回転も速く美しい」とほめていた。
38.49。

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●第2グループ
6分間練習前に選手がリンクの真ん中に並んで、一人一人紹介されていた。四大陸やワールドでもやるのかなぁ。

6 ナターシャ・マッケイ(イギリス)

  • 楽曲:El Tango de Roxanne (Moulin Rouge soundtrack)
  • プログラム:○

昨季、国内選手権5位、今季、国内選手権優勝。初出場の22歳。
3Lo+2Tタノはよかった。3S<は、きれいに降りたように見えたのだが。2Aはオーバーターン。スピンのレベルは3、3、4。ステップはレベル3。嫉妬に狂う男の、鬼気迫る情念をみごとに表現していた。
ボディームーブメントが曲想に合っていて、本当に素敵だった。こんな魅力的な選手がイギリスにいたとは。
45.97。

7 カロリーナ・コストナー(イタリア)

2011-12シーズン、ワールド優勝。2013-14シーズン、ソチ五輪3位。その後、恋人のドーピング検査回避の手助けをしたことに対する出場停止処分(1年9か月)を受けた。2016年12月、ゴールデンスピンに復帰し、優勝。その後、国内選手権優勝。ユーロは13回目の出場で、5回優勝している。29歳。
3T+3Tはよかった。3Loはすばらしい。2Aもよかった。
スピンのレベルは3、4、3。ポジションチェンジでちょっとひやっとするようなところがあった。あと、回転速度がもう少しアップするといいな。今は若い選手が超高速で回ってますからね。
ステップはレベル4。申し分のない出来栄え。音をとらえる力のすさまじさよ。
打楽器がメインで、メロディーがない難曲を、よく滑りこなしており、静と動の演じ分けがみごとだった。彼女の新しい一面を見せてくれた。
72.40でSB更新。

8 ダシャ・グルム(スロベニア

  • 楽曲:Blucobalto by Negramaro
  • プログラム:△

昨季、国内選手権優勝、ユーロ26位、ワールド38位。今季、国内選手権優勝の25歳。
衣装のデザインが素敵☆ 左の脇から背中にかけて、大きく開いている。
3Lzはクリーンに着氷したのだが、eがついてしまった。3Fは転倒。2AはOK。スピンのレベルが3、3、4。ステップはレベル3。
途中で曲想がアップテンポに変わるのだが、そこできちんとキビキビした動きに切り替わっていた。
43.48。

9 ヘレリー・ハルヴィン(エストニア

  • 楽曲:You Raise Me Up by Westlife
  • プログラム:△

昨季、国内選手権優勝、ユーロ19位。今季、国内選手権優勝の25歳。
白とレモンイエローのグラデーションが入った衣装。
3Lz+2TはOK。3Fはこらえた。足がついていたかも。2AはOK。スピンのレベルは3、4、3。回転速度が速い。3本目のLSp3は、最後回転がゆっくりになってしまったからか、GOEマイナス。ステップはレベル2。
のびやかに曲想を表現していて、好感の持てる演技だった。
中庭選手が、「トップ選手でも、ルッツとフリップを正確に跳び分ける選手は少ないので、SPに両方入れられるのは強みになる」と話していた。
51.72。得点を見て、すごく喜んでいる。中庭さんが言ってたように、SPで50点を超えられるかどうかが、ワールドへの切符にかかってくるからだろうな〜。

10 アンネ・リーネ・ヤシェム(ノルウェー

  • 楽曲:Smile by Martina Mcbride
  • プログラム:○

昨季、国内選手権優勝、ユーロ17位、ワールド26位の23歳。父親がノルウェー人、母親がフィリピン人とのこと。
明るいレモンイエローの衣装。レースをあしらっていて素敵☆
3S+2Tはまずまず。3Loはステップからただちに跳んでいなかったからか、GOEマイナス。2Aは着氷が乱れた。スピンのレベルは4、4、3。ステップはレベル3。
「スマイル」の曲名どおり、素敵な笑顔を浮かべながら、ゆったりした、のびやかな女性ヴォーカルを、よく表現していた。
48.06。

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●第3グループ
12 エミ・ペルトネン(フィンランド

  • 楽曲:Libertango by Astor Piazzolla
  • プログラム:○

今季、JGPジェルヴェ5位、国内選手権優勝。アメリカ生まれ、フィンランド育ち。
3T+2Tはよかった。3Loはステップからただちに跳んでいなかったので、GOEマイナス。2Aは着氷が乱れた。スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル3。
タンゴの力強さ、音楽の緩急をよく表現していた。JGPで見たときより、大人っぽい滑りをするようになった気がする。
53.52で自己ベスト更新。

13 ロエナ・ヘンドリックス(ベルギー)

  • 楽曲:The Prayer performed by Celine Dion, Josh Groban
  • プログラム:○

今季、シニアデビューで、国内選手権優勝。ヨリクの妹で、17歳。
3Lz+2Tは2つとも両手を上げていた。ルッツに!がついた。3Fタノは着氷が乱れた。片手を上げるとき、もそっと肘が伸びるといいなぁ。2AはOK。
スピンは全てレベル4。どのスピンも質が高い。ステップはレベル3。緩急のつけ方、間の取り方が素敵☆
しなやかでシームレスな動きとスピンがとっても上手なところがヨリクに似てる。全身を大きく使って、曲想をよく表現していた。
中庭さんが、他のジャンプの難しさについて力説していた。
55.41で自己ベスト更新。

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●第4グループ
17 アンナ・フニチェンコワ(ウクライナ

  • 楽曲:
    • The Godfather (soundtrack) by Nino Rota
    • Mambo Italiano
  • プログラム:△

昨季、国内選手権2位、ユーロ21位、ワールド19位。今季、国内選手権優勝。元ペアの選手。
昨季から続行のプログラム。
2AはOK。3Fは転倒。3Lz+3Tはこらえた。予定では3F+3Tだったが、3Fで転倒したので、代わりに3Lzにつけてきた。ちょいGOEマイナスはとられたが、最後のジャンプを3+3にできたのはすごい。スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル3。曲想に合う、キビキビしたシャープな動きが見られた。
ステップの直前に、唐突にアップテンポの曲に変わるのだが、がんばって曲想の変化を演じ分けていたと思う。
48.93でSB更新。

18 ミハエラ=ルチエ・ハンズリコワ(チェコ

  • 楽曲:Hip Hip, Chin Chin by Club des Belugas
  • プログラム:△

昨季、国内選手権2位。今季、JGPリュブリャナ7位、国内選手権優勝。ユーロ初出場。
開催国チェコの選手なので、大きな歓声が送られていた。
3S+3TはOK。中庭さんによると、入りに難しいステップを踏んでいたらしい。3Loはオーバーターンしてしまったが、高さがあった。2AはOK。スピンのレベルは4、4、3。2番目のFCSp4は、フライングの入りで軸がぶれてしまい、GOEマイナス。ステップはレベル3。
アップテンポの音楽に乗って、元気いっぱいにはつらつと滑っていた。
52.39で自己ベスト更新。大喜びしてる〜☆ 地元開催のユーロで良い演技ができてよかったね!

20 ヴィヴェカ・リンドフォースフィンランド

  • 楽曲:Persian Dance (from "The Snow Queen") by Tuomas Kantelinen
  • プログラム:△

昨季、国内選手権4位、ユーロ8位、世界ジュニア25位、ワールド20位。今季、国内選手権3位の17歳。
3Lz+3Tのセカンドがオーバーターン。3F<は!がつき、転倒。2AはOK。スピンのレベルは4、3、3。ステップはレベル3。
昨季までは淡々とエレメンツをこなす印象だったのだが、見ている人に伝える力がアップしてきたなぁと感じた。ボディームーブメントも素敵になっている。
49.48。

21 ニコル・ショット(ドイツ)

  • 楽曲:Cell Block Tango (from "Chicago")
  • プログラム:△

2014-15シーズン、ユーロ9位、ワールド23位。昨季、国内選手権3位。今季、怪我で国内選手権を欠場。20歳。
3Loはお手つき。3T+3Tはよかった。2Aはクリーンに着氷。スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
力強い女性ヴォーカルを、キレよくパワフルな動きで、よく表現していた。
56.88。

22 マチルダ・アルゴットソン(スウェーデン

  • 楽曲:The Hanging Tree - Rebel remix by James Newton Howard
  • プログラム:○

昨季、国内選手権3位、ユーロ13位、世界ジュニア30位。今季、JGPリュブリャナ10位、国内選手権2位。18歳。
昨季から続行のプログラム。
3Lzは!がつき、着氷で大きく乱れ、手をついたので、転倒扱いになるかと危ぶんだが大丈夫だった。3Lo+2Tと2Aはまずまず。スピンは全てレベル4。LSp4の回転が超高速でポジションもきれい☆ ステップはレベル3。
かっこいい〜☆ ヴォーカルと手拍子の裏打ちがメインの曲をスタイリッシュにキレよく表現していた。
51.35。

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●第5グループ
23 ロリーヌ・ルカヴァリエ(フランス)

  • 楽曲:Experience by Ludovico Einaudi
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

昨季、国内選手権2位、ユーロ10位、ワールド31位。今季、GPフランス杯6位、国内選手権優勝。20歳。
片方しか袖がない、独創的なデザインの藍色の衣装が印象的。中庭さんも「衣装が変わってて好き」とのこと☆
3Lz+3Tはファーストで軸が外れかけたが即座に修正し、クリーンに着氷。3Loのジャンプの質は高いが、ステップからただちに跳んでいないため、GOEであまり加点されなかった。2Aはよかった。
スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
…今季のルカヴァリエさんの、技術力と芸術性の飛躍の原因は何なんだろう。もともと表現が素敵な選手だと思ってたけど、昨季までとは別人のように、ジャンプの安定感とエレメンツの質の高さが増している。スケーティングも上手くなったよね〜。
63.81。

24 ヨシ・ヘルゲソン(スウェーデン

昨季、国内選手権優勝、ユーロ9位、ワールド30位。今季、GPスケカナ10位、国内選手権優勝。23歳。
3Lz<は着氷が乱れた。3T+2TタノはOK。2Aはよかった。スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
GPのときよりはジャンプの調子が上がってきたみたい。よかった。
53.93。

25 イヴェット・トース(ハンガリー

昨季、国内選手権優勝、ユーロ11位、世界ジュニア8位、ワールド28位。今季、国内選手権優勝。18歳。
マイケル的黒基調のパンツルック風衣装に、右は白手袋、左は黒手袋。
3T+3TはOK。3Lzは質の良いジャンプだったが、ステップからただちに跳んでいないため、GOEマイナス。2Aタノはすぐに足をついてしまったが、ちょいGOEプラス。スピンとステップは全てレベル4。
演技が終わったとたん、大きなガッツポーズ出たよ! ユリア先生と力強くハグ!
彼女にMJのアップテンポな曲って、今までのイメージとは違うなぁと思ってたんだけど、実際見たら、クールに踊りまくっており、めっちゃハマっていた。
中庭さんが、「彼女は物静かな印象で、こういう曲で滑るイメージはなかったが、それをガラリと覆す演技だった。この演技は、彼女にとって、今後、非常に価値が出てくるのではないか」と感嘆していた。
61.49でSB更新。

26 アナスタシア・ガルスチャン(アルメニア

  • 楽曲:I Dreamed a Dream performed by Susan Boyle
  • プログラム:△

昨季、国内選手権優勝、ユーロ15位、世界ジュニア16位、ワールド24位。今季、GPロステレ9位。17歳。
3Lz+3T<。3FはOK。2AはOK。スピンのレベルは4、4、3。ステップはレベル2。
…う〜ん、体は大きく滑らかに動かせているし、美しいんだけど、何か物足りないんだよなぁ。
56.40。タイムバイオレーションで減点1。もったいない〜。

27 ナタリー・ヴァインツィアール(ドイツ)

  • 楽曲:Welcome to Burlesque (from "Burlesque" soundtrack)
  • プログラム:△

昨季、国内選手権2位、ユーロ7位、ワールド35位。今季、国内選手権優勝。22歳。
3Lz+3T<のファーストでオーバーターンし、セカンドの着氷が乱れた。2Loはノーバリュー。2AはOK。スピンのレベルが3、4、4。加点がわずかしかもらえないのが地味に痛い。ステップはレベル3。
動きにキレがあり、力がみなぎっているように見えた。迫力ある女性ヴォーカルをよく表現していた。
48.70。

28 マエ・ベレニス・メイテ(フランス)

  • 楽曲:
    • Goodness by Poddsy
    • Freedom by Thomas J. Bergersen (Two Steps from Hell)
  • プログラム:△

昨季、国内選手権優勝、ユーロ6位、ワールド25位。今季、GPフランス杯7位、国内選手権2位。22歳。
3Lo+3Tはステップアウトし、手をついた。3Lzはクリーンな着氷だったが、ステップからただちに跳んでいなかったためか、GOEマイナス。2AはOK。スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
前半のパーカッションがメインのところが、あまり表現できてないかなぁという気がした。エレメンツに集中していたのかも。SPはミスが許されないもんな。
54.96でSB更新。

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●第6グループ
29 ロベルタ・ロデギエーロ(イタリア)

  • 楽曲:
    • A levare by Astor Piazzolla
    • Yo Soy Maria by Astor Piazzolla
  • プログラム:△

昨季、国内選手権2位、ユーロ5位、ワールド16位。今季、GPロステレ8位、国内選手権2位。26歳。
3T+3Tはこらえた。3Fもちょいこらえた。2Aは両手をついた。スピンとステップは全てレベル4。
2Aを跳ぶ前にスピードが落ちたのが気になった。慎重になってたのかなぁ。そこ以外はスピードに乗って軽快に演じられていたと思う。
57.77でSB更新。

30 アンナ・ポゴリラヤ(ロシア)

  • 楽曲:Scent of a Woman (soundtrack - Smoku remix)
  • プログラム:◎
  • 動画:YouTube

昨季、国内選手権3位、ユーロ3位、ワールド3位。今季、GPファイナル3位、国内選手権4位。18歳。
3Lz+3Tはすばらしかった。3Loと2Aもよかった。スピンとステップは全てレベル4。今までLSp4で時間足らずになっていたのだが、今回は超高速に回れたので、大丈夫。
中庭さんが言う通り、完璧な演技だった。いや〜、もうほんと、ステップのズンドコビートも全く気にならなくなってしまったわ(笑)。GPSでは、あんなに拒絶反応示してたのに(苦笑)。
中庭さんによると、今季の彼女の安定感は、スケーティングの向上によるものだろうとのこと。やっぱ全ての基盤はスケーティングなんだな〜。
74.39で自己ベスト更新。

31 マリア・ソツコワ(ロシア)

  • 楽曲:Butterflies Are Free by Alfred Schnittke
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

昨季、JGPファイナル2位、ジュニアの国内選手権2位、世界ジュニア2位。今季、GPデビューで、GPファイナル5位、国内選手権3位。ユーロ初出場の16歳。
3Lz+3Tはよかった。3Fはすばらしい。2Aもよかった。スピンとステップは全てレベル4。
ポゴさんに引き続き、完璧な演技。GPSのときと比べると、こちらに伝わってくる力がすごくアップしていると思う。試合を経るごとに素敵なプログラムになっている。
中庭さん曰く、「技術が正確なので、テクニカルスペシャリストにやさしい演技」とのことだった。
72.17で自己ベスト更新。国際大会では初の70点超え! とうとうきたか〜。

32 ニコル・ライチョヴァー(スロバキア

  • 楽曲:Love Story (soundtrack) by Francis Lai
  • プログラム:○

昨季、国内選手権優勝、ユーロ12位、ワールド13位。今季、GPロステレ7位、国内選手権優勝。
3Lz+2LoはOK。3Loはクリーンな着氷だったが、ステップからただちに跳んでいなかったため、GOEの加点はちょっとだけ。2Aはよかった。スピンとステップは全てレベル4。
美しく切ない音楽に寄り添うかのような、瑞々しい演技だった。素敵〜☆
60.98で自己ベスト更新。千鶴さんの懸念通り、タイムバイオレーションが取られてしまった〜。

33 エフゲーニャ・メドベージェワ(ロシア)

  • 楽曲:
    • River Flows in You by Lorenzo de Luca
    • The Winter by Balmorhea
  • プログラム:○
  • 動画:YouTube

昨季、GPファイナルと国内選手権、ユーロ、ワールドで優勝。今季、GPファイナル優勝、国内選手権優勝。
3Fタノ+3T、3Lo、2Aタノと、全てすばらしい出来栄え。スピンとステップは全てレベル4。全要素の加点が全て1点以上。+2と+3しか出ていない。
音楽と調和した、エフォートレスでシームレスな動きが素晴らしい。演技の透明感が増した気がする。
78.92。

34 アンジェリーナ・クチヴァルスカ(ラトビア

  • 楽曲:
    • If You Go Away by Shirley Bassey
    • Duendo by Bozzio Levin Steven
  • プログラム:△

昨季、国内選手権優勝、ユーロ4位、世界ジュニア7位、ワールド15位。今季、GPロステレ10位、国内選手権優勝。18歳。
3Tと3F+2Tで転倒。2AはOK。スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
ジャンプの不調が続いているもよう。ボディームーブメントは素敵なんだけどなぁ。
中庭さん曰く、「少し地に足がついていないというか、ブレードに体重がきちんとかからず、ちょっと慌てたような演技に見えた」とのこと。
49.05。

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◆SP順位
SPが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、クオリファイ、名前、国名、得点の順に記されている。

  1. Q Evgenia MEDVEDEVA RUS 78.92
  2. Q Anna POGORILAYA RUS 74.39
  3. Q Carolina KOSTNER ITA 72.40
  4. Q Maria SOTSKOVA RUS 72.17
  5. Q Laurine LECAVELIER FRA 63.81
  6. Q Ivett TOTH HUN 61.49
  7. Q Nicole RAJICOVA SVK 60.98
  8. Q Roberta RODEGHIERO ITA 57.77
  9. Q Nicole SCHOTT GER 56.88
  10. Q Anastasia GALUSTYAN ARM 56.40
  11. Q Loena HENDRICKX BEL 55.41
  12. Q Mae Berenice MEITE FRA 54.96
  13. Q Joshi HELGESSON SWE 53.93
  14. Q Emmi PELTONEN FIN 53.52
  15. Q Michaela-Lucie HANZLIKOVA CZE 52.39
  16. Q Helery HÄLVIN EST 51.72
  17. Q Kerstin FRANK AUT 51.47
  18. Q Matilda ALGOTSSON SWE 51.35
  19. Q Viveca LINDFORS FIN 49.48
  20. Q Angelina KUCHVALSKA LAT 49.05
  21. Q Anna KHNYCHENKOVA UKR 48.93
  22. Q Nathalie WEINZIERL GER 48.70
  23. Q Anne Line GJERSEM NOR 48.06
  24. Q Natasha MCKAY GBR 45.97
  25. Julia SAUTER ROU 45.59
  26. Dasa GRM SLO 43.48
  27. Yasmine Kimiko YAMADA SUI 42.33
  28. Elzbieta KROPA LTU 41.52
  29. Antonina DUBININA SRB 41.05
  30. Colette Coco KAMINSKI POL 39.83
  31. Aimee BUCHANAN ISR 38.49
  32. Birce ATABEY TUR 35.59
  33. Valentina MATOS ESP 34.79
  34. Hristina VASSILEVA BUL 24.55
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◆総評
SP1位はメドさん。今のジャンプ構成では、80点ちょい手前というのがマックスの得点なのかなぁ。後半に3つのジャンプを跳び、レベル4を全て獲得しているのはもちろんのこと、GOEは+2と+3だけで、きわめて高い点が出ているし、PCSも全項目9点以上出ている。
2位はポゴさん。国内選手権で表彰台に上がれなかったので、ちょっと心配していたが、全くの杞憂であった。
3位はコストナーさん☆ スケーティングの女神のご帰還である。おかえりなさい!! 打楽器のみによる超難物プロをみごと自分のものにし、このユーロという大舞台で、クリーンな演技を披露できる彼女の偉大さよ。
4位はソツコワさん。3位のコストナーさんとは1点差も開いていないので、フリーでの逆転は大いにあり得る。ロシア女子によるユーロ表彰台独占は、今季も続くのか。
5位はルカヴァリエさん。今季の躍進そのままに、素晴らしい演技を披露してくれた。ユーロ最終グループ入りは初めてじゃない? これまでの最高位である10位を更新できるチャ〜ンス!
6位のイヴェットさんも、初のユーロ最終グループ入りと思われる。SPでは、超クールなMJプロで、彼女の新しい一面を見せてくれた。
演技を見るのは1年ぶりという選手も多かったが、みな上手になっていて嬉しかった。