世界ジュニア 男子SP

世界ジュニア2017 リザルト
台湾の台北にて開催。男子SPは、現地時間2017年3月15日(水)に行われた。上位24名までがFSに進出できる。
な、なんと、フジが

にて、全員の演技をライブ配信してくれた!! これでカップル競技もそうしてくれたら神と崇めるのだが。
特に印象に残った選手の演技について、滑走順に感想を書いている。
Jスポーツの解説は岡崎真さん、実況は小林千鶴さん。
プログラムについて、独断と偏見による、◎、○、△、×、?の五段階評価を付けている。つまり、わたしの勝手な好き嫌いの感想にすぎないので、どうぞ悪しからず。五段階評価の内容は下記の通り。
◎:何度でも見たい。
○:よかった。好き。
△:悪くない。まずまず。
×:イマイチ。
?:何とも判断が付きかねる。

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●第2グループ
6 Basar OKTAR バサール・オクタール(トルコ)

  • 楽曲:This Place Was a Shelter by Olafur Arnalds
  • プログラム:△

昨季、ジュニアの国内選手権優勝、世界ジュニア31位。今季、JGPジェルヴェ18位、JGPタリン14位、ジュニアの国内選手権優勝。
2Aタノはまずまず。3Lz+3Tはステップアウト。3Loはステップからただちに跳んでいなかったからか、GOEマイナス。スピンのレベルは2、3、4。ステップはレベル2。
聞き慣れない効果音が入っているのだが、それをよくとらえて表現していたと思う。JGPのときより上手になっていて、練習の成果が見て取れた。
キスクラにいる黒の帽子&黒上着の人が気になる。ユーロでも見かけたんだけど、そこでも同じ黒ずくめのファッションだったんだよね。
54.17でPB更新。

7 Nurullah SAHAKA ヌルラ・サハカ(スイス)

  • 楽曲:Indigene (Tarzan) by Maxime Rodriguez
  • プログラム:△

昨季、JGP15位、国内選手権5位。今季、JGPリュブリャナ12位、国内選手権3位。
3Lzはステップアウトし、連続ジャンプにならず。3A<は転倒。3Loはまずまず。スピンのレベルは3、3、4。FCSp3は、最後のポジションで回転がゆっくりになってしまい、GOEマイナス。他2つは回転が速く、質が良かった。ステップはレベル2。
最後の要素、CCoSp4で雄たけびするような振付が入ってるんだよね〜。もろターザンぽくておもろい(笑)。
スイスの選手だけあって、スピンが得意そう。ジャンプのミスは残念だったが、音をよくとらえていたと思う。
50.58。

9 James MIN ジェームス・ミン(オーストラリア)

  • 楽曲:Jumpin' Jack by Big Bad Voodoo Daddy
  • プログラム:△

昨季、ジュニアの国内選手権優勝、世界ジュニア27位。今季、JGP横浜15位、ジュニアの国内選手権優勝。
2Aはまずまず。3Lz+3Tと3Loは着氷が乱れた。スピンのレベルは3、4、3。ステップはレベル2。
最初から最後まで表情豊かに滑っていた。序盤は元気いっぱい&リズミカルに動けていたと思うのだが、終盤のステップで、ちょっと疲れたのか、少し勢いが落ちたように感じた。
53.72でPB更新。

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●第3グループ
6分間練習を見ていたら、ドノヴァンが大人っぽくなっててビックリした。JGPでは「ちっちゃい!! かわいい!! 美少年!!」の一人だったのに(笑)。

11 Donovan CARRILLO ドノヴァン・カリーリョ(メキシコ)

  • 楽曲:Mambo Mix by Perez Prado
  • プログラム:△

今季、JGP横浜13位、JGPシュベルター9位。
おお、なつかしの輝ける背骨衣装よ☆(笑) それと同じくらい輝くような笑顔を浮かべて演技がスタート。
3Loはまずまず。3Lz+2TはちょいGOEマイナス。クリーンな着氷に見えたのだが。2Aは手をついた。スピンのレベルは4、4、2。ステップはレベル3。ジャッジのすぐ前で笑顔ビームを放射しまくっていた(笑)。
スピンが上手になったなぁ。よく踊れていたと思う。
53.92。

12 Yuheng LI ユヘン・リー(中国)

  • 楽曲:Cry Me A River
  • プログラム:△

今季、JGPタリン11位、JGPシュベルター8位。
黒の上下スーツに白のキラキラシャツ。でもスーツには一切キラキラがないので、一見クールビズのサラリーマンみたいに見える(笑)。
3F+3Tは足がついたように見えたが、GOEプラス。3Loは転倒。2AはOK。スピンは全てレベル4。FCSp4で、スーツの裾がひるがえり、腹部のシャツがびろーんと見えてあんまり見栄え良くない。2A。ステップはレベル2。全身を大きく動かして音楽をよく表現している。
演技後、左ひざを抑えながら戻ってきた。歩くとき、左足を引きずっていたので、痛めたものと思われる。大事ないといいのだが。
音楽表現が素敵で、流れのあるジャンプが跳べていた。
ジャケットはない方がいいんじゃないかなぁ。白のキラキラシャツ&黒パンツのほうが曲想に合ってる気がする。
53.76。

13 Thomas STOLL トーマス・シュトイル(ドイツ)

  • 楽曲:The Old Men of the Mountain by Big Bad Voodo Daddy
  • プログラム:△

今季、JGPリュブリャナ16位、JGPシュベルター10位。
3Lz+3Tはステップアウト。3Loは両手をついた。2AはOK。スピンのレベルは4、4、3。回転が速く軸が安定しており、特に3つ目のCCoSp3は、独創的なポジションが見られ、最後のポジションでの高速回転がすばらしかった。ステップはレベル2。体を大きく動かして曲想をよく表現している。トゥを使った振付がオシャレ〜☆
音をよくとらえて滑っていた。スピンが上手い。
57.10。

14 Kai Xiang CHEW カイシャン・チュウ(マレーシア)

  • 楽曲:Fanatico by Edvin Marton
  • プログラム:△

昨季、国内選手権2位、世界ジュニア37位。今季、JGP横浜17位、JGPシュベルター23位、四大陸23位。
3Lz+2Tはまずまず。3Lo<<は高さがなかった。2Aはまずまず。スピンのレベルは2、4、3V。FCSp2は回転がゆっくりになってしまい、GOEマイナス。CSSp4は、フリーレッグがきちんと伸ばせるといいなぁ。ステップはレベル2。
ジャンプにいつもの高さがなかったような。全体的にスピードもイマイチだった。
44.23。冬季アジアで58.86点出してたのに…(泣)。

15 Nikolaj MAJOROV ニコライ・マヨロフ(スウェーデン

  • 楽曲:
    • Dream A Little Dream Of Me by Michael Buble
    • Love You Baby by Frank Sinatra
  • プログラム:△

昨季、ジュニアの国内選手権優勝。今季、JGPタリン10位。
体つきがしっかりしてきたみたい。
3LoはGOEマイナス。ステップからただちに跳んでいないと見なされたのかも。3S+2Tのファーストでオーバーターン。2Aはきれいに流れずGOE加点なし。スピンのレベルは4、3、4。ステップはレベル3。ノリのいい音楽に合わせて体を大きく動かしていた。
気持ちを込めて滑っているのが伝わってくる、素敵な演技だった。が、腰がちょっと引いた姿勢なのが気になる。
52.42。

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●第4グループ
18 Conrad ORZEL コンラッド・オーゼル(カナダ)

  • 楽曲:
    • Secrets by One Republic
    • Beethoven's Five Secrets by The Piano Guys
  • プログラム:△

昨季、ジュニアの国内選手権5位。今季、JGPジェルヴェ10位、JGPシュベルター2位、ジュニアの国内選手権2位。
3Aをクリーンに着氷。今大会初の成功☆ 3Lz+3TはOK。3Loはステップからただちに跳んでいないと見なされたのか、GOEマイナス。スピンのレベルは3、4、4。ステップはレベル2。
JGPのときは、「ジャンプ力はすばらしいけど、動きがまだまだジュニアっぽいなぁ」と思って見ていたのだが、だいぶ上手になっていた。ちょっと粗っぽいところもあるけど、勢いがあってよかったと思う。
66.21でPB更新。

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●第5グループ
22 Mark GORODNITSKY マーク・ゴロドニツキー(イスラエル

  • 楽曲:Puttin' On the Pin-Stripe Remix A by Chris Walden, Mark Kilian
  • プログラム:△

昨季、世界ジュニア34位。今季、JGP横浜10位、JGPシュベルター15位、ユーロ30位。
おお、なつかしのクロスワード衣装よ(笑)。
3Loは着氷が乱れた。3F+3TはOK。2Aはまずまず。スピンのレベルは4、4、3。よくコントロールされていた。ステップはレベル2。
丁寧に滑っていた。ちょっと慎重だったのかも。曲想の弾むような感じを出せると、さらに素敵なプログラムになると思う。
59.27でSB更新。

23 友野 一希(日本)

昨季、全日本ジュニア2位、世界ジュニア15位。今季、JGP横浜4位、JGPリュブリャナ3位、全日本ジュニア優勝、全日本5位。
客席で日本女子3人も応援しているよ☆ 白岩さんがお腹に「友野かずき」とでっかく書かれたぬいぐるみ(たぶんペンギン)を持っている(笑)。
3F+3TはOK。3LoもOK。ステップからただちに跳んでいた。3Aは転倒。スピンのレベルは3、4、4。ジャンプの次に心配していたFCSp3は、回転が少しゆっくりになったけど、GOEで減点はされず、むしろ加点がついた。ステップはレベル3。もそっと一蹴りが伸びるとな〜、さらに彼の表現の素晴らしさが光り輝くと思うのだが。
今季、高確率で決めていた3Aで転倒!! ギャー!! 惜しい!! それさえなければノーミスだったのに〜〜。でも他はバッチリだったんじゃなかろうか。レベルをきっちり取ろうと丁寧にやっているのが伝わってきた。
68.12。転倒なければ70点超えでPB更新できたのに〜。でも、転倒があった割に良い得点が出た。

24 Tangxu LI タンシュー・リー(中国)

  • 楽曲:Sand (feat. Karen Whipple) by Nathan Lanier
  • プログラム:△

昨季、ユース五輪8位、世界ジュニア25位。今季、JGPチェコ15位、JGPモルドヴィア5位、国内選手権3位。
3F+3Tと3LoはOK。2Aはまずまず。スピンは全てレベル4。ステップはレベル2。拍に合わせて印象的に音が入るところをもっと表現してほしい。
フリーレッグやポジションがきれいだなぁと感じた。
62.08。

25 Irakli MAYSURADZE イラクリ・マイスラゼ(ジョージア

  • 楽曲:Black Betty by Ram Jam
  • プログラム:△

昨季、世界ジュニア24位。今季、JGPモルドヴィア6位、JGPタリン7位。
3Aは転倒。1Lzはノーバリューで連続ジャンプが入らず。2Loはまずまず。スピンのレベルは3、4、3。FCSp3のキャメルポジションでお腹がべろーんと見えるのかっこ悪い。CCoSp3は回転がッゆっくりになってしまい、GOEマイナス。ステップはレベル3。
イケイケドンドンな音楽に乗って、とってもかっこよく滑り出していったのだが…ジャンプが…ジャンプが…嗚呼!!(泣)
キスクラで頭を抱えてうつむいたままのイラクリ…つらい…(泣)。
48.66。

26 Chih-I TSAO チーイー・ツァオ(台湾)

  • 楽曲:Feeling Good by Michael Buble
  • プログラム:○

昨季、国内選手権優勝、四大陸21位、世界ジュニア20位。今季、JGP横浜8位、四大陸19位。
3Aは転倒。3F+3TはOK。3Loは着氷が乱れた。スピンのレベルが4、1、4。スピンが得意な選手なのに、FCSp1の取りこぼしがもったいないわ〜。ステップはレベル3。音の緩急の表現がすばらしい。
音楽にちょっと遅れて終了。動きにキレがあり、「俺がかっこいいって?…知ってる」度が3割増しになっていた(笑)。3Aは、今度こそ決まるかと期待してたんだけどな〜。
ユニバ→四大陸→冬季アジア→世界ジュニアと連戦が続いていたので疲れてないか心配していたのだが、母国開催の本大会に向け、ばっちり仕上げられたようで安心した。
63.17でSB更新。

27 Daniel Albert NAURITS ダニエル・アルベルト・ノウリツ(エストニア

  • 楽曲:Charms (W.E. soundtrack) by Abel Korzeniowski
  • プログラム:○

2014年と15年は、フランス代表だった。昨季、JGP13位、国内選手権6位。今季、国内選手権優勝、ユーロ22位。
3Aは転倒。3Lz+3Tは着氷が流れなかった。3LoはOK。スピンのレベルは4、3V、4。ステップはレベル4。今大会初☆ 情感あふれる滑りで、美しい抒情的な音楽を切々と表現している。
美しい…☆☆ 手指の先、つま先まで気を配っているのが感じられる。
キスクラに黒帽子&黒上着の男性が再び。ユーロにも来てたよね? 振付師なのかな? トルコのオクタルとも一緒にいたので、2人のバイオを見比べてみたら、振付師に同じBenoit Richaud(ブノワ・リショー)という名前があるので、たぶんこの方ではないかと。印象的な人なんだよね〜。一度会ったら忘れられない。
66.44でPB更新。

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●第6グループ
28 Petr KOTLARIK ペトル・コトラリク(チェコ

  • 楽曲:
    • Minnie the Moocher performed by Robbie Williams
    • Jumpin' Jack by Big Bad Voodoo Daddy
  • プログラム:△

昨季、国内選手権3位。今季、JGPジェルヴェ13位。
2Aはまずまず。3Lz+3Tで手をついた。3Loはステップアウト。スピンのレベルは3、4、4。ステップはレベル2。細かく音を取り、エッジを使って曲想を表現していた。
中盤、音楽が「ジャンピン・ジャック」に変わるところで、もっと弾むような感じを出せるといいのだが。あまり曲想の違いが感じられなかった。ステップでは頑張ってるのが伝わってきたけども。
長身で手足が長く、ハンサムな選手。チェコ男子は途切れなく素敵なスケーターが出てきますな☆
56.66でPB更新。

29 Sondre ODDVOLL BOE ソンドレ・オドヴォル・ボー(ノルウェー

  • 楽曲:I See Fire by Ed Sheeran
  • プログラム:○

昨季、国内選手権優勝、ユーロ24位、世界ジュニア21位。今季、JGPジェルヴェ8位、JGPリュブリャナ11位、ユーロ24位。
3Loと3T+3Tはよかった。2Aはまずまず。スピンとステップは全てレベル4。おお、今大会初☆ スピンでは長い手足が映え、たっかいバレエジャンプからのステップも、雄大さと優雅さを兼ね備えていて、とっても素敵☆
大きな滑りがすばらしい。終わった後、本人も満足そうに拍手。
わたしが見た中で、間違いなくベストのパフォーマンス。終盤のステップで、じわじわ〜っと感動が胸にこみあげてきて、泣きたくなってしまった。
66.16でPB更新。

30 島田 高志郎(日本)

  • 楽曲:Art on Ice by Edvin Marton
  • プログラム:○

昨季、JGP7位と5位、全日本ジュニア4位、ユース五輪6位。今季、JGPジェルヴェ3位、JGPタリン4位、全日本ジュニア2位。
客席の日本の女子3人&メガネ友野(笑)がカメラに抜かれる。今度は真凜ちゃんが「島田高志郎」の名前入りイルカのぬいぐるみ(笑)を抱えている。
3Lz+3Tはよかった。3Loと2AはOK。スピンは全てレベル4。ステップはレベル2。
…ステップの気迫がすごかった。何かがとりついたみたいだった。それだけにレベルの取りこぼしがもったいない。気合が入りすぎてターンが抜けちゃったのかなぁ。岡崎さんも、「いつもよりやや動きが硬い」と指摘していた。
68.77。70点いかなかったか〜。キスクラもちょっとがっかりしたリアクション。

31 Jun Hwan CHA ジュンファン・チャ(韓国)

  • 楽曲:
    • Overture to A Chorus Line (from A Chorus Line soundtrack)
    • I Hope I Get It (from A Chorus Line soundtrack)
    • I Can Do That (from A Chorus Line soundtrack)
  • プログラム:○

昨季、ユース五輪5位、世界ジュニア7位。今季、JGPファイナル3位、国内選手権優勝。
3Lz+3Tはよかった。3Aはすばらしい。3Loもよかった。スピンのレベルは4、3、4。スピンの好転がめっちゃ速い。ステップはレベル3。
これまでの選手とはスケーティングのスピードが違っていた。つなぎの動きも密なんだけど、流れが途切れない。
終始楽しそうに素敵な笑顔を浮かべて滑っていたのが印象的だった。いや〜、これがJGP初戦で無表情で滑っていた人と同一人物なんて、ほんと信じられないわ(笑)。
82.34でPB更新。80点超えも納得の演技であった。

32 Alexei KRASNOZHON アレクセイ・クラスノジョン(アメリカ)

  • 楽曲:Etude Op. 10, No. 3 in E by Frederick Chopin
  • プログラム:○

昨季、JGP3位と5位、全米ジュニア3位。今季、JGPファイナル5位、全米ジュニア優勝。
3Loも3Aもよかった。3Lz+3TもOK。スピンは全てレベル4。ステップはレベル2。全身を大きく使ってピアノの音をよく表現していた。
終わって、大きくガッツポーズ!!
ショパンのエレガントでドラマティックなピアノ曲を、心を込めて丁寧に演じていて、素敵な演技だった。
76.50でPB更新。

33 Sihyeong LEE シヒョン・イ(韓国)

  • 楽曲:Amadeus
  • プログラム:△

昨季、JGP9位と8位。今季、JGPジェルヴェ17位、JGPモルドヴィア8位、国内選手権3位、四大陸16位。
う〜ん、このキラキラっぷりといい、フリフリ具合といい、何度見ても完璧な王子様衣装だわ(笑)。
3Lz+3T、2A、3Loと、全てクリーンに着氷。スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
四大陸での良い演技が、たまたまではなかったことを証明した。流れが途切れない、クリーンな演技だった。
67.51でPB更新。

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●第7グループ
34 Yaroslav PANIOT ヤロスラフ・パニオット(ウクライナ

  • 楽曲:Romeo and Juliet Ouverture by P.I. Tchaikovski
  • プログラム:○

昨季、国内選手権2位、世界ジュニア11位。今季、JGPジェルヴェ及びJGPシュベルター5位、国内選手権2位。
衣装はさわやかな薄いブルーのシャツに黒パンツ。
3F+3Tと3Aはよかった。3Loはまずまず。スピンは全てレベル4。ステップはレベル2。かっこいい。全ての動きが音にハマっている。
クリーンな演技で、音楽表現もすばらしかった。とりわけステップにはすっかり魅了されてしまった。でも、岡崎さんには、「音に合わせようとして、ちょっと粗さが目立つ」と指摘されていた。う〜ん、だからレベル2止まりだったんだな〜。
72.03でPB更新。

35 Vincent ZHOU ヴィンセント・ジョウ(アメリカ)

  • 楽曲:Writing's on the Wall by Sam Smith, Jimmy Napes
  • プログラム:△

昨季、JGPファイナル4位、全米8位、世界ジュニア5位。今季、JGP横浜2位、JGPタリン3位、全米2位。
3Aと3LoはOK。3Lzタケノコ+3Tもクリーンに着氷。スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
終わった後、小さくガッツポーズ。クリーンで哀愁を感じさせる演技だった。
78.87。あれ、80点いかなかったか。

36 Nicolas NADEAU ニコラス・ナドゥー(カナダ)

  • 楽曲:For Me - Formidable by Charles Aznavour
  • プログラム:◎

昨季、国内選手権5位、世界ジュニア2位。今季、国内選手権4位。
3Aはすばらしい。3Lz+3Tは回転どうかと心配になったけど大丈夫。3LoはOK。スピンのレベルは3、3、4。ステップはレベル3。
彼自身、歌いながら滑っていたが、彼の滑り自体が歌っているかのようだった。わたし、彼の演技を見ていると、多幸感と快感がどんどん脳内にあふれてくるんですよね〜。大好きだーー!!!!
77.20でSB更新。

37 Roman SADOVSKY ロマン・サドフスキー(カナダ)

  • 楽曲:Exogenesis Symphony Part 3: Redemption by Muse
  • プログラム:○

昨季、JGPファイナル6位、国内選手権9位、ユース五輪4位。今季、JGP横浜5位、JGPタリン2位、国内選手権9位。
3Loはよかった。3Aは着氷が流れず。3Lz+3Tは回転どうか心配になったが大丈夫。スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
ジャンプに危ういところはあったが、プログラムの流れを損なうほどではなかったので、彼の美しいムーブメントを心ゆくまで堪能することができた。今季ずっとジャンプに苦しんでたから、まとめられてよかった〜。
76.27でPB更新。

38 Graham NEWBERRY グレアム・ニューベリー(イギリス)

  • 楽曲:Man (U.N.C.L.E. soundtrack)
  • プログラム:△

昨季、JGP15位と12位。今季、JGPタリン8位、ジュニアの国内選手権優勝、ユーロ16位。
3Aと3Lz+3TはOK。3Loはまずまず。スピンのレベルは4、3、3V。ステップはレベル2。
冒頭からめっちゃ笑顔で滑っていた。ステップでちょっと滑ってないかなぁと感じるところはあったが、全体的には体もよく動いていたし、ジャンプも全部きれいに降りられたし、良い演技だったと思う。
70.80でPB更新。

39 Andrew TORGASHEV アンドリュー・トルガシェフ(アメリカ)

  • 楽曲:Le Temps de Cathedrales (from "Notre Dame de Paris" soundtrack)
  • プログラム:△

2014-15シーズン、全米ジュニア優勝、世界ジュニア10位。昨季、怪我のため休養。今季、JGPモルドヴィア2位、JGPシュベルター4位、全米11位。
1Aはノーバリュー。3Lz+1Tは連続ジャンプにカウントされず。3Loは転倒。スピンのレベルは4、4、3。ステップはレベル3。
ジャンプに全てミスが…しかも一番やってはいけない回転の抜け…(泣)。
55.42。この得点だとFS進出はかなり厳しい…(泣)。

                                                                                                                                        • -

●第8グループ
40 Alexander PETROV アレクサンドル・ペトロフ(ロシア)

  • 楽曲:Ritual Dance of Fire (from "El Amor Brujo") by Manuel de Falla
  • プログラム:○

昨季、国内選手権3位、ユーロ8位。今季、GPスケカナ7位、GP中国杯6位、国内選手権6位、ジュニアの国内選手権2位。
3Aはすばらしい。3Lz+3Tはよかった。3Loはまずまず。スピンは全てレベル4。ステップはレベル3。
「伊達に2年もシニアで戦ってないんだぜ☆」という成熟した演技だった。ジャンプにさほど高さはないのだが、回転の速さで回り切ってしまう感じ。一つ一つの要素の質が高く、よくコントロールされていた。とりわけ終盤のステップのキレが素晴らしい。
81.29でPB更新。おお〜、本日2人目の80点超え。

41 Dmitri ALIEV ドミトリー・アリエフ(ロシア)

  • 楽曲:Oblivion by Astor Piazolla
  • プログラム:◎

昨季、JGPファイナル2位、ジュニアの国内選手権優勝、世界ジュニア6位。今季、JGPファイナル優勝、国内選手権5位、ジュニアの国内選手権優勝。
3Aはすばらしい。3Lz+3TはGOE加点もらえてるけど、ちょっと怖かった。3Loもよかった。スピンのレベルは3、4、4。ステップはレベル2。
今日も今日とてよく滑っていた。はぁ〜〜、ほんと素敵☆ ほんと素晴らしい☆ 終始うっとりと見入るばかりであった。
83.48でPB更新。

42 Alexander SAMARIN アレクサンドル・サマリン(ロシア)

  • 楽曲:Come With Me Now by Kongos
  • プログラム:△

昨季、ジュニアの国内選手権2位、世界ジュニア4位。今季、JGPファイナル2位、国内選手権2位、ユーロ8位。
ところどころシマシマ衣装きたー(笑)。
3Aはすばらしい。3Loはこらえた。3Lz+3Tはよかった。スピンのレベルは4、4、3。ステップはレベル3。
曲想に合った、シャープで力強い演技ができていたと思う。
82.23でPB更新。

43 Daniel SAMOHIN ダニエル・サモヒン(イスラエル

  • 楽曲:Delilah by Tom Jones
  • プログラム:△

昨季、JGPファイナル5位、国内選手権2位、ユーロ7位、世界ジュニア優勝。今季、GPスケカナ5位、GP中国杯8位、ユーロ33位。
3Lzで転倒し、連続ジャンプにならず。3Loはステップアウト。3Aは手をついた。スピンとステップは全てレベル4。本日3人目☆
ジャンプに3つともミスはあったが、滑りはよかったと思う。ダイナミックでドラマティックな男性ボーカルをよく表現していた。
67.00。

44 Matteo RIZZO マッテオ・リッツォ(イタリア)

  • 楽曲:Malaguena performed by Brian Setzer
  • プログラム:○

昨季、国内選手権2位、ユーロ13位、世界ジュニア13位。今季、JGPリュブリャナ8位、JGPシュベルター12位、国内選手権2位。
3Aは着氷が乱れた。3F+3T<はセカンドの回転が足らず。3Loはまずまず。スピンのレベルは4、4、3。ステップはレベル3。
かっこよかった〜☆ 音をよくとらえ、「マラゲーニャ」を素敵に演じていた。
68.53でSB更新。

45 Kevin AYMOZ ケヴィン・エイモズ(フランス)

  • 楽曲:Radioactive by Imagine Dragons
  • プログラム:○

昨季、世界ジュニア9位。今季、JGPジェルヴェ4位、JGPリュブリャナ6位、国内選手権優勝、ユーロ15位。
プログラムを「ハレルヤ」から変更。フード付き衣装。岡崎さんが「ジャンプやスピンに影響はないのだろうか」と話していた。
イナバウアーからの3Aは、着氷がちょい詰まったけど、高さと飛距離があった。3Lz+3Tと3Loはまずまず。スピンとステップは全てレベル4。本日3人目☆
鬼気迫るものを感じた。すごかった。わたしが見た中で、彼のベストパフォーマンスだと思う。
岡崎さんもほめてる〜。「ユーロで見た印象が強く残っているのだが、全く違う曲調で全く違う表現で、でも今回もステップは素晴らしかった」だって〜。ですよね、ですよね!! あと、スピンも必要最低限の周回数より多めに回っていて、きちんとレベルが取れるようにしているらしい。
77.24でPB更新。おお〜、SP6位で最終グループ入り! おめでとう☆

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◆SP順位
SPが終わって、順位は下記のとおり。左から順位、名前、国名、得点、クオリファイの順に記されている。

  1. Dmitri ALIEV RUS 83.48 Q
  2. Jun Hwan CHA KOR 82.34 Q
  3. Alexander SAMARIN RUS 82.23 Q
  4. Alexander PETROV RUS 81.29 Q
  5. Vincent ZHOU USA 78.87 Q
  6. Kevin AYMOZ FRA 77.24 Q
  7. Nicolas NADEAU CAN 77.20 Q
  8. Alexei KRASNOZHON USA 76.50 Q
  9. Roman SADOVSKY CAN 76.27 Q
  10. Yaroslav PANIOT UKR 72.03 Q
  11. Graham NEWBERRY GBR 70.80 Q
  12. Koshiro SHIMADA JPN 68.77 Q
  13. Matteo RIZZO ITA 68.53 13 Q
  14. Kazuki TOMONO JPN 68.12 Q
  15. Sihyeong LEE KOR 67.51 15 Q
  16. Daniel SAMOHIN ISR 67.00 16 Q
  17. Daniel Albert NAURITS EST 66.44 Q
  18. Conrad ORZEL CAN 66.21 Q
  19. Sondre ODDVOLL BOE NOR 66.16 Q
  20. Chih-I TSAO TPE 63.17 Q
  21. Tangxu LI CHN 62.08 Q
  22. Mark GORODNITSKY ISR 59.27 Q
  23. Thomas STOLL GER 57.10 23 Q
  24. Petr KOTLARIK CZE 56.66 Q
  25. Andrew TORGASHEV USA 55.42
  26. Basar OKTAR TUR 54.17
  27. Donovan CARRILLO MEX 53.92
  28. Yuheng LI CHN 53.76
  29. James MIN AUS 53.72
  30. Luc ECONOMIDES FRA 53.52
  31. Nikolaj MAJOROV SWE 52.42
  32. Artur PANIKHIN KAZ 51.72
  33. Yakau ZENKO BLR 50.92
  34. Nurullah SAHAKA SUI 50.58
  35. Irakli MAYSURADZE GEO 48.66
  36. Jakub KRSNAK SVK 48.60
  37. Ivo GATOVSKI BUL 48.05
  38. Aleix GABARA ESP 47.82
  39. Glebs BASINS LAT 45.70
  40. Ryszard GURTLER POL 45.41
  41. Alexander BOROVOJ HUN 45.41
  42. Kai Xiang CHEW MAS 44.23
  43. Davide LEWTON BRAIN MON 44.14
  44. Benjam PAPP FIN 43.51
  45. Matthew SAMUELS RSA 41.68
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◆総評
PB及びSBの演技が数多く見られ、レベルの高い戦いだった。ジュニアのSPではクワドが跳べないこともあり、上位陣はミスの少ない展開に。FS進出ラインは56.66。ちなみに、ユーロのFS通過ラインは55.14点で、世界ジュニアの方が高いんだよねぇ。
個人的にショックだったのは、トルガシェフとイラクリがFSに進めなかったこと。2人とも3A跳べるのに…特にトルガシェフは今季JGP2位になってるのに…(泣)。来季また頑張ってください! 応援してます!
さて、SP1位はアリエフ。あの心の琴線鳴らしまくりのSPの威力はマジすごかった…。83.48と、高得点をたたき出しているが、レベルは結構取りこぼしてるんだよね。それがなかったら、昌磨くんのジュニア男子最高得点を更新できてたかも。
2位はジュンファン。シーズン中盤は怪我で少し調子を落としていたように見えたが、本大会に向けてバッチリ調整してきたもよう。
3位のサマリンは、3Loをクリーンに決めていたらSP1位だったんじゃないかな? やはり彼のジャンプの質の高さは驚異的である。
4位のペトロフもたいへん素晴らしかった。4位以内にロシア男子が3人も。3人とも80点超えでPB更新ですよ。もうやんなっちゃう(笑)。
PCSは上位4名が抜けてるんだよねぇ。ロシア男子久々の優勝なるか、それとも韓国男子初の優勝なるか。とはいえ、5位のヴィンスが全米のときのような演技ができれば、逆転の優勝も十分あり得るし、第3グループから逆転の表彰台も十分あり得る得点差なので、ほんと、予想がつかないわ〜。
6位のエイモズも、クリーンな演技で最終グループ入り☆ Jスポーツのインタビューによると、やはりフードは邪魔らしい(笑)。本当は演技前にフードを被って、演技中に脱ぐ予定だったそうなのだが、邪魔すぎたので、フードを縫い付けたとのこと。
12位の高志郎くんは、第3グループにギリギリ入れてよかった〜。この緊張する場面で、とても大きな滑りができていたと思う。FSのロミオで世界中のフィギュアスケートファンを虜にしてください!
14位の友野くんは、第2グループでの滑走になってしまったが、得点差はさほど離れていないので、彼の「必殺☆巴里のアメリカ人」(笑)であれば、大きくジャンプアップする可能性は十分にある。
全体的に、スピンのレベルが上がっているのを感じた。トップの選手はもちろん、下位でもスピンは見所のある選手がいる。スピン好きのわたしとしては嬉しい☆