ユニバーシアード2017 アイスダンスSD

ユニバーシアード2017 リザルト
アイスダンスSDは、現地時間2017年2月2日(木)に行われた。
公式のライストを見た。特に印象に残った組の演技について、滑走順に感想を書いている。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。

  • ◎:何度でも見たい。
  • ○:よかった。好き。
  • △:悪くない。まずまず。
  • ×:イマイチ。
  • ?:何とも判断が付きかねる。
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●第1グループ
3 Juulia TURKKILA / Matthias VERSLUIS (フィンランド

  • プログラム:△

今季、国内選手権2位。バイオに楽曲名が記載されていない。
STw4で2人の距離が近づいていき、ぶつかるんじゃないかと焦ったが、減点されたものの、ぶつからずにはすんだ。
トゥルッキラさんがアイスダンス転向した後、初めて演技を見ることができた。華やかな美人さんなので、アイスダンスもハマるだろうなぁと思っていたが、その通り、もうすっかり様になっていた。
結成1シーズン目だと思うのだが、ホールドして滑るパターンとパーシャルでちょっとぎこちなさを感じる部分があったものの、ユニゾンもいいし、二人の距離も近いし、RoLi4もツイズルもそつなくこなしていた。
50.60で自己ベスト更新。

4 Katharina MUELLER / Tim DIECK (ドイツ)

  • 楽曲:
    • Blues: New Year's Blues
    • Swing: Jolie Coquine
  • プログラム:△

昨季、国内選手権2位、ユーロ23位。今季、国内選手権2位。2014年の春に結成。男性はスケート一家出身で、女性はロシア生まれだが、3歳の時にドイツに移住した。
STw3の回転が少しズレてしまったように見えたが、NtMiSt3のチャーミングな振付を、アップテンポの音楽に乗って、表情豊かに生き生きと演じていた。
61.32で、8点近くも自己ベスト更新。

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●第2グループ
6 Alexandra NAZAROVA / Maxim NIKITIN アレクサンドラ・ナザロワ / マキシム・ニキーチン(ウクライナ

  • 楽曲:
    • Blues: Only You by Buck Ram
    • Swing: Tutti Frutti by Little Richard
  • プログラム:△

昨季、GPスケアメ7位、ワールド19位。今季、GPフランス7位、国内選手権優勝、ユーロ9位。
ユーロからの連戦、お疲れ様です。
パターンとパーシャルでホールドチェンジがスムーズだった。STw2で2人の距離が近くなりすぎたから男性が先に足をついたように見えた。回転もずれ、GOEマイナス。
ちょこちょこユニゾンが合っていないところがあったが、この2人が笑顔で楽しく滑っているのを見ると、すべてよかったような気持ちになってしまう。2人ともよくこんな細っこい体で、こんなに体力を消耗する競技ができるものだ。
64.12で自己ベスト更新。

7 Hong CHEN / Yan ZHAO ホン・チェン / ヤン・ジャオ(中国)

  • 楽曲:
    • Blues: Mon mec a moi performed by Patricia Kaas
    • Swing: Pigalle performed by Patricia Kaas
  • プログラム:△

今季、GP中国杯9位、国内選手権優勝。
STw4の回転がそろっていた。最後、女性が男性の首に足を引っかけてくるくる回すRoLi4は、相変わらずすごかった。
ちょっと変わったアレンジの曲だが、それをよく表現していたと思う。けっこうスピードが出ていたし、体も大きく動けていた。
55.02で自己ベスト更新。

8 Shari KOCH / Christian NUECHTERN (ドイツ)

  • 楽曲:
    • Blues: Beautiful Girl
    • Swing: Swing My Baby
  • プログラム:△

今季、国内選手権3位。2014年春に解散したが、2015年9月に再結成した。
最後まで勢いを保ったまま、エネルギッシュに滑っていた。
62.32でSB更新。

9 Nicole KUZMICHOVA / Alexandr SINICYN (チェコ

  • 楽曲:
  • プログラム:△

昨季、ジュニアの国内選手権優勝、世界ジュニア11位。今季、JGPジェルヴェ4位、JGPチェコ2位、国内選手権2位、ユーロ26位。練習拠点はカナダのトロントで、ギルス&ポワリエと同じコーチに教わっている。
男性の衣装が白黒の水玉ジャケットと青ズボン。そうそう、超目立つ衣装なんだった(笑)
よく滑っていた。最後、特に盛り上がらず終わるのよね。「え、ここで終わり?」みたいな。
54.90。

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●第3グループ
10 Vasilisa DAVANKOVA / Anton SHIBNEV ワシリーサ・ダワンコワ / アントン・シブネフ(ロシア)

  • 楽曲:
  • プログラム:△

今季、国内選手権7位。女性はコーチのニコライ・モロゾフと結婚したばかりで、ペアからアイスダンスに転向。ペアでアンドレイ・デプタトと組み、世界ジュニア3位。男性は、本大会に出場しているスタヴィツカヤの元パートナー。
Stw3の回転が速くてそろっている。わたしの目には、動きがクリアーできれいに見えたが、PSt2やCuLi4で-1を出しているジャッジがいる。
54.60。

12 Sofia EVDOKIMOVA / Egor BAZIN ソフィア・エフドキモワ / エゴール・バジン(ロシア)

  • 楽曲:
    • Blues: Minnie the Moocher performed by Big Bad Voodoo Daddy
    • Swing: Big and Bad performed by Big Bad Voodoo Daddy
  • プログラム:△

昨季、JGP Riga Cup 3位。今季、GPロステレ9位、国内選手権6位。
体の動きにキレがあり、かっこよく踊れていた。ユニゾンも合っていた。
63.96で、7点以上自己ベスト更新。

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◆SD順位
SDが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、得点の順に記されている。

  1. Alexandra NAZAROVA / Maxim NIKITIN UKR 64.12
  2. Sofia EVDOKIMOVA / Egor BAZIN RUS 63.96
  3. Shari KOCH / Christian NUECHTERN GER 62.32
  4. Katharina MUELLER / Tim DIECK GER 61.32
  5. Hong CHEN / Yan ZHAO CHN 55.02
  6. Nicole KUZMICHOVA / Alexandr SINICYN CZE 54.90
  7. Vasilisa DAVANKOVA / Anton SHIBNEV RUS 54.60
  8. Juulia TURKKILA / Matthias VERSLUIS FIN 50.60
  9. Jennifer URBAN / Benjamin STEFFAN GER 49.54
  10. Mathilde HAROLD / Mael DEMOUGEOT FRA 45.90
  11. Maria STAVITSKAIA / Andrei BAGIN RUS 43.80
  12. Yuzhu GUO / Pengkun ZHAO CHN 42.80
  13. Xiaotong WANG / Kaige ZHAO CHN 38.82
  14. Kristsina KAUNATSKAIA / Yuri HULITSKI BLR 33.94
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◆総評
カザフスタンのお客さんは、ノリが良くて、特にリフトのたびに、わぁぁぁっと大歓声が上がっていた。選手も嬉しいんじゃなかろうか。
SD1位はナザロワ&ニキーチン。「ユーロ9位は伊達じゃないぜ☆」という演技だった。滑りが他の組とちょっと違う感じだもんな。PCSはトップ。FDは、ユーロの疲れが残っていないかどうか心配である。1日空くので、しっかり休めるといいのだが。
2位はエフドキモワ&バジン。ユニバに向けてきっちり調整してきたことをうかがわせる演技だった。
3位はShari KOCH / Christian NUECHTERN。初めて見る組だったが、元気いっぱいに滑っていてフレッシュな印象を受けた。ちょっとあらっぽいようにも感じたが、TESはトップ。
4位のKatharina MUELLER / Tim DIECK。ドイツは2番手と3番手の組が同じくらいの実力で競っているようだ。
11位のスタヴィツカヤ&バギンは、ロシアのイリニフ&ジガンシンの代わりに出場することになったのだが、何だかピリッとしない演技で、得点が43.80。先日、ロシア選手権で出した56.28より10点以上低い…。急遽出場が決まったとかで、調整がうまくいかなかったのだろうか。怪我や体調不良でないといいのだが。